『渡邉恒雄』という男。

僕は、もしかすると、僕らは、 読売ジャイアンツオーナー(現会長)であり、 横綱審議会元会長の渡邉恒雄しか知らない。 先ほどニュースで、筑紫哲也とのインタビューが放送されてたが… この人は、上記2役職ではなく、 読売新聞社主筆としての立場にあるときは、 80歳を今年迎える今になっても、 高い知性を備えているな、と感じた。 左派、右派という色の付きやすい話題について、 安易に意見を述べにくい日本だと思う。 僕自身、blogで意見表明することはないし、 個人的に誰かと意見交換することもほとんどない。 僕らにとって、第二次世界大戦、および戦後処理は、 ある意味で『タブー』になっているような。 僕が渡邉恒雄を今評価しようとしているのは、 ただの頑固爺で、イデオロギーに支配された人間、ではなく、 きちんと世相をみて必要なことを必要なだけいう人間なのだ、 そういうことを、インタビューを通して感じたからだ。 左右の話題にアレルギーを持つ日本では、 例えば、靖国参拝に反対することは、すべて左寄りだと判断される。 でも、『適切な判断』というのは、どちらか一方ではないよね。 靖国神社とは別に、戦没者を追悼する碑を建立するとともに、 戦後、連合軍によってなされた処理を、 我々自身で見極めなおし、必要であれば、名誉を回復する。 誰もが思っているであろう、 そしてどこかにボトルネックがあってどうしても向かえない、 現実を見つめ直そう、という路線。 読売新聞は、夏までに、『戦前、戦後を含む戦争』を、 再び自分たちで見つめ直し、認識する取り組みを行うそうだ。 あいにく購読者ではないが… 興味を持って見つめていたいと思う。 9月には、小泉総理が退陣する。 何かが変わるだろうか。 渡邉恒雄 – Wikipedia

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政局→選挙。

なかなか、興味深い展開になってきました。 東京10区、反対派の小林前議員の所で、小池百合子環境大臣を擁立、 反対派37人には公認を出さないばかりか、 出来ることなら落選させようという心づもりらしい。 『そんな馬鹿馬鹿しい戦いする前にやることがあるだろう』と 正論を吐くと思われているかもしれないけれども… 案外、そうでもない。 むしろ、もう少し違った感想を抱いた。 や、面白くなって良いんじゃないの?と。 (注:別に小泉を支持するわけではない) 『郵政民営化』なんて、論点としては小さすぎるような気がするけれども、 それでも、選挙の論点と、党としての方針を明らかにし、 それに従わないものは党から出ていってもらう、 ある意味で、分かりやすい政治、よく見える選挙かもしれない。 (脚本はイマイチだが…役者は面白い) 恐らく反対派は、権力主義とか、横暴だとか、そういう、 民主主義が陥りがちな、ヒューマニズム的反論をし、有権者の情に訴えようとするだろう。 間違ってはいないけれども、ただ勘違いしないで欲しいのは、 政治というのは、その権力を奪い合う場であるはずだ。 権力を握り、自分の考える政策を通すことが政治だろう。 政治で負けた政治家に期待できるものなんてあるだろうか? 小泉の手法が正しいとは全く思わないけれども、それに対して、 政治家自身を否定するような論調で、反論することは、 本当に情けないし、馬鹿馬鹿しいことではないかと思う。 解散の意図が、常に、『国民の真意を問う』である以上、 一連の小泉の言動は筋が通っている。 『自らの考え=国民の真意』と信じるのであれば、 それに基づく選挙を行うことも、筋違いとは思わないし、 信じられないのであれば、党を出てもらうことも仕方がない。 思想の違いだし、 公認しないのは民主主義ではない、なんてことを某前議員はぼやいていたけれども、 自民党にいなくたって政治は出来るんだから、 自らの信念に基づいて、自民党外で選挙すればいいだけじゃないか。 『じゃ、賛成すれば良かったのか!』ってそれも違う、 反対し、党を出れば良かっただけだ。 ナチュラルだ。 重ねて言うけれども、小泉は支持しない。 最初から、あんまり乗り気になれなかったけれども、やっぱりそうだ。 彼は信用できない。 ただ、今回の一連の行動は、悪くない。 僕(または国民)のフィーリングとずれている点があるとすれば… 郵政民営化法案で、ここまでやる必要が果たしてあるんか?というところか。 こんな議題でやらずに、 消費税率アップとか、安全保障問題とか、もっと重要な案件はあるはずで、 単純に小泉を通してみて、これ(郵政民営化)が一番分かりやすいから、 ただそれだけなような気がする。 盛り上げよう、盛り上げようと、必死だな。 良薬、口に苦し。 あまりに分かりやすく、飲みやすいこの選挙は、果たして良薬になれるんだろうか… 『観劇』としては面白いけれども、結局大して中身がない、 そんな選挙になりそうな気がする。 それにしても、亀井は喋るのが下手くそだな。 良く喋るし、口も頭も回るから勘違いしてたけど、 今、報道ステーションに出ていたのを聞いたら、どうも、 演劇全体がまだ見えてないようだ。 『どんな政治をやるんですか?』 『自民党らしい政策を断行します。』 アホほど分かりやすい喧嘩を挑まれてるときに、 そんなことを言っていては、どんなに中身があっても負けるぞ。 今思ったけど、なんだか、プロレスの試合みたいだよなー 遺恨、記者会見、マイクパフォーマンス、 しょっぱい試合だけは勘弁してね。

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今日のニュースより。

靖国問題、溝埋まらず 日韓首脳会談
【ソウル20日共同】小泉純一郎首相は20日午後、ソウルの青瓦台(大統領官邸)で韓国の盧武鉉大統領と約2時間会談した。大統領は首相の靖国神社参拝について「日韓関係の歴史問題の核心だ」と中止を要求。首相は「二度と戦争を繰り返してはならない不戦の誓いから参拝した」と答えたが、大統領は会談後の共同記者会見で「合意に達していない」と明言し、双方の溝は埋まらなかった。一方で(1)新たな戦没者追悼施設を検討する(2)歴史共同研究の成果を教科書編集過程で参考にする??ことで一致。次回の首脳会談は年内に日本で開催することで合意した。  会談で、大統領は「過去の不幸な歴史を反省し、繰り返さないとの確認を行動で示すことが信頼の基礎になる。日本の要人により、信頼を崩すような言動が繰り返されてはならない」と歴史認識をめぐる閣僚らの発言に不快感を表明した。
中国の台頭によって、少し影が薄くなった感のある韓国。 韓国にとっては、不満は在りつつも、日本に対して存在を誇示していくことが、 在る意味で、政治・経済の生き残り手段でもあるわけで、 状況によっては、中国との日本バッシング合戦になってもおかしくないね。 たとえは適切ではないけれども、 幼児のわがままぶりと少しかぶる面もある。 で、首相会談。 ニュースの表題からは、成果なしというようにも読み取れるけれども、 小泉の任期切れで日本が逃げるんじゃなければ、ある程度の成果はあるんじゃないのかと。 特に、歴史問題を日韓で研究し確定するという姿勢は、 正直、有ること無いこと指摘され、非難され、それが延々と続く日本から見れば、 はっきりさせると言う意味で、必要なことのように思える。 日本はまず、朝鮮人の強制連行や、兵士のストレス発散を目的にした性的虐待を認める。 韓国は、日本が朝鮮占領時代に果たした、インフラ整備やその他の成果を認める。 その上で、教科書にはこれを記載すべき、という教科書検定の基準を両国で申し合わせる。 日本の教科書も、相当ゆがんでるとは思うけれども、 韓国の教科書だって、自国を美化してるという点で、似たようなもんじゃないのか。 戦後、長きにわたり軍国主義がはびこり、 独裁者の理不尽な政策がまかり通った国にしては、立派なことを言い過ぎるんじゃないのか。 あくまで、『お互いに』、現実を見つめる必要があるだろう。
亀田が1回KO勝ち ボクシング界のホープ
ボクシング界のホープ、亀田興毅(協栄)が20日、東京・後楽園ホールで元世界ボクシング評議会(WBC)ライトフライ級チャンピオンのサマン・ソーチャトロン(タイ)とフライ級ノンタイトル10回戦を行い、1回2分59秒でKO勝ちした。 強打と威勢のいい発言で注目される18歳の亀田は、グリーンツダジムから移籍して初めての試合。右のボディーブローでダウンを奪い、さらに2度のダウンを追加して戦績を7戦全勝(6KO)とした。
大胆な物言いで、何かと衆目を集める、亀田。 実際にはまだ7戦しかこなしてないわけだけど、そのパフォーマンスたるやもの凄い。 まぁね、今までの相手は、『かませ犬』と口の悪い人なら言うだろうけれども、 しかしそれにつけいる隙を与えず、 スパーリングでは常に実力者を相手にし、 見に行った試合でも世界王者を向こうに回して喧嘩を売り(苦笑) 今回も、ロートルとはいえ元世界王者を相手に1RKO。 なんだか、大阪出身ってことも含めて、辰吉を彷彿とさせるよな。 とにかく、色々あったけど、リングに戻って来れて本当に良かった。
T・クルーズさんに水鉄砲 民放カメラクルーを逮捕
【ロンドン20日共同】ロンドンの中心街で19日、最新作「宇宙戦争」のプロモーションのため訪英していた映画スターのトム・クルーズさん(42)が、英民放テレビ、チャンネル4のカメラクルーにマイク状の水鉄砲で水を掛けられる騒ぎがあり、警察が暴行の疑いでカメラマンら4人を逮捕した。 テレビ局側は「有名人への悪意のないいたずらを売り物にしているコメディー番組の一環」としているが、クルーズさんは「全く失礼だ」とかんかん。その後、タオルで顔をぬぐって気分を取り直し、何時間もスターの登場を待っていたファンに手を振って応えた。逮捕された4人はすぐ釈放された。 同局は「いやがらせをしようという意図は全くなかった。ジョークの精神を理解してほしい」と釈明した。
まぁ、婚約とかどうでもいいんですけど、この記事で僕が言いたいことは一つだけ。 ああ、水鉄砲って暴行になるんだね… まぁ、そんな感じ。 記事は全て共同通信より。

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中国人という人々。

僕には、中国人の友人はいないわけで(中国系の友人ならいるけれども) 中国にも行ったことが無く、 中華コミュニティとの繋がりもないし、 具体的に、『中国人は?だ』という感想を持ったことはない。 要するに僕の中に有る中国人というのは、 テレビを通してみた中国人および中国政府の態度とほぼ同じであり、 それは要するに日本政府を見て、日本人はみな腰抜けだと思われるのと同じで あんまり正しくはないだろうと思う。 聞きかじるいろんな話を総合した上で、 中国人ってのは本当に気にくわない奴らだ、というのはまぁあるわけだが、 要するに何の根拠もない。 誰かが悪口を言っていたとしても、自らの経験に基づかないと それほど説得力のある理由にはならないわけである。 そういうわけで、あんまり中国人を悪く言いたくはないし、 ジャッキー・チェンなどを見ても、みんながみんな傲慢だとは思わないけれども しかしやっぱり、総体的に見て、自信過剰で自己中心と言えるような気はする。 中国が嫌われる七つの理由 そんなことを思っていたら、上のようなページを発見した。 まぁなんだろうな、反中な人々が見たら、諸手をあげて喜ぶような、 台湾人学者による、超ディスコラムなわけだが。 それなりに説得力がある。 ちなみに七つの理由というのは、

1.自己中心 – 自分以外は人間ではない 2.ご都合主義 3.独善 – 悪いのはすべて他人だ 4.責任転嫁 5.人間不信 – 二人で井戸をのぞくな 6.土匪国家 7.危険な「友好」
の七つ。 まぁ、中国の政策的には、全て当たっていそうである。 はじめにも書いたとおり、『中国』という国について考えるのであれば、 要するに、利害関係を挟む関係であるので有れば、 このような特徴は現れてくるかもしれない。 友人として、隣人としている分には、 それぞれの人格に依るだろうとは思うけれども。 理由を説明せずに急遽帰国し、 自国で日本批判を展開した、中国政府を見ていて思った。 抗議するなら日本でした方が遙かに効果的だったはずで、 帰国後に表明したのは、要するに自国メディアへのプライドの誇示でしかない。 良い悪いは別にして、小泉の靖国参拝に対する姿勢が変わらないのは 今に始まったことではないわけで、 帰るくらいならこなけりゃ良かったわけである。 まったく、自己中心的な国だこと。

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醜い争い? – 東京都議会、副知事に辞職要求

以前のこともあるので、このことが正しいのかどうかには言及しない。 ただ、記事中、ハテナ?なことがあったので、その指摘を。

東京都議会:与党、石原知事側近の浜渦副知事に辞職要求
東京都の浜渦武生(はまうずたけお)副知事と、都議会知事与党の対立が抜き差しならない状態になっている。浜渦副知事は、石原慎太郎知事が国会議員時代から30年以上、秘書などとして仕えてきた側近中の側近。だが、自公は調査特別委員会(百条委)で「偽証」をしたことなどを理由に辞職を要求している。次回の百条委は31日。石原知事は側近に責任を取らせるのか、それとも守るのか。17万人の都職員も成り行きを注視している。【高木諭、大槻英二、田中義宏】
話を極めて簡単に言うと、 副知事は偽証したので辞職せよ、と都議会が迫っているということのようだ。 副知事は、知事の長年の秘書で、現在かなり大きな権力を持っているそうだから、 まぁ、恨まれる背景は十分あり得る(真実は知らないが) 議会と、行政の対立は、東京都に始まったことではないし、珍しくもないんだが、 ただ、議会側の言い分がよく分からない。 状況は上で書いたとおり、『偽証した』ので辞職せよ、なのだが、 本当に偽証したかどうかは、実はわからないのだ。 百条委員会で、副知事の答弁が偽証だった、と決定づけられたが、 これは多数決による決定であり、公平な真実の吟味があったか疑問である。 そもそも、『民主党にやらせ質問をさせた』ことが、 民主党を除く各会派で認められたことが、何の意味を持つというのだろう。 とても、民主的な議会とは思えない。 問題は、補助金をどうするかであって、 副知事の発言が、仁義にもとるかどうかはどうだっていいんである。 それは都民が決めるから、都議会は黙って自分の使命を果たせば良いんじゃないのか? そんなに辞めさせたいなら、都民に説明し、署名でも何でもすればいいし、 何らかのリコール決議だって行えるだろう。 話を面子の問題に置き換え、さらにそれを進退問題に発展させる、 手法的に何らかの醜い争いがあるように、示唆させる。 要は、ただのクーデターなんじゃないのか? 真実はどうか解らないし、副知事が辞職したりするかもしれないが、 百条委員会の権力を盾に、副知事を辞めさせたって、問題は解決していない。 副知事は大きな権力を持っているそうだが、辞めさせて都行政や都民にプラスになるのか? 大方、面子を潰された誰かの裏工作じゃないのか?(推測です) 首都の立法行政を司る都議会が何をやってるんだ。 プチ国会は要らないぞ。 …まぁ、東京なんか、どうなったってしらんけど。

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護憲を考える。

今日は、憲法記念日。 というわけで、憲法について『一般的日本人の雑感』を述べてみたい。 恐ろしく真面目な主題だが、出来るだけ短めに。 憲法の内容に素晴らしいところがある(例えば第9条)のは認める。 そういう意味で、僕は、再軍備など内容の変更を前提とした改憲主義者ではない。 でも、僕は護憲論者に問いたい。 果たして今の憲法は、『我々の憲法』だろうか?と。 『わたしたちの憲法』なんていう教本を昔手渡された記憶があるが、 果たして本当にそうなのか? 現在の憲法は、厳密には我々が作ったものではない。 (非常に省略して言うと)戦後、憲法の改正が指摘された際に、政府も改正案を作成した。 それがあまりに保守的であったため、GHQが介入、草案を作成し、 それに沿った形で日本政府が草案を作った、という経緯がある。 (『国立国会図書館 – 日本国憲法の誕生』に詳しい) つまり、現在の憲法の善し悪しはともかく(それに関してはここでは一切論じない) 我々日本人は、憲法草案を一から起草するという作業を、 戦後50年以上たった今でも放棄したままなのではないだろうか。 何かを作るという作業は、それがなんであれ、 多くの場合は、なんらかの『解体 – 再構築』を含むものになる。 ものを作る上で一番大事なのはそこで、作られたものが、結果それ以前と変わらなくても、 制作者には意味のある活動になる。 僕らはそれを奪われたまま、取り返すことを忘れていると思う。 それは、きっと、日本人が、日本人としてのアイデンティティに 自信を持てない理由の1つになっているはずだ。 巷で最近耳にする、 『中国も韓国も古い話を今さらだして来やがって』と言う言葉が、 空虚に、薄ら寒く聞こえるのも多分、その辺だ。 今の憲法を遵守することは大事かもしれない。 でも、改憲と聞けば第9条しか思い浮かべない、無能な人間ばかりでは話にならないのである。 憲法は、そんな単純な話じゃないはずだ。 全てを第9条に集約し、そこだけで憲法を語ろうとする一部の識者や政治家は、 果たして本当に憲法を大切にしているのだろうか。 憲法を考えると言っている奴らの話は単純化されすぎて聞くに堪えない。 それを聞くあなた、憲法を易しく見過ぎていないか? 僕はもっと、大事に考えたいと思う。

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[NHK] 公共放送とは何か

毎日新聞のWEBに、公共放送に関するコラムが掲載されている。 筆者は、先日ここでも取り上げた受信料に関するコラムを、ITMediaに寄稿した西正氏である。

デジタル放送: 公共放送とは何か 改めて注目されるBBC
一連の不祥事に端を発したNHKの受信料不払いはまだおさまっていない。この中で公共放送の役割という本質的問題が問い直されざるを得なくなっている。その視点でもう一つの世界的な規模の公共放送である英国のBBCについて、改めて注目すべき時が来ている。そのあり方に学ぶべき所は学び、日本型を貫く所は貫き通すことが肝要である。放送のジャーナリズムを語る上で不可欠なことと言えよう。【西 正】>> 記事を読む

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[NHK] 受信料をどうするのか。

ITMediaで西正氏が、受信料に関するコラムを書いていたので、 もう一度、受信料について確認しておきたいと思う。 ITmedia ライフスタイル:NHKの受信料制度についての1つの考え方 まずはじめに、受信料というのは、法律で支払いが義務づけられている料金であると言うこと。

放送法32条1項より抜粋
『協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。』
つまり、テレビもしくはそれに準ずる、何らかの受像機を購入したものは すべからく収める必要のある公共料金、なわけだ。 先日のMUTTERで、『それならテレビなんか捨てちゃってPCで見るよ…』なんて嘯いたが、 チューナーカード+モニターだって、十分に受信可能な設備であるわけで、 厳密に言えば、受信料の発生する環境であろう(薄々思っちゃいたが) ただし、この法律には罰則規定はなく、 現在のところ、そう決められているだけのこと。 また、2台目、3台目のテレビには受信料は掛からないことになっている。 実際に、NHKが運営を存続させていくためには、受信料を徴収しなくては行けない、 僕ら国民はすべからく受信料を納めなくてはならない、というのは理解できる。 しかしまぁ、それと自分が払うべきだと思うこととは同義ではなくて、 よくわからないままに、払えと言われて払わされるのは気分が悪い。 受け取るサービスもよくわからないのに。 前述のコラムの中で西氏は英国BBCの受信料徴収を例に挙げつつ、 しかし今さら受信料未払いに罰則規定を定めるのは無理があるし、 何らかの方法で、受信料を払わない人間は放送を見られない、 というようにはできないか、と述べている。 BBCの受信徴収方法というのは、このコラムを見て初めて知ったのだけど、 かなり極端な仕様になっている。 とにかく、払うことが義務。払わないものには、懲役または罰金刑。 テレビを買うときには、受信料を支払っているという証明書が必須。 初めて購入するときには支払申込書にサイン。 とにかく、テレビを持つことは、受信料を支払うことなわけである。 さすがにここまで徹底されると、従わざるを得ない。 消費税みたいなもんだ。 (ところで、イギリスではテレビ付携帯とかも受信料掛かるんだろうか? 携帯買うときにも、申込書にサインしなくちゃならんのだろうか?) これに代わる方法としてあげられているのが、スクランブルを掛ける、という方法だ。 WOWOWや、その他有料放送によくあるヤツで、 使用料を払うと、スクランブル解除用のキー(カードなど)が送られてきて、 試聴が可能になるっていうヤツだ。 まぁ確かに、受信料の支払いを拒否している人間のほとんどは、 何らかの形でNHKに触れる機会があるだろうから、モラル的にどうかという話ではある。 であるならば最初から、スクランブルを掛けてしまおうというのだが… それも1つの案ではあるけれども、個人的にはどうもしっくりこない。 何がしっくりこないかと言えば、スクランブルを掛け、受信者を限定することで、 NHKを商業放送の世界へ放り出すだけにならないか?ということだ。 NHKの特徴は良くも悪くも、視聴率やそれに伴って決まる予算を気にせずに、 自らの基準で番組を制作していけるところだと思う。 その特徴については西氏も認めてはいるが、それが可能であるためには… と言う部分について、少し技術先行になりすぎている嫌いがある。 まぁ、ITMediaの視点で切るわけだから、 何らかの技術に結びつかなければ行けないのだろうけれども。 前回も書いたが、結局一番良い方法は、諦めて税金を投入することだと思う。 これは、潰れかけの銀行に無駄金を使うこととは違う。 そうではなくて、国が徴収代行を行うということだ。 財源として、それ名義の税金を新規導入しても構わない(僕個人は) 実質的に国営放送なわけだし、別に構わないだろう。 出来る・出来ないは別にして、国から直接改善を促すことも出来る。 税金で有れば、使い方を明らかにする義務もより強くなるし、 国民の目は、払うことよりもどう使われるかに向くことになるだろう。 (現状、国民が使い方を見ているとは到底思えない…今のままでは単純に払いたくないだけだ) 西氏もコラム冒頭で指摘しているけれども… 一度払わなくなってしまった人が、再び支払うようになることはあまり期待できない。 当然、僕だって払わない。 どんなに素晴らしい番組を作っても、賞賛の形は決して出資ではないわけである。 それが、日本のテレビというものだし、仕方があるまい。

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