鄭佩佩

『香港映画のすべて』 というテレビ番組をやっており、面白くて2時間半に渡ってつい見てしまった… 三部構成で、一部が武侠、二部がカンフー、三部がヒロインについて。 全く、最近の映画に対する興味と言ったらない。 給料が出たら、AmazonでDVD買おうと、本気で思ってるくらいだからな。。 その中でも、鄭佩佩(ティエン・ペイペイまたはチャン・ペイペイ)、 この人が気に入ってしまった。 あー、そうは言っても、1946年、香港生まれだから、もう…59歳? 確かに、もう年は取っているんだけど、 インタビューでのティエン・ペイペイは、すごくかわいらしい人だった。 まぁ、ティエン・ペイペイを中心に昔の香港映画にはまるかどうかはともかく… 先日のブルース・リー特集、少林寺特集以来、 昔の香港映画が気になってるんで ちょっと見てみようかなぁ、とも。

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MOVIE, tonight – SMOKE

『スモーク』(1995年アメリカ・日本合作)
スモーク◇95年、米・日合作。ハーベー・カイテル。ニューヨーク・ブルックリンの街角でたばこ店を営み、14年間、毎朝同じ時刻に店の前で写真を撮り続けている男性。彼の元恋人や妻を事故で失った傷心の作家ら、店を訪れる人々の人間模様を過去と現在を織り交ぜて描く。ウェイン・ワン監督。
何だろうな… エキセントリックな展開を期待してみたら、ただの映画。 よく、ヨーロッパ的な皮肉に富んだ、笑いを好きだと言うけど、 アメリカ映画には良くこうした、日常をそのまま描く、というスタイルがあるような気がする。 もちろん、ヨーロッパにもアジアにもそういうスタイルはあるんだろうけど 独特な…何かを信じ切れるような、馬鹿と紙一重の純真さというか(笑) そういう要素があるような気がする、 なぜ僕がそう感じるかはよく分からないけど。 (無知のなせるワザ、か?) とにかく、この映画、Smoke。 色々起きるけれど、まぁ、要は、全て煙のよう、さ。 振り回され、罵倒され、大怪我をし、打ちのめされ、裏切られ、 まぁでも、とりあえず生きてるしな。 そんなことを、感じた。

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MOVIE, tonight – INTERVISTA

『インテルビスタ』(1987年イタリア)
87年、伊。フェデリコ・フェリーニ監督・主演。イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督が、チネチッタ撮影所創立50周年を記念して映画への思いをつづる。新作撮影中のフェリーニの様子や、彼を取材する日本のテレビ局のインタビュー、若き日への追想が再現される。
今まで、なんて言うのかなー… 『作品』を見るのは避けてきたような感がある。 いわゆる、各地で、『見た方がいい』『何かを感じるよ』なんて 言われるような映画だ。 もちろん、意識的じゃなくて、殆ど無意識的にだけど、 そのものの善し悪しの問題ではなくて、 少し色々知ってる連中が、別に映画なんて好きでもなんでもないのに、 知識の一部として、 『あぁ、フェリーニね…』 なんて言ってるような、そんな連中が僕は大嫌いだ。 分からないことは話せなくて良いんだが、 そういうことでも話さなくちゃいけない職業の人がいることは知ってる、 まぁでもそういうことではなくて、 覚悟もないままに、ただひけらかすような薄いことを喋りたくないだけだ。 そういう喋り方で、大事なことを喋りたくないって事だ。 (僕だってどうでもいいことをどうでもいいように実に適当にお喋りする) まぁそういうわけで、 フェリーニという人の作品には非常に興味があったんだけど、見てこなかった。 んで、初めて見た作品が、インテルビスタ、というわけだ。 フェリーニを知ってる人が聞いたら笑うかもしれないけど、 仕方がない、そういう巡り合わせだったんだから。 僕が感じたのは…そうだな、 愛情かな。 映画を作ると言うことと、そこに集う人々を形作るストーリーと、 そこに参加している自分と、それを俯瞰で眺める自分と、 僕がもっとも印象に残ったのは、 ずっと演奏し続ける、サックス奏者の女の子とピアニスト、 そうした状況、に対して、その全てに対する愛情を見たような気がする。 愛情って言うのは… それを書き始めると終わらなくなるし、趣旨とそれるけど、 簡単に言うと、好きとか、嫌いとかとは、全く関係のない感情なんだと思うね。 比較的頻繁に、好き、を連れてくるだけであってね。 特に、深い関係や、対象の幅が広くて緻密なときには、 好きなところも嫌いなところもあるし、悩みも抱えてるけど、 結局は、そこに愛情を感じている そんなことなんだと思う。 ぜんぜん、構えずに、自然に、 (それこそ部屋で日本酒でも飲みながら) 映像を見ることが出来た。 僕にも、その覚悟が出来たっていうことなのかしら?

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MOVIE, tonight – 3 HOMMES ET UN COFFIN

『赤ちゃんに乾杯!』(1985年フランス)
赤ちゃんに乾杯!◇85年、仏。ローラン・ジロー、ミシェル・ブージュノー。高級マンションで優雅な独身生活を楽しんでいた3人の男性のもとに、突然、赤ん坊が舞い込んできた。3人は育児に四苦八苦しながらも、次第に赤ん坊に愛情を抱いていく。コリーヌ・セロー監督。
何か、毎日映画見てるような気がするなぁ… 『今年は映画を見る!』 と宣言したモノの、なかなか映画館に行けない。 映画館に行って見た方がいいのは分かってるんだけどねー その代わりと言っては何だけど、 最近映画をよく見てる、 まぁもちろん、狙ってみてると言うよりも、 たまたまテレビを付けたらそこでやってた、わけなんだが。 この映画も、そんな感じで見た映画。 今まで、仕事、女、パーティ、そんなことが人生の最優先だった男が、 無理矢理赤ん坊を預けられ、仕方が無く子育てをするうちに、 『父親に目覚めていく』のは面白かった。 コメディー、とよく紹介されてるけど、うーん、そうなのかな? むしろ、これが、僕がいつも感じている、ヨーロッパの笑いなのかな、なんて。 アメリカみたいに、その時、全てを忘れてただ笑う、というような笑いではなくて、 もっと日常に立脚して、時たまニヤリ、とさせるような、 …あんまり上手く言葉で説明できないけど、日本人だししょうがないよな。 途中、ジャック(DNA的に父親)が、酒を飲みながらつぶやくシーンがあって、 そのセリフが非常に印象的だった、 結局、男は何も生み出せない、セックスをすれば子供は出来るけど、 実際には何も生み出せていなくて、父親になった気でいるだけだ、 父親の自覚なんかまるでないのに、 父親になった気になってる、 でも、その時、何となくこの映画の主題というか、なんというか、わかった気がする、 育児をすることで、彼らはただの遊び人から、父親になったんだ、 逆に言えば、女は子供を産みだしたと同時に母親にるけど、 男は、子供が産まれてから、父親になっていくんだなぁ、 だから、彼らは父親になっていったんだ、 しかも、三人同時に(笑) 母親が、マリー(赤ん坊)を連れ帰った後、 3人は最初、自由が半年ぶりに戻ってきたと喜んでいたけど、 次第に気力を失い、 仕事もスランプに陥り、 ひたすらブルーになっていく。 なんだかその様がなぁ…かわいらしいというか、なんというか。 かなり、気に入った映画でした。 ちなみに… 今調べてて知ったんだけど、この映画、続編があるんだね。 しかも、リメイクされたアメリカ版ではなくてちゃんとオリジナルのフランス版、 キャストも、主なところは同じで、『娘』は監督の娘らしい。 日本ではビデオなさそうだなぁ… オリジナルもDVDですらないもんね。 見たいなぁ…

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MOVIE before the Night

『アナライズ・ミー』(1999年アメリカ)
アナライズ・ミー◇99年、米。ロバート・デ・ニーロ、ビリー・クリスタル。原因不明の発作に悩むマフィアのボスがセラピーを受け、場所も時間も構わず主治医の精神科医を呼び出すようになる。医師は私生活をめちゃくちゃにされながらも、ボスと奇妙な友情関係を築いていく。ハロルド・レーミス監督。
暴力的だが、コミカル、 ニヒリスティックだが、最後はハッピー。 ”69tracks”の前にはピッタリだ。 さて、今月も、パーティだぜ?

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韓国でB型男性への偏見広がる

韓国で血液型占いブーム、B型男性への偏見広がる
[ソウル 14日 ロイター] 韓国の雑誌やテレビ番組、インターネット上ではここ数年、血液型占いが大流行しており、B型の男性について「自己中心的で短気」とする偏見が広がっている。 研究者は血液型と性格の相関関係を否定するが、自称専門家の説が下火になる気配はなく、B型男性は恋人に不向きなタイプと決めつけられている。 この影響は大衆文化に反映され、これまでに「B型の男」というヒット曲やB型男性との交際術の本、B型男性とA型女性の恋を描くラブコメディー映画が世に送り出された。 血液型による性格分類は、日本人の古川竹二によって1927年に初めて発表され、1971年に能見正比古が復活させた。 能見の著作などは韓国語に翻訳されており、首都ソウル市内の書店にも翻訳本が並ぶ。 韓国カトリック大学の精神医学研究者は、血液型と性格の関係を裏付ける科学的な証拠はないと明言し、こうした説を盲信する若い世代に冷静な対応を呼びかけている。(ロイター)
『自己中心的で短気』であり、『恋人に不向きなタイプ』と、さんざんな言われようである。 ていうか、放っといてくれ。 マジで。

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Friday Five – 2005/04/01

それでは恒例のFridayFive今週は、先週に引き続き、映画関係のお話。 例によって和訳が適当で、特に4)は自信有りませんがまぁいいや。

1) What’s the one movie you’ve seen more times than any other? 他のどの映画よりもくり返し見たのはどの映画?
何だろう…一番って言うと、微妙だけど。 グーニーズかなぁ…水曜どうでしょうは映画じゃねーし(笑)
2) If you could turn one book, comic book or other print story into a feature-length movie, what story would you pick and why? 本やマンガが映画化されるとしたら、何を選びますか?またそれは何故?
北斗の拳、て書こうとしたんだけど、ハリウッド版(鷲尾いさこが出てる)を始め、 アジアでの勝手版など、いくつかあるみたいっすね。 しかしその全てがしょぼいという結末…どうなのだ!これは。 というわけでそれでも敢えて、ちゃんとした北斗の拳、ということで。ブームだし。一部で。
3) Whom would you cast? 配役は?
難しいところ。 …難しい。
4) What one movie would you like to see “updated for the year 2005”? (Ie, a remake) 2005年に封切られる映画で見たいモノは?
よくわかんないっす。
5) What one movie are you most looking forward to this year? 今年あなたが楽しみにしている映画は?
今のところ特にないなぁ…(調べてなさ過ぎ) なんだかあんまりまじめに答えてないなぁ。 ダメだなぁ。 ほんとこの手の話は苦手でして。 くそー2005は映画見まくると宣言したはずなのに。むー。

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Friday Five – 2005/03/25

それでは今週FridayFive。 映画に関する質問。

1. What is your favorite movie of all time? 好きな映画は何?
Blues Brothers、かな。マニアックだけど。 (有名じゃないと言うより、この映画自体がマニアが多く存在する映画なので)
2. How often do you watch this movie? どのくらいの頻度でその映画を見ますか?
最近見てないなぁ…昔は、ことある毎に見てたけど。DVD買おうかな。
3. What’s your favorite line out of the whole movie? あなたが好きな、映画の中のセリフと言えば?
カーチェイスの前のシーン。 Elwood ─ “It’s a 106 miles to Chicago. We’ve got a full tank of gas,   half a pack of cigarettes, it’s dark, and we’re wearing sunglasses.” Jake ─ “Hit it.”
4. Who’s your favorite character from this movie? 映画の中で好きなキャラクターは何ですか?
普通に考えれば2人なんだけど、やっぱり、カーティス(故キャブ・キャロウエイ)。
5. What scene do you love the most? どのシーンが一番好きですか?
やっぱりライブのシーン(@Palace Hotel Ballroom) それと印象的なのは、ジェームス・ブラウンの出てくるTriple Rock Churchのシーンかな。 というわけで、今週のFridayFiveでした。 また来週。 the friday five

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REMEMBER THE TITANS

映画を見た。 『REMEMBER THE TITANS(タイタンズを忘れない)』

まだ人種差別が色濃く残る1970年代のアメリカ。ヴァージニア州アレキサンドリアの町では、人種融和政策によって白人の高校と黒人の高校が統合され、白人・黒人混成のフットボールチーム「タイタンズ」が誕生した。ヘッドコーチに就任した黒人コーチ(デンゼル・ワシントン)は、白人選手と黒人選手がいがみあうチームをまとめ、偏見や嫌がらせと闘いながら、彼らを“最強のチーム”へと導いてゆく。 実話の映画化であり、登場人物もほとんどが実在の人物である。
正直に言うと、スポーツ映画としてみた場合、 アメフトが分からない人にはよく分からないと思う。 最後の場面、コーチの指示は、 いわゆるスペシャルプレーで、QBを2枚入れた上で、リバースフェイクからピッチしてラン。 残り時間が少なく、ディープに守りがちなディフェンスの隙をついた、見事な作戦だった。 しかし、この映画はただそれだけではない、 もっとも大きな主題は、1970年代のアメリカで根強く残る、白人x黒人の人種差別。 人種差別というのは、日本人からすると本当に遠い遠い問題… 嫌悪感を表す人や、差別的な発言をする人もいることはいるけど、 隣にいたくない、握手もしたくない、会話なんてまっぴら…そこまでの敵意はこの国にはない。 それに対してまず、『アメリカンフットボール』というチームの中で壁を乗り越え、 徐々に、学校に、街に広がっていく、 でも平坦ではない、 元来、アメフトというのは、白人のスポーツとして生まれた。 チーム内では一つになっていても、周りはそうではない、 その温度差に戸惑う選手達、コーチ。 白人に、黒人を理解しろ、と訴えるのではなく、その逆でもなく、 お互いがお互いを知ることが重要なんだ、と。 たとえ嫌いでも、相手を認めろ、そうすれば見えてくるものがある。 人種差別が無いが故に曖昧になってはいるけれど、 この国の僕らにだって当てはまるメッセージだったと思う。 この映画、いや実話だから、このエピソード、は、 実はアメリカの放送局や、アメフトの放送などでたまに伝えられるエピソードだ。 人種問題がクローズアップされるような事件がおきたとき、 人種を超えて結束しなければならないとき、 REMEMBER…と持ち出されるような。 個人的には、アメフトの描写もしっかりしていて良かった。 いかにも、アメリカ的、という感じだ。 1970年だから、高校のアメフトが、 ショットガン(ディフェンスコーチが『NYジェッツか…?』と呟いてるから、 1969年のジェッツが勝ったスーパーボウルで使われていたんだろうか?)に 対応できないのも当然だし、 決勝戦、身体能力の優れているRBを、ディフェンスラインに入れたり、 同じく身体能力の優れるQB(たびたびスウィープを決めている事からも分かる)を、LBで使ったり、 人材をやりくりする高校アメフト、という感じがしてなんとなく感慨深かった。 全米選抜に選ばれたLBを事故で欠いたら、ディフェンスの核を失ったも同然なのに、 それをチームで補っての勝利。 多分、これ以上の喜びはないと思う。 自分が良いプレーをしたら、他の選手におごる、そんなスポーツなのだから。 いろんな切り口があって、一口に言えない映画でしたが、 (なので、この映画のレビューはその人の持つ知識によって全く違う) エンターテインメント的にも、ドキュメント的にも、スポーツ的にも、 非常に面白い映画でした。満足。 (敢えて言うと、深夜じゃない時間にやってください…眠い)

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Trainspotting

名前は知ってたけど、 ちゃんと見たのは初めてかも。 感想は… ドラッグ、犯罪、暴力、失業、HIV… セックス以外の、 ありとあらゆるものが僕には非現実的だったが、 これが最低なんだってのはよく分かった、 肉体、精神を含めた状況が、 救いようがない、 だが、不思議と不快感はない、 皮肉っぽいユーモアにあふれていて、 そういう感じが僕に合ってるんだろう。 (これだけ有名な映画を指して『合ってる』もへったくれもないが) レントンは、頭は悪くないが、どうしようもない、 でも、人生、どうしようもない時ってのはある、 それも、たびたびある、 少なくとも僕にはある、 ドラッグも、暴力も、犯罪も、もちろんエイズもなかったが、 自己嫌悪と、閉塞感は持ちきれないほどあった、 そんな何も考えられない中で重要なことは、 考えることじゃなく、見ることだ、 彼は、見ていた。 まっとうに生きたかどうかは知らないが。 彼が『退屈な』暮らしをしていても、 楽しんでるヤツは、勝ちだ、 たとえ、社会的に意義があると言われていても、 そうじゃないヤツなんて目じゃない。 僕はどちらとも言えない中途半端なヤツだが、 そういう考え方にあこがれてはいる。 手段ではなく、考え方、だ。 ブルーな気分に、選んで正解だった。 選択肢には、大好きなコメディー映画と、 大好きなエンターテイメント映画の 3枚組BOXもあったのだけど、 これだった。 最低を見て、安心してるわけじゃない、 ただ、シンプルに、生きていこう、と思った。

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