家庭用や個人用端末で50TBのHDDが必要になる時代が来るだろうか?
HDDがSSDに対して有利なのは、容量に対する価格の安さしかなく、大容量化するSSDに対抗する為にHDDは大容量化を目指し続けなければならず、またそれを実現する技術も開発され来年にも実用化される予定……そんな主旨のテキストだったと思うのですけど、根本的な疑問として、汎用のHDDで50TBという容量が必要とされる時代なんて来るんでしょうか?それは「無限に大容量が必要とされる世界」を仮定した戦略であって、現実的にはあり得ないのでは?いずれ「SSDで十分じゃないか」といわれる世界が来るのでは?次世代HDD技術がついに登場、東芝はMAMRで勝負する 2019年に各社が市場投入 | LIMO | くらしとお金の経済メディア
フラッシュメモリーに対するHDDの競争力の源泉がビット単価である。Western Digitalの分析によると、10年前のHDDのTB(テラバイト)あたりのコストは100ドル強で、フラッシュメモリーに対して50~60分の1程度だった。その後、フラッシュメモリーはSLC(1ビット)からMLC(2ビット)に移行したことでコストが急速に下がったが、現在も20倍程度の価格差がある。 今後、フラッシュメモリーは多値化(3ビットのTLCもしくは4ビットのQLC)と3次元構造の組み合わせでコスト低減が進むが、HDDもMAMR、HAMRといった新技術の登場で高密度化&コスト減が進むため、HDDとフラッシュメモリーのコスト差は当分縮まりそうにない。 いずれにしても、HDDがフラッシュメモリーと競合するには、記録密度および記録容量を上げ続けるしかない。