「こだわり」はあるけれど納得できれば「考え」はなんでもいい
なんでなのかよくわからないんですけど、僕のことを「こだわりが強くて考えを曲げない男」だと思い込んでる人が一定の割合で存在しているみたいなんですよね。「こだわりがある」という点については自覚があるけれど、「考えを曲げない」というのは全く的を射てないというか。そもそも「こだわりがある」と言われる行動形式が「きちんと納得できる理由が欲しい」という僕の根源的な欲求によるものなので、逆に言えばその理由に合うものであれば結果として生じる「考え」の方は何でも良いんです。
つまり自分の考えが納得できる理由を伴わなくなった場合に、そこに固執するのは僕の「こだわり」に反します。僕は今まで(出来る範囲で)そうやって生きてきましたし、僕の学歴や仕事の選び方や、生活スタイルの選択、趣味その他諸々にそういったことは反映されています。だから「考えを曲げない」というのは的を射ていない。
「君ってこういう人だからどうせこんなこと考えてるんでしょ」
で、僕のことを「こだわりが強くて考えを曲げない男」だと思い込んでる人の話に戻ると、それは必ずしも初対面の人に多いというわけではなくて、なぜだか家族や古い友人にもそういうひとがいます。そういう人たちは、関係性が古いからか、僕に対してしたり顔で「君ってこういう人だからどうせこんなこと考えてるんでしょ」といった発言をしばしばしてくるんですね。僕としては今の僕に対して全くピントが合ってない話なので「何言ってんの?」と思うんですけど、本人はすごく得意そう。あなたのことは知ってるんだから、という感じ。
「何言ってんの?」と反論することもあるし、愛想笑いでスルーすることもありますが、なんですかね、、僕の半生の中のタイミングごとに「僕ってこういう人間ですから」というのを強く印象づける何かがあったってことなのかな。僕にとっては変わり続ける自分の中の一瞬でしかないんですが、彼らにとってはそれが僕の全てだと思ってしまうような。そう考えるとピント外れの意見を堂々と開陳してくる理由もなんとなくわかってきます。
10代のまま成長していない印象
僕に対してピント外れのことを言ってくる人って僕じゃなくて10代の僕に対していってる感じがあります。僕は18歳の時に実家を出て、それから年1~2回しか地元には帰っていないんですけど、そのせいで「僕」という人間の印象が18歳で止まってるのかも。……と思ったけど、そんなの大学進学で地元を出た人ならみんなそうですよね。地元を出て経験を積んで考えが変わっていくのだって僕だけじゃないだろうし。もし違いがあるのだとすれば18歳の僕はよほど相手に対して自分を印象づける人間だったということなのかもな。端的に言えば偉そうとかね。自分が成長して18歳の僕を上回ったとき(そんなの簡単ですよね)、今の自分と印象の中の僕(18歳の僕)を比較してついつい上から目線で何か言いがちというか。僕にして見ればそんなこと今言われてもしらんよという話なんですけど。
家族や古い友人て、そういうものなのかも知れませんけどね。
あ、このブログの記事も同じですよ
これ昔からなんですけど、特に友人に関して、このブログの記事をたまたま読んで「ああ、こういうこと考える人なんだ」っつってずっと更新されないみたいなことが良くあります。本の好みにせよ、プログラミングの考え方にせよ、仕事のやり方にせよ、毎日変わって行ってるわけですが、でもまあ、そういうのはテキストの中では「止まり」ますよね。有名人の趣味とかでもそうですもんね。わかりやすい例でいうといまだに「イチローは毎朝カレーを食べてる」みたいなエピソードを強く信じてる人がいるみたいなことで、「食べたいときに食べたいものを食べる」というイチローさんのポリシーは変わっていないだろうけど、それがカレーかどうかは普通に考えてそりゃあるときのマイブームだろうという話です。ポリシー自体変わってて「今は和食とメキシコ料理とトーストのローテーションです」とかになってても驚かない。
イチローさんを例えにして話すのはちょっと失礼すぎる気もしますけど、僕が「こういうことを好きでやってる」って5年前に書いたことを読んでそれを今でもやってると思われるのはそれは仕方がない。けれど、まあでもそれは「空想の中の僕」なので、僕自身にコンタクト取るような人はそういうのは一旦脇に置いておいてもらえると助かるなあと思うのです。
人が持つ他人の印象ってなかなか変わらなくて別にそれを変えようとも思わないですけど、ただ、ピント外れたことを言って来続ける人に対しては、「ああ、この人は僕のこと全然わかってないんだな」「わかろうとも思ってないんだよな」などと冷めた気持ちで見ることにはなります。家族っていったって25年間の間に数えるほどしか会ってないんですから、仕方ないですよね。周りの友人よりもずっと「知らない人」なんですよ。僕は家族や古い友人に対してそう思っているけれど、だから会うときはいつでも「知らない人に会う」と思うようにしてるけど、みんながみんなそうでもないっていう。
ま、古い付き合いってそんなもんなんだろうなあ。