職場の人間関係が理由で仕事を辞める話を聞く

ごますりをしている男性のイラスト
飲食の職場でいろいろとややこしい話を聞く機会がありまして、まあそれを記事にすることはしばらくないとは思うんですが(現状はまだ僕の話ではないので)、それはそれとしてその話を聞いてフードコートを辞めた理由を思い出してブログを見返してみたら、そのことについてほとんど記述がないことに気付きました。フードコートを辞めた2017年秋というのはブログをまったく更新しなくなっていた時期で、辞めた2017年9月はなんと1件、請われて臨時で働いた10月は9件。そりゃ書く機会もないよね。書いたと言えば年末の記事でちょっと言及したぐらいか。



去年は秋にそれまで昼間働いていた、斎場のフードコートでの仕事を辞めて、元いた会社にエンジニア職で復職しました。なので去年末は環境変わった感があったんですけど、今年は今年で仕事の重心がそれまでの居酒屋からエンジニア職に移ってきて、その上上司が12月で辞めるという事態になってまた環境が大きく変わっています。

2018年末 – NOBODY:PLACE



なぜフードコートを辞めたのか

理由が無かったわけではないんですが根本的には「もういいかなと思ってしまったから」です。曖昧だなあ。そりゃブログ記事書かないわけだわ。そうなるに至る過程としては、

  • 社長のやり方でどうしても合わない部分が出てきた
  • 出勤に時間が掛かりすぎる
  • 負わされている責務と待遇のバランスが合ってない

といったところですか。

スタッフが40代から80代の女性で妬み陰口諸々ありありで、スタッフ間コミュニケーションには煩わしい部分もあったけれど、僕個人は表立って何か言われることはなかったので特に気にしてませんでした。早出のスタッフより遅い10時に出勤し、居酒屋の仕事のために15時で早めに帰っていたわけで、オープン準備も掃除もしないことに関しては何かいわれていたかも知れないけれど、聞いてないんでしらん。個人的には良好な関係だったと今でも思っているので、そのことは辞めた理由ではないです。一番大きいのは社長と合わなくなったことですかねえ。



社長のやり方でどうしても合わない部分

最も重要だったことは、社長が作って自信満々に勧めてくる料理が「口に合わなかった」ことなんですよね。仕事の話じゃないんかい、という感じだけどそれが結構重要で。彼が作る料理はどれもこれも味が濃くそして甘い。和食の料亭で経験を積んで居酒屋に転じてからも実績のある人なので、味がわからないということはないだろうから好みの問題なんだろうけど、それがキツくてねえ。

元々まかないは社長が作っていたのを、僕が入ってからは経験のためにお前が用意しろということで、スタッフの休憩時間のマネジメントも含めて頑張ってやってたんです。おばちゃんたちから文句が出ることも少なかったし、僕なりにきちんとやってたつもりなんですが、いつの間にか特に何の話もなく社長が大量に惣菜を作るようになりましてね。まかないはそれを温めて食べてくれと(僕のまかないの評判が悪かったんだろうか?)。それが美味しかったら良かったんですけど、僕だけでなくおばちゃんたちにも不評で……みんな味見程度に食べたあと各自うどんを自分で作って食べるようになり、惣菜が残るとそれはそれでうるさいんで気を遣って手分けして持って帰ってました。それが良くなかった。

作った翌々日に空になる惣菜を見て社長はご満悦でして(社員ミーティングでは「大好評すぎて作るの大変だわ」と自慢してたらしい)、まだ二つ三つあるっつうのに大量に惣菜を仕込み出す始末で、おばちゃんたちからは「処理」しきれないという不満が、社長には言えないから僕に来る。僕は僕で口に合わなくて食べたくないので、勝手にインド料理とか麻婆豆腐とかピラフとかあんかけうどんとか作って食ってて、それ見たおばちゃんたちから「私たちもう無理。濃すぎるし体おかしくなっちゃう。イッペイちゃん作ってよ」といわれたけど、相手が社長である手前そういうわけにもいかず。


なんですかね、直談判して止めさせられるならそれがベストだとは思うんですよ。でも、そんなこと出来ないじゃないですか。鼻高々になってる横から「実は不味いって言われてますよ」なんて言えないしさ、「作らないで欲しいっていわれてます」なんて余計に言えない。しかも最近丸くなったとは言えほんの10年ぐらいまでは強面で売ってたような人だし、こっちは料理の修業なんかしてない人間だから、「これ味おかしいですよ」なんて言おうもんなら、「お前、プロがこうやって作ってんのにそれに文句付ける気か」「お前の方こそわかってないんだよ」なんて言われるのがオチ。

実際似たようなこと言われてから、ブロッコリーには一切触らないようにしてたしなあ。アンタの茹でるブロッコリー、ゴリゴリで生すぎてお客様から文句出てるんだよ。わかってんの?社長に見えないようにこっそりレンチンしてるこっちの身にもなってくれ。



そういうおっさんがいても別に構わないですけど

あれはストレスだったな。いやストレスって言うかね、昔はすごかったのかも知れないけれど、50代半ばを過ぎて明らかに衰えてきてる、情熱が失われて惰性でやってるっていう感じが見えて、悲しかったし痛かった。僕が居酒屋を辞める頃には、本業だったはずの居酒屋でもそういう姿勢が見えて、ああフードコートのあれはこの前兆だったんだなと思ったもんです。僕もあと10年もすればこうなってしまうんだろうか?絶対にこうはなりたくない。そうならないように今を生きよう。ほんと強くそう思いました。そういう意味ではとても意味のある経験だったし、今の自分のポリシーにも繋がっています。

もちろん、そういうおっさんが存在しても別にいいんですよ。特に社長は自分が金出して作った自分の店なんだから好きにすれば良いです。でもそういう人と合わないの我慢してまで一緒にいる必要はない。自分までダメになる気がするし、向こうが変わらないなら僕が出ていくしかない。じゃあ辞めるか。

まあそういうことですよね。



ま、よくある話です。

で、最近聞いた「ややこしい話」もこれと同じような構造の話だったんですよね。もちろん中身も対象も環境も全然違いますが、まあでも話の概要はそんな感じです。こいつとはやってられん、そのストレスを感じるままいつまで働くべきなのか、そのストレスを解消することは出来ないのか。個人的にはさっさと相手とコミュニケーション取ってストレスを減らす方向にしたらいいんじゃないのかと思ったけれど、僕の経験を思い返すに、それが出来るならとっくにやってるよねということであり、どん詰まりになったらまあどっちか辞めるのが精神衛生上良いよねという話でもあります。よくある話です。


せっかく入った新しい職場だけど、入って1ヶ月もしないうちにこの変わり方かー。

僕がトリガーってことはないよな?心配になるくらいの動きなんだけど。どうなっちまうんだろうな。