『渡邉恒雄』という男。

僕は、もしかすると、僕らは、
読売ジャイアンツオーナー(現会長)であり、
横綱審議会元会長の渡邉恒雄しか知らない。


先ほどニュースで、筑紫哲也とのインタビューが放送されてたが…
この人は、上記2役職ではなく、
読売新聞社主筆としての立場にあるときは、
80歳を今年迎える今になっても、
高い知性を備えているな、と感じた。


左派、右派という色の付きやすい話題について、
安易に意見を述べにくい日本だと思う。
僕自身、blogで意見表明することはないし、
個人的に誰かと意見交換することもほとんどない。
僕らにとって、第二次世界大戦、および戦後処理は、
ある意味で『タブー』になっているような。


僕が渡邉恒雄を今評価しようとしているのは、
ただの頑固爺で、イデオロギーに支配された人間、ではなく、
きちんと世相をみて必要なことを必要なだけいう人間なのだ、
そういうことを、インタビューを通して感じたからだ。


左右の話題にアレルギーを持つ日本では、
例えば、靖国参拝に反対することは、すべて左寄りだと判断される。
でも、『適切な判断』というのは、どちらか一方ではないよね。
靖国神社とは別に、戦没者を追悼する碑を建立するとともに、
戦後、連合軍によってなされた処理を、
我々自身で見極めなおし、必要であれば、名誉を回復する。


誰もが思っているであろう、
そしてどこかにボトルネックがあってどうしても向かえない、
現実を見つめ直そう、という路線。
読売新聞は、夏までに、『戦前、戦後を含む戦争』を、
再び自分たちで見つめ直し、認識する取り組みを行うそうだ。
あいにく購読者ではないが…
興味を持って見つめていたいと思う。


9月には、小泉総理が退陣する。
何かが変わるだろうか。


渡邉恒雄 – Wikipedia