おっさん感覚な芸能人がテレビで喚く件について
たまーにテレビを付けると、 芸能人がIT社長と結婚した、離婚した、IT企業が株を買った、売った、 なんて不毛も良いところの話題がお茶の間に満載なのだけれども、 (その前に、現代日本にお茶の間なんて無いぞ、言葉の上でも、意味の上でも) そんな中、必ずいるのが、『有名人コメンテーター』。 基本的に、強きをけなして、弱きに涙するのがお仕事なので、 まぁ、なにかと、視聴者の羨望を代表する意見を耳にするわけですよ。 この間も、どなたかが、多分ハイヒールの番組だったと思うけど、 『こんな、ITみたいな形のない、薄っぺらい企業で、どうのこうの』 とおっしゃってました。 無知は怖いね。 あんたの給料、IT技術で振り込まれてるんだよ。 あんたの弁当、IT技術で管理されてるんだよ。 あんたの書籍も、CDも、DVDも、IT技術で売れてるんだ。 見えないんじゃなくて、知らないだけでしょ。 それは、僕らが車がどう動いてるかわからんけど 取り敢えず移動してるのと同じ構図の上にある事実であってさ。 基本的に、目の前にあることを扱い、 そこへフィードバックしてることは変わらないじゃない。 『PC前でポチポチ打って儲けてるんでしょ』、と、 吉本新喜劇の某女優は笑顔でおっしゃってました。 まぁ僕は好きな方ですけれども、コレだってあんまりな言い方だよねぇ。 漁師に対して、魚釣って過ごせて良いですね、とかさ、 ユンボ動かす工事関係者に、好きな物に乗れて良いですねとかさ、 お菓子屋の店員に、好きなだけ食べられて良いですねとかさ、 そんなレベルじゃない。 あなたも、カメラの前で雑談してれば生きていける職業なの? あんまりだなぁ、と思って。 そんなに、軽薄そうに、濡れ手に粟な感じに、見えるんだろうかねぇ。 ライブドアあたり倒産したら、あ、楽ばっかりじゃないんだと思うのかもしれないけど、 競争の激しい業界って、あんまり、倒産しないしなぁ。 そうなる前に、力がある方が買うから。 こういう感覚の違いも、一種のデジタルディバイドなんだろうか。 自分が恩恵にあずかってる技術や、それを支える技術者達に対して、 非礼に当たるとか考えないんだろうか。 とある芸人は、 『あんなんな、もう凄いオタクがちょっと小綺麗にしただけやろ?そんなんあかんわ』 と、とある芸能人の離婚のニュースを見ながら言ってましたね。 お笑いオタクに言われたくない、と。 むしろ、芸人も、例えばプログラマーも、それぞれに専門職なんであって、 プログラマーは(世間で言う用語での)ハッカーとか、 元引きこもりだとか、そうなのかなぁ。 そういう人もいるし、そうじゃない人もいると思うんだけど。 お笑いのネタとしてはかまわないけれども、 コメンテーターとして、理解できないヤツは気持ち悪い、なんてことを 堂々と言うのはどうなのだろうね。 もしかすると、そういう業界の人はもう慣れてしまっていて、 諦めてるのかも。 知ったこっちゃねぇ、また言ってるよ、と。 僕は職種は似てるけど、業界内ではないからよくわからない。 それでも僕は、デジタルな話題と言うよりも、 自分の理解していないものを、安易に悪し様に言ったり、 一部に対する印象を全体に当てはめてみようとしたりする、 そんなわかりやすさ、みたいなものが、本当に気持ちが悪かった。 みんな、こういうものに代表されるような教育を受けて、大人になってるのかなぁ。 そんな社会、良くなるのかなぁ。