薄いけれど少しは信頼を得はじめている【また仕事の話】

仕事の話ばっかり書いてた時期に書いてた文章があったので投稿。やっぱり環境が変わると考えることはそればっかりになってしまうってことなんでしょうね。付き合うよという方はお付き合いください。今回は働く環境が新しくなって、信頼を得ていく過程の話です。



自分の仕事が周りに信頼されているかどうか

働いていると、周りに信頼されているかどうかってのはぼんやりわかるもんじゃないですか。僕の社会人としてのキャリアの中で、最初のWebエンジニアをしていた頃は部署はほぼ僕1人だったし、そもそも独学過ぎてエンジニアとしての常識に欠けていたから、今思えば技術者に信頼されるような人間ではなかった。自分としては付け焼き刃を必死で研いで働いていたつもりだったけれど、もし同僚や上司に「ちゃんとした技術者」がいたら、評価はされてなかっただろうなあと思います。付け焼き刃はしょせん付け焼き刃。

そこからいくつかの職場を経て、今はとあるレストランのキッチンで働いています。以前他の記事で「もし今別の店舗に移ったとしたらそれはそれでまた下のポジションになるだろう」なんて書いていて、実際そうなるだろうな、同じ飲食とは言えまったく別のジャンルの店に行くわけだからそれで構わないなんて思ってたんですけど、いざ行ってみると最初からポジション与えられて、入って2日目で放置されて5日目ぐらいからはほぼ1人でやってます。

もちろん周りの先輩がチェックしている視線は感じるし1日何回かアドバイスももらうけれど、扱いとしては「そこそこ出来る人が入ってきた」って言う感じ。安心した反面、ちょっと拍子抜け。それでいいのか。居酒屋厨房での6年という経験は、自分が思っていたよりも応用が利く物だったようです。調理は特に成長しなかったけれど、キッチン業務に関してはもう素人ではなかったな。能書きやキャリアではなく、現場での動きがすべての世界だから、そうした中でそういうリアクションをもらえるのは嬉しい。



隣との距離を調整してシナジーを

後はもう少し車間距離がつかめればなというところはあります。今は、自分の作業に集中する時間がまだ長くて、キッチン全体の流れ……というか、誰がこのポジションだとこんな動きをするとか、誰にこんなオーダーが入った時はこんな動きをすると効率的に連携できるとか、この日にはこういう作業があって隣でこんな仕事をするとお互いに邪魔にならないとか、そういうことがお互いに解り合えていくと、作業効率はもっと上がって楽しくなる。でもそのためにはもっと色んなことを見る余裕と時間が必要で、難しいかな。毎日少しずつカスタマイズはしてるんだけど。

最終的にはこの職場でも、居酒屋厨房の時のようなシナジーを得られたら良いな。キッチンでの作業は基本1人だけで完結するので、居酒屋厨房に比べると連携する余地は狭いけれど、それでも余裕があるときにお互いサポートするというのがもっとあっても良いと思うので。自分の職域を完全に掌握した上で、そこから手を伸ばして届く範囲ぐらい外にはみ出した部分までカバー出来ると、仕事というのはもっとスムースに回る、ってETUの達海監督が言ってた。







薄くても少しずつ信頼を

最初は「42歳の新人てこの人大丈夫かな」って感じで気を遣われてたのが、徐々に「手伝ってもらおう」から「任せよう」になっていくのは嬉しい。信頼されるスピードを考えると、信頼される前からある程度は「やれるって聞いたけどホントか?」ぐらいのレベルでは実績を買われていたのかもなと思う。その中で「出来るじゃん」というところは信頼され、「それは出来ないのね」っていうところは信頼されない。

僕はプロレベルで仕込み用の調理ができるわけではないので、信頼としては営業時間内限定の薄い信頼かも知れないけれど、であっても少しでも前に進むのは意味がある。社員の入れ替わりがあっても、間を埋められるような存在でいたいと思うし、その中で調理技術や知識も得られたら言うことないですね。自分自身に絶対的な評価基準がない場合、周囲の評価を自分自身の評価に代えることは必要。1人ずつ評価を獲得していければ。いいよね。