【今日のニュースから】ソフトバンクの優勝旅行すげー楽しそう

本多、五十嵐、城所も ソフトバンクV旅行の参加ルール|【西日本新聞】

V旅行には誰が行けるのか。参加資格は各球団が決めている。ソフトバンクの場合、選手はその年のシーズン出場選手登録(=1軍登録)日数が20日以上。資格さえ満たしていれば、引退、自由契約など、身分が所属選手でなくなっても、希望すれば参加できる。今回は引退してコーチになった本多や、退団した五十嵐、引退した城所も参加。1~3軍の首脳陣、チームスタッフは全員が対象だ。   家族も同行でき、独身者は家族2人、既婚者は夫人と子ども全員の旅費を球団が負担。これに限らず、独身者が兄弟や姉妹、また既婚者が両親や夫人の両親を呼びたい場合など、それ以外の家族を連れていきたい場合は実費となる。もっとも、実費も含めた同行人数には上限を設けておらず、球団によると「12球団でもウチぐらいじゃないか」と言う。   規定はダイエー時代、球団が福岡移転後初のリーグ優勝、日本一を達成した1999年にできた。他球団を参考にする案もあったが、一念発起して独自に決めた。当時は後半戦の1軍登録日数を見られ、スタッフの参加も限定的だったが、翌2000年のリーグ連覇以降、参加できる範囲を広げたという。

すっげ。 今どき「社員旅行」なんて時代遅れ中の時代遅れで、もうそんなのをマジメにやってるところなんて聞いたことないけれど(気の置けない仲間同士でやってるビジネスとかならともかく)、プロ野球にはいまだに「優勝旅行」っていう制度が残っているってのがまず驚き。まあプロ野球選手は基本的に個人事業主だし厳密には「社員旅行」では無いかも知れないけど、いずれにしてもすごい異質。 そしてなんつーかすごい楽しそう。 なにより球団の決める参加資格が、おおらかすぎて素晴らしい。 まず、一定の資格(1軍登録20日以上)さえ充たせば所属選手じゃなくても良い。引退してても移籍してても、極端に言えばシーズン途中5月に入ってきて7月にすぐ別のチームに移籍したとしても、優勝旅行に参加できる。家族はもちろん同行可、決められた人数以上は自腹だけど上限はないから、一族郎党引き連れて参加とかも出来る。 もちろんチャーター機で、300人定員のところ250人程度で飛ぶって言うからかなり余裕あり。

ちなみにチャーター機の確保は大変だったらしい

日本一ソフトBがハワイV旅行 2位から下克上の裏でギリギリの攻防|【西日本新聞】

ソフトバンクは過去にリーグ優勝を逃して日本一になったことがなかった。前例はなかったが、球団は日本一になればV旅行を用意する方針だった。経験のない「V逸でもハワイ」に、当初は戸惑いの色もあった現場も、やはり「日本一になれば行きたい」という意見になった。   最大の課題は約300人乗りチャーター機の手配。ホテルと違い、機材繰りの関係で調整は2カ月前ごろからしかできない。普段の遠征で利用する日本航空は例年、両リーグ優勝チームのチャーター機を確保しているが、西武、広島に続く3機目までは難しかった。   旅行会社は海外の複数の航空会社を当たった。台湾のチャイナエアライン(中華航空)で1機確保できると分かったのは、10月中旬。西武とCSファイナルステージを戦っている最中だった。もし確保できなければ、10年のロッテ同様に旅行券支給などで埋め合わせるか、話し合われるタイミングだったという。

そりゃそうだよなあ……チャーター機のキャンセル料は800万円ぐらいかかるって言うし、優勝もしてないのに予約ってわけにも。それを抑えたソフトバンクの熱意すげー。ただ、出発時間だけは調整できなかったみたいだけど。 年取って仲間と旅行って全くしなくなって、ずっと「修学旅行したいなあ」と思ってるんだけど、思うだけで発案も声掛けもスケジュール調整もしてないけど、それだけにこういうのすごい良いなあって思う。家族参加ってことはあるていど宴会とかもあるけど基本的にはみんなそれぞれに好きなように楽しむ旅行だろうしね。うらやましー

続きを読む

年末に向けて「中掃除」

「別にわざわざ年末に慌てて掃除することないんじゃない?」
てのはまあね、みんな思ってることだと思うんですけど、個人的に言えば、
「そういうきっかけが無い限りちゃんと掃除ってしなくないですか?」
ということもありまして、なるべく年末には色んなものを片付けるようにしています。要は、時期さえ決まっていれば別に年末出なくても良いってことですよ。クソ寒い中窓ガラスを拭くのは面倒だし、我が家では大掃除は9月末にすることにする!みたいなルールだってあって良いと思うんですけど、まあルールはわかりやすければわかりやすいほど良いですから。ただの連続した日だと言えばそうなんですけど、例え形式上とはいえ、「年」が変わるってキリとしてわかりやすいじゃないですか。ねえ。 というわけで、年末というとバタバタと掃除したりするんですけど、まだ年末にほど遠い時期とは言え何かちょっとそういう機運になったのでものを片付けてみました。主に、服とか。引っ越してきて2年間1度も着なかったような服は、礼服などを除いて基本的に捨てました。履き心地が悪かった靴下(なぜかクロックスの中でずるずる滑る)も全部捨てたし、だいぶ古いから家で着るだけにしようとして増えすぎた古いTシャツも半分くらい捨てたし、最近多い、無駄に豪華な電子機器の箱(ただし中身は安物なので既に壊れて廃棄もしくは返品済み)も捨てたし、ぱっと見ものが無くなったようには見えないのに気付いたら全部で70リットルのごみになってて自分でもちょっと引いた。なんだろうなあ、ものの取っておき方が上手じゃないのかも知れない。何でもかんでも捨てれば良いってわけじゃないけど、普段からもうちょっと捨てても良い気がする。 しかしまだまだ中掃除。 手を付けるところはまだあって、次は本かなあ。昔好きでハードカバーまで買ったけど今は別にもう読まない作家さんの本とか、ほとんど読み捨てに近い新書の類とか、途中まで買ったけど今は最新刊を追いかけてない漫画とか。はじめの一歩が70冊以上あるんだけど(半分ぐらいはもらいもの)、ベッドの下に収納したとは言え場所取るだけでもう読み返したりしないから売りたいけどこれ値付くのかなとか。前回の引っ越しのときに段ボールでまとめてブックオフに送って、小銭をもらったことがあったけどアレまたやるか。籐の衣装箪笥もそろそろ捨てたいなあと思ってるし、クローゼットの収納も考えたい。今だとざっくりし過ぎてるし。 なんか何年かに一回、すごい断捨離することがあって、今年はそれなのかも。

続きを読む

【今日のニュースから】GAFAに公正取引委員会

取引先の不満強い巨大IT、公取委が実態調査へ(読売新聞) – Yahoo!ニュース

公正取引委員会は、巨大IT企業の不透明な取引慣行を調べるため、来年1月から大規模な実態調査に乗り出す方針を固めた。GAFA(ガーファ)と呼ばれるグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンなど市場への影響が大きい企業が調査対象になる見通しだ。調査では必要に応じて独占禁止法40条に基づく強制権限を使う。12日に開かれる自民党の会合で調査方針を表明する。   調査は、巨大IT企業やその取引先、消費者団体などへの聴取が中心になる。   巨大IT企業は取引先との契約内容を一方的に変更したり、割高な手数料を設定したりしているとされ、取引先の不満が根強い。公取委は主に取引先から情報収集を進めて巨大IT企業の取引実態を把握し、問題行為の是正につなげる。

独占的な手法が横行しているのは酷いと思うんですよ。Appleは消費者の足下を見るし、Amazonは消費者には比較的優しいけど取引先には超厳しい。Googleは独善的だし、Facebookは裏で黙って悪さをしている。そんな印象。AmazonとGoogleはそれぞれ小売業界と広告業界で寡占的で、独占禁止法的な意味で問題がありそう。 まあ一番問題なのは、どの会社も日本に法人税を「適切に」納めていないと言うことなんですけどね。「適切に」が「合法的に」という意味だとしたらもちろん納めています。でも納めている先は、アメリカでありアイルランドなんですよね。

GAFA課税強化で溝 G20 米中反発、英国は独自導入 (1/2ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)

1日に発表されたG20首脳宣言は、IT技術に基づく国際的な企業活動と課税に関する問題に取り組む姿勢を強調した。   宣言の念頭にあるのはGAFAなどの巨大IT企業だ。現在の課税制度では企業は進出国での経済活動で利益を上げても、支店などの恒久的施設(PE)を持たない限りは、本社がある国で法人税を納めることが原則。巨大IT企業が進出する各国では「課税逃れだ」との不満が広がる。   G20や経済協力開発機構(OECD)はこうした問題への対策を2013年から議論。20年までのルール確立を目指すが、米国や中国の反発が強く、対立が解消されるめどはたたない。

アマゾンの表示が日本語でも、ドメインが「amazon.co.jp」でも、発送元が日本国内の倉庫からでも、法律上はアメリカの会社であって、日本にあるのはしてんでは無くあくまで倉庫であり、受注・発送を含めた業務全般はアメリカで行っている……ってそんなわけあるか!って思うけど、まあでもそういうことになるらしいです。なんだかなあ。 Googleだって日本国内向けに日本語の広告を販売していても、会社はアイルランド。国外取引なので、消費税すら入りません。マジかよ。

日本で巨額税逃れのグーグル、国が優遇的措置か…文化庁「著作権者は不利益我慢して」 | ビジネスジャーナル

アドワーズを利用している日本国内の広告主にお願いして見せてもらったのが、グーグルからの「請求書」である。   請求元は「グーグル・アイルランド」。所在地は本社のある米国・シリコンバレー(カリフォルニア州)ではない。アイルランド共和国の首都・ダブリンになっている。そしてダブリンといえば、世界的に有名なタックスヘイブン(租税回避地)としても知られる。   つまり、日本のユーザー向けサイトに載る日本人向け広告で得た収益は、日本の国税当局の前を素通りし、アイルランドのグーグルへと送金されているのだ。

ヨーロッパにおけるMicrosoftやGoogleに対するあれこれみたいに、何でもかんでも独占禁止法で縛れば良いとまでは思わないけれど、もうちょっとなんかないすかね、とは思います。

続きを読む

【今日のニュースから】ごめんやっぱりHUAWEIは選べそうにない

政府調達から事実上排除へ ファーウェイ・ZTEの製品 – FNN.jpプライムオンライン

政府は、中国の通信機器大手・ファーウェイとZTEの製品を、政府調達から事実上排除する方針を決めた。 10日午前に開かれたサイバーセキュリティー対策推進会議で、政府は、各省庁で使用する情報通信機器について、「悪意ある機能が組み込まれた機器を調達しない」ことなどを確認した。 これは、中国の通信機器大手・ファーウェイとZTEを念頭に置いた方針で、事実上、2社を排除することになる。 菅官房長官は「サイバーセキュリティーを確保するうえで、情報の摂取・破壊・情報システムの停止等、悪意のある機能が組み込まれた機器を調達しないようにすることは、極めて重要」と述べた。 中国政府は、2社の排除について非難声明を出して反発しているが、日中関係に水を差す懸念について、菅官房長官は、「2019年に予定される習近平国家主席の訪日に向けた調整も含め、引き続き両国間の友好・協力関係を発展させていくことが極めて大事だ」と強調した。

iPhoneの値段がどんどん高騰していて、僕が使っている「iPhone8」の後継となる現行機「iPhoneXS」の定価は256GBで税込140,184円。「iPhone8」の256GBが税込91,584円だったから5万円弱の値上げになっています。さすがにそれはやり過ぎだろApple。高機能化しているから仕方ないというかも知れないけれど、そこまで高くしなくちゃならない高機能化なんか望んでないんだよ。ライバルとの熾烈な機能競争があるのはわかるけど、手頃な値段に収まる程度の高機能を搭載した端末も製造してくれ。「iPhone8」を持つまでは「大きいディスプレイなんて要らないよな」と思っていたけれど、使ってみると確かに大きいディスプレイは綺麗だし便利。でももしディスプレイの大きさがコスト増に繋がっているなら、ディスプレイを小さくしてくれたっていい。スマホに10万を出すのは無理だよ…… というわけで、そろそろAppleから卒業する時期だなあと言うのをひしひしと感じています(といってもあと3年は使うつもりだけど)。いかに製品が素晴らしくても財布の都合と合わないのではねえ。僕がブランドものの服をほとんど着ないのと同じことです。堅牢で管理が行き届いていてアップデートも簡単なiOSは魅力的だけれど、今のAndroidはiOSとほとんど差がないというし、多くの会社が参入することで高機能で手頃なスマホもたくさんあるといういうから、検討してみてもいいかなと。 で、見てみると、今世界で作られているスマホの多くは中国企業の製品なんですよねえ。シェア1位がSamsung(韓国)であるのは変わりませんが、2位がHUAWEI(中国)、3位がAppleで4位がXiaomi(中国)、5位OPPO(中国)となっています。それ以外で有名なのは、ZTE(中国)、HTC(台湾)、ソニーモバイルコミュニケーションズ(日本)ぐらいでしょうか。ZTEとHTCはともかくソニーモバイルコミュニケーションズのXperiaは国内はともかく世界ではシェア1%以下なので、有名かと言われると微妙ですが。 中国製品に対しては以前は懐疑的でしたが、今は「(玉石混淆はあるものの)ちゃんとしたものをちゃんと作ることも出来る」という印象があり、中国企業のスマホを選択すること自体には躊躇はありません。2大メーカーHUAWEIとXiaomi、どちらか選んでおけば外れはないと思いますし、どうしようかなというツイートを見掛けて友達がHUAWEIをすすめてくれたのですが……残念ながら、HUAWEIにはちょっと機能以外の問題があってなかなか買いづらいんですよね。 HUAWEI自体は認めていないものの、アメリカ始め様々な国の様々な組織で「これやばいんちゃう」疑惑が多数出ており、上の記事の通り政府・官公庁での使用を禁じる国もいくつか出始めています。中国だからという前にHUAWEIだから止めとこうという話があるんですよね。濡れ衣かも知れないけれど……もし何か本当にあって、個人データ抜かれるくらいならまだ良いけど、DDoSの踏み台にされるとか、カード情報プールされるとか、マイニングに使われるとか、特定の場所を検知して入力データを送信し始めるとかされるとちょっとさすがに。 数年前だったら違っただろうけど、勢いあって面白い会社という評価だったと思うし、今、HUAWEIっていう選択肢は残念ながらないなあ。十分大企業で面白味が薄まっている上にリスクもあるっていうんじゃあねえ。しばらくして潔白が証明されたら、検討しても良いけど。

現時点ではOPPOかな

新機種がチャレンジングだというので気になっていたんですけど、実際かなり使いやすいらしいです。別の友人が使っているものは、NFC(いわゆるおサイフケータイ)非対応だけど、その後継機種「R17pro」はNFC対応&防水設計らしく価格は75,000円(日本未発売)。 まあASUS(台湾)とかでもいいんですけどね。日本未発売の最新機種「Max Pro M2」はNFC対応で31,000円。Wi-Fi ac&防水非対応だけど、価格からするとまあ問題ではないかなあと。格安スマホの中には動作がもっさりしているものもあるらしいので、レスポンスさえ良ければ検討できるかなあ。 日本のメーカー?残念ながら候補にも挙がらないかなあ。シャープの「AQUOS」もSIMフリーモデル出しててNFC対応&防水で40,000円前後で買えるみたいだけど……ケータイのときはシャープ端末大好きだったけどねえ。もう良いかなって。 まあ、3年後にどうなってるかなんて誰もわかんないんだけどねー 今は影も形も無い中国企業が大躍進してるかも知れないしね

続きを読む

【ランニング】 距離に対する不安を解消したい

runner ジョギング jogging

京都マラソンまで2ヶ月半を切りました。好調だった去年に比べて今年はさらに1ヶ月くらいタイムが出るのが早いので、少しは力が付いてきてるのかなあと思いますが、しかし去年のことがあるので「今年こそ余裕でサブ4」とまでは言いきれない自分がいます。10kmを何回走っても、30km、40kmという距離に対する不安は消えませんよね。30kmで急に脚が上がらなくなったらその先どうしたら良いんだろう?という。20代なら、去年より今年の方が強くなっているという実感があるかも知れないけれど、40代になってくるとそうとも言い切れないし。

続きを読む

【今日のニュースから】町家を保存するのはもう限界

最古級京町家消失「京都市に失望」元所有者自ら選んだ解体の道 : 京都新聞

市は、条例で町家を解体する場合は1年前までに所有者が市に届け出ることを今年5月から義務付けた。義務化と同時期に運用を始めたマッチング制度を組み合わせ、保全を図る構えだ。マッチングでは、市に登録した不動産や建築などの団体が、所有者らに利用希望者や活用案を紹介し、売却や賃貸を促す。条例の義務化前に開発計画が動き出した川井家住宅は適用外だったが、貴重さを鑑みてマッチングを試行し解体を防ごうとした。  業者側は市との協議に応じ、建物解体を遅らせた。「条件次第で別業者への売却も検討した」という。市の仲介で10社ほどが関心を示したものの、現地見学に来たのは、わずか数社だった。住宅のほか宿泊施設への転用を検討したとみられるが、転売は成立しなかった。そこで当初のマンション計画との両立に向け、マンション玄関部などにして残し、現地保存する代わりに市の高さ規制を緩和したり、市による移築を求めたりしたが、市は高さ規制の特例緩和や未指定文化財への公金支出は難しいとして、応じなかった。  業者は「文化財に指定されていない点を確認し、一般家屋と同様の私有財産として購入した。工期を遅らせて協議したが、その間の税金や金利負担が軽減されることもなく、市への提案も断られた。これ以上の対応は難しかった」とする。

少し前のニュースですが、これを読んで思うことがあったので少し。 京都新聞は基本的に行政に対して批判的なスタンスなので、全体的な論調としては「京都市が原理原則にこだわったおかげで貴重な町家が保存できなかった」と言うニュアンスになっているけれど、京都の「まちなか」に10年以上住んで感じていることは、本当の意味で町家を保存しようなんて誰も思っていないということ。そこに住んでいる京都市民は皆、町家に対する思い入れや愛着はあるものの、現実的には狭くて住みづらくて使いづらい町家なんか取り壊して、新しくて便利で住みやすい家を建てたいと思っています。京都市の援助が少ないとかそういうことじゃなくてね、そもそも町家に対する市民のスタンスが保存になくて、京都市の姿勢は保存に対する援助というよりは特定地域での町家の取り壊しを規制すると考える方が実感として正しいです。 そんなバカなと思うかも知れないけど、でももう仕方ないですよ。町家って風情以外に取り柄が無いんですもん。スキマだらけで気密性ゼロの空間、ふすま、底冷えする土間、細くて詰まりやすい下水管、バリアフリーにはほど遠い上がり、狭くて急な階段、低い天井。専門書も読み一通り勉強したので、町家に素晴らしい点がたくさんあることは知ってます。でも現実的にその改装は出来ないんですよ。改装するより建てた方が安いんですから。 現在「京町家」と言われている建物の多くは、明治から昭和初期に建てられた木造建築のことです。様式としてはそれ以前から引き継がれたものもあったのかもしれませんが、現存しているものはその程度、古くても築100年程度。そしてその工法は現代には引き継がれていません。京都市民は、戦後新しく家を建てるときに在来工法は捨ててしまったんですよね。在来工法を改良して現代の暮らしに合わせてアップデートするということせずに、現代工法で現代風の家を建てることを選択しました。善し悪しはともかく、とても合理的な判断だと思うし、とても京都人らしいと思います。京都というのはそういう街なんですよ。決して古いものを抱えて暮らしていくような街じゃないし、常に新しいものを取り入れていく街であり、それと古いものが共存していることに価値があるんです。 もし今後、町家を保存できるようになるとしたら、それはお役所に援助金を期待するのではなくて、市民自ら身銭を切って残すと言う決断をしたときだと思います。新築の何割かに在来工法もしくはそれに則った設計が必要とかね。以前住んでいたマンションの近くに、町家を一旦バラしてから町家を建て直した家があって、基本設計は町家ながら作りは現代風になっていてとても素敵でしたが、そういう選択をどれだけのひとができるか。市民の主体的な活動があり、それに対して行政が金を出すと言うのであれば、健全な形で保存が出来るでしょう。でも今は無理。町家の印象を使って商売をしようとする人以外は、町家の保存に興味が無いですから。 町家が大好きな自分にとってはとても寂しいことですけど、でも、それも京都であると思います。「京都という街の意志」がそれを選ぶなら仕方がない。その時は、未来の京都を描ければ良いんじゃないか、そう思います。

そういう意味では

三条柳馬場下がるに「イッセイミヤケ」が出来て、町家をものすごく綺麗に改装してくれたときはほんとに嬉しかったですよ。奥の土蔵まで綺麗にして展示に使ったりして。店に入ったことはありませんが、格子戸から中の様子を覗いては、素敵だなあといつも思っています。 住居ではなく、こういう形で残すしかないのかと思うとやっぱり少し寂しいですけどね。

続きを読む

【今日のニュースから】RIZAPと新星堂

ライザップを追い込んだ、CD「新星堂」の不振 | 専門店・ブランド・消費財 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

11月14日、RIZAPグループは2019年3月期の業績見通しを下方修正、営業利益を230億円の黒字から、33億円の赤字に、一気に引き下げた。 会社側の説明によれば従来の見通しに対して、①新規M&Aの凍結で103億円、②構造改革関連費用等を含む非経常的損失が83億円、③買収企業の経営再建遅れ分が71億――などが下振れの要因になっているという。 ②の「主犯」となったのが、RIZAPグループが2018年3月に買収したワンダーコーポレーションだ。わずか半年で39億円の損失を垂れ流す結果となった。

ワンダーコーポレーションが抱えているのが老舗CDショップの新星堂。 確か昼働いている店の社長もそこの出身だった気がします。 それぐらいの老舗大手。 ワンダーコーポレーションが新星堂を買収したのが2013年2月、そのワンダーコーポレーションをRIZAPが買収したのが2018年3月なので、新星堂をRIZAPが買収したわけではないけれど、先日報道されていたRIZAPの「業績が悪いところを安く買収してのれん代の差額で経常利益を大きく見せる」というM&A方針からすると、妥当ではあるんでしょうね。 ただ音楽・映像ソフト業界の苦境は今に始まったことでもないし、そこを敢えて買収するワンダーコーポレーションも苦悩の末の決断だったんだろうけど、でも個々の企業の経営が拙くて苦境に陥っているというよりは、業界の状態など経営の環境に関するマイナス要素が大きすぎて、改善するのが通常よりも難しいというか……飲食業界だと儲かってる会社もそうでない会社もあって、厳しさを増す業界でも経営者の腕次第では切り抜けられるみたいなところもあるけれど、この業界だと儲かってる人は誰もいなくて、基本が撤退戦ですよね。毎年の赤字をなるべく小さく抑えつつ経営を縮小していって、最終的に別の業態に転換できればゴールみたいな。不採算部門をどこかに売れれば尚良し。 そういう意味でいうと、不動産があるとか、投資すべき新分野を持ってるとかそういうのでなければ、買収する意味があんまり無いんですよねえ。本業の先行きは明らかに真っ暗なので。新星堂がどうなのかは調べてないから知りませんが、不動産持ってたら債務超過になんかならないわけだし、再建しようと思ったら本業を何とかしないとダメなわけか……それはしんどい。グループ企業と相互乗り入れしながら売り場を転換していけたら、それこそシナジーって言えるんでしょうけど、果たしてそこまで絵を描ける人がいるのかなあ。RIZAP本体以外はグループ意識もないだろうしなあ。

まとめ

厳しいって言われて自他共に痛感してる音楽・映像ソフト業界ですが、今さらM&Aの具にされて、苦境であることをさらに強調されるのはしんどいでしょうねえ、と思ったという話でした。知ってるっつうのな。Amazonで音楽を買ってブックレットとダウンロードコードが送られてくる時代ですよ。音楽業界が終わるわけではないけれど、音楽・映像ソフト業界は確実に終わりを迎えてますよね。それもまた仕方の無いことだと思います。新星堂の撤退戦が無事ソフトランディングできることを祈ってます。

続きを読む