かつてティア1の国には絶対に勝てないと思っていた
僕自身は決してラグビーファンというわけではなく、あくまでスポーツファンの1人として国内ラグビーの事情やラグビー日本代表のこれまでについて知っているというだけでした。国内の代表クラスは知っていたけどそれ以外の選手は知らないし、海外の選手だとトップ選手でも知らない。ルールに関してだって曖昧で、今回のW杯でようやくオフサイドとノックオンがちゃんとわかるようになったぐらいです。それでも「Sports Graphic Number」を始めとしたさまざまなメディアを通して、ラグビー界の苦闘についてずっと見聞きしていたし、平尾誠二が監督に就任して結果を出せなかったときはショックでした。世界と戦える日本のラグビーを目指しても、モールでゴリゴリ押される代表は見ていて悲しかった。ラグビーには強豪国と弱小国を明確に分けたがる傾向があり、その壁を越えるのは絶対に不可能、長い間そう言われている気がしていました。しかし前回2015年に南アフリカを倒してそうではないことを示し、そして今回はW杯開催前(2019/09/16時点)に世界1位だったアイルランドと同7位だったスコットランドに完勝したことで、それが可能なんだということがわかりました。すごい!
「自分の良さ」だけでは勝てない
モールで押すシーンが目立った昔のラグビーと比べて今のラグビーはよく走ります。それでもフィジカルが大切なことにはかわりなく、昨日の試合の感想として清宮さんも言っていたけれどフォワード陣の充実がとにかく重要だったと。サッカー他の競技にも共通して言えることだけれど、「日本人の特性を生かして勝負出来る方法を探す」となると、すぐに「俊敏性と協調性」となりがちだけれど、最終的にはフィジカルでも世界基準に到達しなければ勝負は出来ないってことなんですよね。これからパスで展開しようっていうときにモールで押されたら勝負にならないし(フォワード陣が疲れてきた後半、何度かあった)。そうした世界を見据えた正統な強化を行った上で、そこに日本の特性を加えたことが、他国に対するストロングポイントになってるんだなと強く感じました。自分の良さを持つことも、基礎的な強さを持つことも両方大事。強くなるのに近道なんかなくて、地道に努力を重ねていった結果、勝利を勝ち取ることが出来るんだと。そして次戦は南アフリカ戦。
清宮さんが言ってました。いやーなんかね、誰がシナリオ書いてるんだっていうぐらい……今日の試合がスコットランドだったこともそうですし、次の準々決勝が南アフリカになるってことも、これはすごいストーリーがあるかも知れませんよね。
いやあほんとに。チームは代替わりするわけだからお互いに前回とは違うチームにはなっているけれど、南アフリカを2回連続で倒すのは強豪国でも大変。それを日本がやるっていうんだから……これはもうほんとにすごい挑戦だ。。多分僕、心配で試合見れないと思うんですよね。ラグビーの試合って攻めていてもいつターンオーバーから失点するかわからないじゃないですか。一発抜けられたらそれで点が入ってしまうし、だから見ていて常に心配。抜けられそうになっても確実なタックルで止めていく日本代表はすごいし、信頼してるけど、でもやっぱり心配。でも良い試合も見たいし。勝って欲しいし。
なんかすごいなあ。日本でラグビーがこんなに盛り上がる日が来ようとは。正確に言えば、かつての大学ラグビーや社会人ラグビーは今よりもっと盛り上がっていたと思うんだけど、こと代表となると全く盛り上がっていなかったので……昨日の横浜、観客67,666人ですってよ!すっごいなあ。素直に感激しています。
決勝トーナメントも頑張れ!ブレイブ・ブロッサムズ!