芝居。
昨年末に友人の結婚式、二次会の司会をした。 本来、人前で喋るのは苦手で、 しかも、その二次会は80人という大規模なもので、 よくぞまぁ俺に依頼したよ君、という感じだったのだけど、 なぜか、別に大丈夫なような気がしてた。 デカイクラブ(規模というか知名度)でDJしたり、喋ったり、 まぁ色々と経験を積んだせいもあるのだろうけど、 結局、上手くいった一番の理由は何か、と言えば、 それは要するに、『芝居』だったと思う。 『素の僕』の中には、そんな司会を務める素質は見つからないのだけど、 『上手な司会を真似る』ことならできる。 バラエティーだらけの現代だから、 流暢な司会なんてのはTVの中に溢れてる。 どの番組も、司会役とアナウンサーがいて、ゲストがいて、 掛け合いをしながら進行していく。 結局やることはそれだけなんである。 そして僕はそんな進行をイメージしながら、真似をする。 いわゆる芸としての『モノマネ』なんてしたことはないけど、 なんだろうな、特徴をつかんで真似をするというのは好きだし、得意。 言い回しとか、身振りとか。 誰かはよく分からないけど、何となく進行役っぽい人の雰囲気とか(笑) そういう意味で、 僕が司会に向いているというのではなくって、 そうした『技術』を使って何とか無難に乗り越えた、 ってのが正しいのかなと。 自分、素のままで勝負しきれないとき、 こういう引き出しはもの凄く重宝する。 実際に喋る、ということ以外の点、 例えば進行に関しても、幹事陣とも、店側とも、 しっかり打ち合わせが出来ていたとは言い難かった。 でも、店側はパーティ自体には慣れているわけだし、 僕が司会している間に裏方を仕切ってくれた後輩も、 要点を指示すれば、自分で考えて動いてくれるタイプだったから、 もの凄くやりやすかったし。 『挨拶の時にテキーラで乾杯したい』 とか、友人がいきなり言いだしたとしても(苦笑) アドリブ進行はSWITCH-OVERでは毎度のことだし、 そういうハプニングを受け入れつつ、 時間通りに進行していくのは得意だし。 スバヤク、店の担当者と打ち合わせ、時間をやりくりし、 進行し、話を振り、後を引き受け。 司会は知らんけど、 こういうマネージメント的作業は向いてるのかもしんない。 そういうわけで、 店にとっても時間ピッタリでベストな進行、 客にとってもまぁ、スムースで問題ない進行、 ということに相成ったわけですが、 ポイントはやっぱり、イメージと芝居、それからコミュニケーション能力だなぁと。 まぁ、新郎新婦は緊張もしてただろうし、 入場から退場までしか分からんだろうから、 実感沸かないかもしれないけど、 あの二次会ってのは、僕にとってはなんか未だに印象深いんだなぁ。 なんか、自分の違う才能を発見できたような気がして。 過剰に評価しないように、適切に分析しないといけないんだけどね。 (だから、司会能力があるわけでは決してない)