【今日のニュースから】自民党が単独で「絶対安定多数」到達って自民の大勝利といって良いのでは【衆議院選挙2021】

衆議院選挙2021(第49回衆議院議員総選挙)が終わりました。少し雑感。






自民党大勝利

衆議院選挙は小選挙区と比例代表を合わせた465議席の配分が決まりました。
自民党は選挙前の276議席から減らしたものの、単独で国会を安定的に運営するためのいわゆる「絶対安定多数」の261議席を確保しました。
立憲民主党は選挙前を下回り100議席を割り込みました。
一方、日本維新の会は選挙前の4倍近い議席を獲得し第三党に躍進しました。

衆院選 全議席決まる 自民「絶対安定多数」維新は第三党に躍進 | 2021衆院選 | NHKニュース


事前に大手メディア(朝日新聞除く)で言われていた「自民党が大きく議席を減らす」「立憲民主党が大きく議席を伸ばす」は実現せず、自民党が単独で国会を運営出来る「絶対安定多数」(261議席)に到達し、事前に設定した目標(単独過半数)を大きく上回る結果でした。

確かに自民党は15議席減らしましたが、結束した革新系野党の中で議席数を伸ばせたのは国民民主党だけ(8→11)で、これはもう実質的に自民の大勝利ですよね。「絶対安定多数」を達成しているのに議席を減らしたことを理由に「自民党が支持されなかった」というのはちょっと苦しい。



立憲民主党がこんなに減らすとはなあ

意外だったのは立憲民主党が13議席も減らしたことです。事前の話では立憲民主党は140議席ぐらいまで狙えるという話だったので、これでまた枝野さんが調子に乗ってくるんだろうなあと思っていたんですけど(あ、僕あんまり立憲民主党好きじゃないです)、結果を見ると96議席で100議席を割り込んでしまいました。自民党が本当に勝利したかについてはいろいろ意見もあるかも知れませんけど、立憲民主党が敗北したという点については誰も異論はないんじゃないでしょうか。そうかー。そうなりましたか。

自民党政権に反対だっていうのは伝わってきたんですけど、ぶっちゃけ何やりたいのかよくわからなかったんですよね。そんな立憲民主党が、同じく反対と理想論だけの共産党と組んだところで、取り立てて明るい未来を訴求出来るわけでもなく、腕まくって待ってた「自民党どうなんよ」という緩い中道から左側の人たちが「これ選んでええんやろか」になった気がすげえします。まあ、岸田さんが社会主義寄りの政策を打ち出した時点で負けだったのかも知れませんが。


一方で議席を伸ばしたのは日本維新の会でこれも意外でした。空気的に「自民党はダメだけど革新系野党の中に選べる政党がない」っていう状態にあった中で、唯一「これならマシかも」と思えたのが日本維新の会って感じでしょうか。自民党(15議席減)と立憲民主党(13議席減)が減らした分が日本維新の会の増分になった(30議席増)わけで、まあそういうことなんでしょうねっていう感じです。



投票率は戦後3番目の低さですが前回よりはマシ

31日投票が行われた衆議院選挙の推定投票率は、55.93%前後になる見込みです。

NHKのまとめによりますと、今回の衆議院選挙の推定投票率は期日前投票を行った2058万4847人の分も含めて、全国で55.93%前後になる見込みです。

前回・平成29年の衆議院選挙の最終投票率は戦後2番目に低い53.68%でした。

衆院選 推定投票率は55.93%前後に | 2021衆院選 | NHKニュース


今回も前回と同じく「結局自民党になるんでしょ」という感じがあり、「選挙に行きましょう」って言ってる僕でさえ「めんどくせえなあ」と思うぐらいの感じでした。投票率が伸びるわけないですよね。

僕が住んでいる京都1区の場合、自民党候補が有力で次点が共産党候補、少し離れて日本維新の会候補という構図でした。トップ2人の差は大きくなく接戦になることは予想されましたが、でもね、最終的に2人とも十分な得票を得て最低限比例で復活するんだろうなということはわかってるんですよ。だから小選挙区に関していえば別に僕の1票が明日を決めるわけではない。で、蓋を開けてみたら日本維新の会候補も比例で復活してて、立候補者3人とも当選。なんじゃそりゃ。



普段投票に行かない人が投票に行くと世の中が変わるか?

とはいえ、投票率が上がって普段投票に行かない人が増えると世の中が変わるか?というとうーん。どうなんですかね?


与党と野党の票数の差と、投票に行かなかった人の人数とを見比べて、これが全部野党に入ったら政治がひっくり返る!みたいな煽りをよく目にするんですけど、でもさあもう少し一般的な考え方でみてみれば、政治をひっくり返したいと思うほど関心ある人はもう既に投票に行ってるよね。投票に行かない人の多くは、投票したところで変わらないと思ってる人、変わらなくても仕方がないと思っている人、現状に大きな不満がなく変わらなくても別に良いと思ってる人だと思うんですよね。

ざっくりいうと「投票に行かない人の政党支持率」も「投票に行った人の政党支持率」もそう大きく変わらなくて、例えば棄権に罰則規定を設けたところで、「今まで投票に行かなかった人が投票に行って野党にがっつり票が入る」というのは幻想でしかなくて、各政党がそれぞれにそこそこ票数が伸びる程度のことなんじゃないのかなと。


なのでまあ、革新系野党が負けたのは投票率が低かったせいじゃなくて、シンプルにこれまでの4年間で支持や評価を伸ばせなかった結果だと僕は思います。選挙戦略的に何が良いのか僕にはわかりませんけど、一選挙民としてはどうやったら明るい未来が訪れるかを具体的な政策で示してくれる政党に入れたいと思ってました。社会をよくしていこうという選挙で、経済政策や福祉政策、コロナ対策など生活していく上で気になることがたくさんある世の中なのに、まず自民党のダメなところを糾弾されてもなあ。そこじゃないんだよなあ。



公明党と日本維新の会に頑張ってもらいましょう

願わくば240議席ぐらいまで自民党が議席を減らして、公明党の存在感が強まって良い意味でブレーキになると良いなあと思ってたんですけど、自民党が予想外に伸ばしちゃったんでそうはなりませんでした。これでまたぐだぐだな自民党政治が始まるのかと思うと暗澹たる気持ちですけど、なんとか公明党と日本維新の会にそれを止める力になってもらって上手いこと軌道修正していってもらえたらなあと思っています。立憲民主党がアレな以上、与党側、保守側でなんとかせなあかん。


あと日本維新の会はこれまで何度かあったジャンプアップの機会をその都度議員の不祥事などでふいにしてきた過去があるので、今回こそはチャンスをつかみきって、次の選挙(来夏の参議院選挙)では立憲民主党に挑むぐらいの勢いになって欲しいですね。頑張ってください。




こんなもんですかね。あとはちゃんとわかってる人たち(知見がある人たちや実際にデータ分析をしている人たち)の記事などを読んでおいおい答え合わせをしていきたいと思います。



以上、衆議院選挙2021(第49回衆議院議員総選挙)の雑感でした。