【今日のニュースから】iモードはなぜ没落したのか?

携帯電話のイラスト(ガラパゴス携帯)

日本のiモードは「モバイルでのインターネット接続まで」は世界のトップを走っていましたが、なぜその後凋落したのですか?

日本のiモードは「モバイルでのインターネット接続まで」は世界のトップを走っていましたが、なぜその後凋落したのですか? – Quora


さまざまな有識者の方が登場して詳しい回答をしていて、どれもその通りだなあと思うのですけれど、個人的な見解としては、


「ケータイ」が無くなったから


が全てなんじゃないのかな、と思っています。有識者の方々の話にも出てきますが、iモードやEZwebといったサービスは、PC用のサイトにアクセス出来ない非力な携帯電話でスムースに情報収集するための代替手段でした。今では考えられないことですけど、当時の通信速度は良くて28.8kbpsで、その上マシンスペックが低くその速度で受信しても描画に時間が掛かるため、携帯電話から直にインターネットに繋いでも意味がありませんでした。それを意味あるものにするために情報を削ぎ落として表示する、それがiモードでありEZwebであったわけです。今から見ると無駄に見えるけれど当時は必要な技術でした。


で、スマホが登場するわけです。


携帯端末ではあるけれどPCと遜色なくインターネットに接続することができ、情報収集が行える、そうなると代替手段は必要が無くなります。生産者との直接取引が主流になって仲卸が要らなくなるみたいな話ですよね。石油が燃料として使われるようになって、石炭産業が衰退するみたいな話です。NTTドコモが、という話であればいろんな切り口があるだろうとは思いますが、iモードに関しては技術の発展によってその存在意義がなくなったから、それが無くなった理由じゃないでしょうか。携帯端末とインターネットの間を仲介するサービス、それ自体が必要なくなったんですね。仮に当時のNTTドコモが商売上手で全世界でiモードを広く普及させていたとしても、時代がケータイからスマホへと移り変わればいずれ不要になるものだったと思います。


没落することにはもの悲しさがありますが、技術革新というのはそういうものです。NTTドコモは十分頑張ったと思います。