こういう話でした
ワクチンの有効期間は、一定期間ワクチンを保存した場合に品質が保たれるかについて、当該ワクチンを製造・販売する企業において集められたデータに基づき、薬事上の手続きを経て、設定されます。このため、一度有効期間を設定した後であっても、当該企業において、引き続き、より長くワクチンを保存した場合に品質が保たれることについてデータが集められれば、そのデータに基づき、薬事上の手続きを経て、有効期間が延長されることがあります。
新型コロナワクチンの有効期限の取扱いについて|厚生労働省
これらの薬事上の手続きを経て、現在、ファイザー社ワクチン(12歳以上用及び5~11歳用)及び武田/モデルナ社ワクチンの有効期間は9か月となっています。
(中略)
ファイザー社ワクチン(12歳以上用)は、令和3年(2021年)9月10日に、-90℃~-60℃で保存する場合の有効期間が「6か月」から「9か月」に延長されました。
一方で、有効期限が令和4年(2022年)2月28日以前となっているワクチンは、有効期間が6か月という前提で有効期限が印字されています。
これらのワクチンについては、有効期間が9か月まであるワクチンとして取り扱って差しつかえないこととしています。
具体的な有効期限は、「ロットNo.別ファイザー社ワクチン(12歳以上用)の有効期限」をご確認ください。
- ワクチンの有効期間は製造会社の研究により、随時変更されることがある
- 新型コロナウイルスワクチンは当初有効期間6ヶ月で供用開始されたが、その後の研究で9ヶ月に延長された(2021年9月10日)
- 有効期間が9ヶ月に延長される前に製造されたワクチンには6ヶ月の有効期限が印字されているが、内容物は同じであり有効期間は9ヶ月である
- よって特定ロットNo.のワクチンについては記載された有効期限6ヶ月ではなく有効期間9ヶ月として扱って良い
わかってしまえば筋の通った話です。少なくとも余ったワクチンがもったいないから(賞味期限偽装のような形で)恣意的に有効期限を延ばしたというようないい加減な話では全然ありません。むしろ9ヶ月有効であることが解っているのにもかかわらず、6ヶ月と記載されていることを理由に廃棄する方がよほど非合理的ですよね。そりゃそうだわ。
ニュースに問題があると思います
厚生労働省の説明を読めば誰だって理解出来ることだと思うんですけど、実際には間違った形で伝わっています。で、結果的に政府に対して懐疑的な目が向けられることになっている。「政府」はともかく決定した厚生労働省にとっては完全に身に覚えのない話ですし、ちゃんと発表し説明したはずの案件です。これ以上やりようはないですよね。ワクチンについては接種している人たちだって完全に信用して100%賛成して接種しているわけではなく、恐れや疑問もありつつでも必要だからということで接種している人も多いでしょう。3回目については特にそうです。必要ないなら打ちたくないという人も少なくないはず。しかしそのことで被害を被るのは高齢者である(死者の90%以上が70代以上)という現実もあり、センシティブになっている人にも言葉を尽くして説明し、接種率を上げていかなければいけません。軽々に扱って良い問題ではないはずです。
ワクチン反対派が揚げ足取りでそういうことを言っているのはもうアレなので仕方がないですが、せめてニュースはもう少しちゃんとして欲しい。きちんと伝わる伝え方をして欲しい。そんなことを思いました。