高校野球を見るのはしんどい

野球の乱闘のイラスト
周りにも高校野球好きは多いのでなかなか言えなかったんですけど、夏も終わったんで書くけど、ここ10年ぐらい高校野球を見るのがしんどく感じてあんまり見てません。自分の母校が甲子園に出場したとなると少しは嬉しいけれど、結局今年の夏も見に行きませんでした。1回戦敗退だったしね。



しんどく感じるのはなぜかというと、

書こうと思ったけど思ってたことのほとんど全てを山本一郎さんが書いてました。



殺人的な高校野球での選手起用や試合日程について、ようやく賛否両論になって話が動き始めた感じがしますね。

 私の意見を結論から先に言うと、選手の健康ファーストであるべきで、春夏2回も全国大会があり、地方大会を合わせると年がら年中野球をやっている、日本の高校野球の体質はよろしくないと思っています。いくら何でも壊れるだろ。特に高齢の高校野球ファンが言う「高校生ピッチャーは壊れるまで投げるべき」って、無責任に若者の命を戦地で散らした特攻隊を強いる将校のメンタリティだと思うんですよね。

高校野球とかいう“緩やかな殺人”をいつまで続けるのか | 文春オンライン



高校野球に携わる人や、高校野球ファンの人たちには申し訳ないけれど、率直に言ってキモいです。そんなんだからプロ野球の監督が選手殴ったりするんでしょう。堂々と「監督はボヤボヤしている奴をぶん殴るために雇われている」とか言っちゃうジャーナリストもいて引くわ。何言ってんの?



ジャーナリストの徳岡孝夫氏は暴力“全面肯定派”。

「一生懸命走らないかん時にそうしないで、どうやったら相手に勝てるのか。怠慢走塁は野球の精神を冒涜している。南海ホークスの野村監督に聞いてみろって。“怠慢走塁で殴るのは当たり前だ”って言うだろう」

“南海の野村監督”こと、野村克也氏に尋ねると、

「昔の野球の監督って軍隊経験者が多かったから、軍隊式の指導で選手をよく殴っていたよな。ワシら、鶴岡(一人・元南海監督)によく殴られたよ。でも俺はそういうのが大嫌いだった。暴力はいけないよ。野蛮だから。プロ野球だよ。話せばわかるじゃん」  

これを徳岡氏に振ると、

「まあ今はそう言うのかもな……。ただ、私の考え方は単純明快。監督はボヤボヤしている奴をぶん殴るために雇われているんです」

広島カープ・緒方監督の鉄拳制裁をデーブ大久保、野村克也らはどう見るか?(デイリー新潮) – Yahoo!ニュース



マンガ「バトルスタディーズ」は面白いし好きだけれど、たびたび目にするPL学園野球部の寮生活はクソだと思う。「ダイヤのA」で描かれる高校野球はかなり管理された選手ファーストな印象だけど(コンディション管理も厳しい)、現実はどうだろうか。せめて子供のころ野球をやっていた少年が高校や大学に入るに当たって野球を辞め、社会人になってから草野球に戻るみたいなことがなく、好きなことを嫌いにならずに続けられるようにはならないだろうか。

サッカーみたいにアマチュアからプロまで地続きならば、意欲と才能のある人間だけが望んで厳しい環境に身を置くということも出来ると思うのだけど、なぜ野球はまず厳しい環境に身を置くところから始まるんだろうか。少年野球が現代的に改革されていっているのに、なぜ高校野球はいつまでも変わらないんだろうか。


世間一般で良しとされていて僕だけ感覚がおかしいんだろうか。高校野球のファンは多いから、そうなのかもしれない。僕だって嫌いじゃないんだよ、プレーを見るのはね、でもさあ。「真夏、炎天下、しんどい中必死で頑張る若者たち」という「感動生産装置」がちょっと今の僕にはしんどい。Numberの特集も読み飛ばしたなあ。もうちょっとなんかこう……スポーツとして純粋に応援出来るようなものにならないだろうか。