感染者増から2~3週間遅れて死者数が増える、はず?
東洋経済オンラインによる「新型コロナウイルス国内感染の状況」まとめサイトから、検査陽性者数と死亡者数(いずれも全国、7/22時点)のグラフを抜き出して比較してみます。新型コロナウイルス 国内感染の状況
検査陽性者数
死亡者数
第1波において最も検査陽性者数(感染者数)が増えたのは4/10のことで、全国で708人の感染が新たに確認されました。一方、死者数が最も増えたのは3週間後の5/3のことで34人(5/8はデータソースの切り替え日に当たるので除外)。感染者数が継続的に100人を切るようになったのは5/15のことで、死亡者が継続的に10人を切るようになったのは2週間後の5/30のことでした(6/19は埼玉県から一括計上されたものを含むので除外)。グラフの高さは違えど、日本以外の国でもおおむねそんな感じの推移になっていて、
- 感染者の増え始めから2週間ほどでピークを迎え、ピークから1か月ほどで増加は終息する
- 感染者のピークと死亡者のピークには2~3週間のタイムラグがある
といったことが見て取れます。
ところが「第2波」では
そんなわけなので、僕としては「第2波」として感染者が増えたとき、2週間は我慢、そこから死亡者が増え始めてさらに2週間程度我慢かなという覚悟をしていたのですが、感染者が再び100人を超えた6/29から3週間が経った現在の1日あたり死亡者数は多くて3名(7/20)で、おおむね0~2人の範囲となっています。感染者数の増え方から考えてこれは明らかに第1波と違う。「感染者の6割が若者だから」という話もあるけれど、いやいや第1波の時は若者にだって重症者や死亡者はいたし、一般論として感染者が増えればその数は増えるはず、、じゃないのだろうか?また割合は低くても感染者数が過去最高を記録している以上、高齢者の感染者も増えていると考えるべきで、その方達が軽症で収まっているというのは明らかに4月5月と異なります。もちろんまだ3週間しか経っていないとも考えられるし、少なくともあと1か月は様子を見ないと「重症化しづらくなっている」とは言いがたいだろうし、冬に再び重症化しやすくなるかもしれないし、なんとも言えません。未来のことはわからないのだけれど、しかし少なくとも現在について言えば、感染者数に比べて健康に対する被害度合いが大きくないということは出来るのかな。そう考えると「医療機関は逼迫していない」という話もそうなんでしょうね。いや、予防の手を抜いて良いということではないですし、県境を越えた移動は感染が終息するまでは控えましょうよとは思いますが、感染者数の発表だけを聞いて過度に不安を感じる必要はないのかなとも思います。4月と同じ基準で今の感染者数を聞いてたら、ちょっと冷静でいられないもんなあ。
近い将来、この疑問に答えてくれる人がでるまで
結局、新型コロナウイルスは季節性のものだったんでしょうか。インフルエンザほどではないにしてもある程度、気温?湿度?日照時間?で毒性が変わるような。それとも新型コロナウイルスには「毒性ガチャ」みたいのがあって、変異するごとに強毒性を持ったり弱毒性になったりするんでしょうか。それはそれで迷惑な話ですが、発生確認から半年以上も経っているのにわからないことだらけというのはすごいですね。いつの日かこれらの疑問にスッキリ答えてくれる科学者が出てくる日を待ちたいと思います。一体何なんだこいつ。