父親と病気
父は63歳。今年64歳になります。 1日2箱くらいの喫煙者で、酒は飲みません。 父は昔から殆ど病気をしない人で、10年に1回くらい風邪を引いて「鬼の霍乱」なんつて言ったもんでしたが、去年、胆嚢炎(胆石)をやりましてね。といっても命に関わるようなものでは無く、少し入院しただけで退院出来たのですが、そこで睡眠の不規則さや食生活の不摂生さを強く指摘されたのが応えたのか、それまでがあまりに健康だったからなのか、途端に弱気になってしまいました。以来、少し体調が良くないと「病気じゃないか」。 今年の年明けにも少し風邪をこじらせたことがありました。同居しているわけではないので詳しい症状までは解りませんが、電話越しには元気そうでしたし、母親の話では大したことないとのことだったのであまり心配していませんでした。ところがなかなか咳が治まらない。そして曰く「癌じゃないか」。自分の父親(祖父)を肺がんで亡くし、自分自身も喫煙者であるという「負い目」や肺がんに対する「恐怖」のようなものがあるのかも知れません。 病気し慣れない人が急に病気すると弱気になったりするもんなんでしょうか?母親の方は僕が子どもの頃からずっと喘息を患っている上、血圧など良くないところもたくさんあって苦労しているので、自分自身のことであってもそれほど慌てないのですが、慣れてないというのはそういうことかも知れません。いや、健康であることに越したことは無いので、どっちが良いのかは微妙なところではあるのですけど。 結局、MRI、血液検査を行った結果、肺がんでも結核でもなく、抗生物質を投与されて2週間ほど禁煙したら治りました。抗生物質が強すぎて肝臓に負担が掛かり、医師に変更してもらうというハプニングはありましたが、まあ「大したことはない」。入院もしなかったですしね。父親ももう若いわけではないので1つや2つ病気の経験も出来て当然だし、そういうことが起きたとしても冷静でいて欲しいなあと思うのですが…なんかこう、突発的なことが起きたとき、それに慌ててしまう、パニックになってしまう、ネガティブになってしまうというのがそのまま自分を見ているようにも思えて、少し苦笑い。仕方ないんだろうなあ。 いつまでも若いと思っていた父親も、歳を取ったのだなあ、と少し寂しく感じた出来事でした。