【今日見つけた記事から】さすが商売の国・中国、というかなんというか

(画像出典:http://chugokugo-script.net/bunka-hikaku/enkai.html

どういった経緯で行き当たったか忘れたけれど、中国の飲み会でのマナーに関するこの記事がすごい興味深かったので。これ読むと中国の飲み会のマナーはアルハラとかパワハラとか言うレベルじゃない。そんなこと言ってたらマナーそのものがNG。


以下、抜粋。


お酒を飲むときはグラスを手に取って、一緒に飲む相手を探します。たとえばホスト役が陳さんであれば、グラスを陳さんの方に向けて、「今日はお誘いありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えて一緒に飲みます。これが「誰かを誘って飲む」ということです。

(中略)

第三原則はいわゆる「一気飲み」の原則です。グラスのお酒を一滴も残さずに全部飲み干すことが「干杯」です。一気に飲み干し、飲み残しは許されません。たとえば、第二原則で飲む量を確認するとき、双方ともに「干杯」で合意したら、お互い杯のお酒を全部飲み干さなければなりません。完全に飲み干し、グラスの底を相手に見せて、お酒が残っていないことを確認し合います。

(中略)

自分がいくら「随意」で飲みたくても、中国の宴会はそう甘くはありません。相手があなたの「随意」を認めず、「干杯」を主張してきたら、相手の「干杯」に従わなければならないのです。もしも、あなただけ飲み干さずにグラスにお酒を残すと、相手の面子をつぶす大変失礼な行為になります。自分もお酒を残さず飲み干して自分の面子を示しましょう。

中国でのお酒のマナー「三原則」 – GOTCHA!


日本人のことを体面がどうのとかメンツがどうのとか言ったりするけれど、どれ1つ取っても中国に比べれば甘い。シロップ掛けあんみつよりも甘い。

この濃密なコミュニケーション。そういえば近代以降の先進国化で忘れてたけど、日本にとっての中国っていつもそうだったよな。文化的な意味で、良くも悪くもスケールアップ版。日本人はそれを持ってきて改良したり、ソフトにしたり、細かい部分を愛でたりして日本の文化を作ってきたんだけど、元はどうよっていうとさすが中国変わってねえ的な。効率的で合理的、強固なポリシーで構成されているけれど荒削りでちょっとくどい。現代において「無理してでも酒を飲み干す」ってマナーとして存在すんのかよと思うけど、中国人相手にビジネスを回すってのはそういうことなんだろうなあ。



常にビジネスモード、オン

そして後段。

「食事会の席にビジネスの話を持ち込むのは失礼?」という段落がまたすごくて、


「食事の席では仕事の話は控えるべき」「食事の席で重要な話を持ち出すのは相手に対して失礼」と言う人がいますが、中国では必ずしもそうではありません。中国ではむしろ食事の場こそビジネスの最前線と考えるべきです。

(中略)

一方、非公式折衝の場とは、会議室やミーティングルーム以外の場です。食事会のレストランやティータイムの喫茶店、ホテルのロビーや空港の待合室、タクシーや送り迎えの車の中も非公式折衝の場といえます。
さらに、エレベーターの中や廊下を歩きながら、階段の上り下りの場面も非公式折衝の場です。ゴルフコンペの時間、観光地の散策、自宅に招かれてくつろいだ雰囲気でのおしゃべり、こんな場面も非公式折衝の場といえるかもしれません。さまざまな場面をビジネス折衝の場として活用します。

中国でのお酒のマナー「三原則」 – GOTCHA!


中国人はあらゆるシチュエーションで相手を見てあらゆるシチュエーションで取引を高速でまとめる、なんていうこと言ったりするけれど、これ読むとほんとそうなんだなって感じ。ビジネスの関係に置いてオンオフはなくてずっとオン。商売と自分の生活との間に境があるのか?っていう感じ。これに比べれば日本人はおっとりしているし、そりゃ商売で勝てないよなあ……もちろん日本人には日本人の戦い方があるし、力押しで行くのが常に最良とは思わないけれど、古来からの伝統的な商業民族、つまり、中国人、アラブ人、インド人に商売で勝つのは難しいよなと思わされました。血の代わりに硬貨が流れてるんじゃなかろうか。

すげえなあ中国。国としては1つも評価していないけれど、民族としては尊敬できる部分あるよなあと思います。個人差はあると思うし取引の相手として付き合えるかって言われると微妙だけど、民族性としてはそんなに嫌いじゃない。僕ら日本人は、また初心に戻って中国から学び良い部分だけを取り入れて自ら進歩していくべきなんだろうね。なんだかんだ中国が元気だとアジア全体が活気づく気がするわ。トラブルも多いけど。