「中小企業の定義」とは

三次下請けのイラスト
この間、こんなことを書いたんですが。


僕はもちろんそこでも「観測者」なので、そうした情景を眺めています。中小企業のダメなところは嫌って言うほど見てきましたが、大企業はそれはそれでいろいろある。

キレるほどその仕事に重きを置いていない – NOBODY:PLACE


イメージとして社長がワンマンでもなんとかなるとか、数少ない幹部が独断で決めるとか、そういう感じで「中小企業」と「大企業」を区別したんですが、法律的にこの2つを定義する指標ってのがあるんですね。中小企業庁の定義によるとこんな感じになっているようです。



業種分類中小企業基本法の定義
製造業その他資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人
卸売業資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
小売業資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人
サービス業資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
中小企業庁:「中小企業・小規模企業者の定義」


業種によって数字が変わる場合もありますが、概ねこんな感じ。


僕が主に夜働いている飲食店の経営会社は、従業員は正社員だけで130人あまり(法律上は正社員とバイトは従業員として区別がないので、「常時使用する従業員」としてはかなりの数になると思われる)いるけれど、資本金が4,900万円で基準内に収まっているので、法律的な意味では中小企業でした。非製造業の従業員1人あたり売上高は平均6,200万円ほどですが、もっとも多いのが2,500万円前後です。会社の正社員1人あたりの売上高は2,500万円弱なのでその点から見ても、完全に中小企業でした。そかー。中小企業って結構幅あるのね。



ただし経営会社ではなく店に関して言うと

経営している会社に関してはそうなのですが、店単体で言うともう少し複雑です。元々店を企画しているのが誰もが知っている超大企業。その100%子会社が店のいわばオーナーであり、くだんの会社はそこから委託されて経営しているという感じ。なので所属会社は中小企業であっても、店もそうか?といわれるとかなり微妙です。現場は中小企業であっても、上2社は大企業なので結果的に店に関することは大企業的になってしまうんですよねえ。

結論としては、会社は間違いなく中小企業だけど店はやっぱり大企業、ということになりそうですね。先の記事で僕が言いたかったこともそういうことです。


正社員の人たちが抱えるストレスってのはその辺にもあるのかも知れませんね。自分たちが直接経営している店であれば、もっと現場に即した対応を取ることが出来るのに、ここだと経営に余裕がある反面色んなことがなかなか上手く行かない、行くとしても動かすまでに時間が掛かる。そりゃなあ、待遇とかなら経営会社と話せば済む話だけど、店舗の経営とかになってくるとかなり上の方にあげないといいけないだろうし、もしオーナー会社の責任者が委託先の現場社員の声を聞く人だったとしたらそれはもうかなり凄い人だけど、そんなの多分ないしなあ。


下請けってのはどこも大変だ。