承認欲求の強い人間の相手がツラい

自慢話をする人のイラスト(男性)



承認欲求の強い人の相手が苦手です。


出来れば話が始まった瞬間に黙って席を外したいし、実際、可能である限りそうしています。席を外せなくても他にも聞いている人がいるなら自分は聞こえていないふりをする。下手に感想を述べると皮肉が口からこぼれてしまいそうなので。




承認欲求と自己顕示欲の違い

承認欲求と自己顕示欲の違いについて | メンタルの強化書

承認欲求と、他者から自分の事を認めて欲しいという欲求です。シンプルにいえば「認められたい」という気持ちがこれにあたります。
なお、認められたい気持ちを具体的に深堀していくと、 尊敬されたい 愛されたい 共感されたい 優れていると思われたい 羨ましいと思われたい などの感情が根底にあります。
そのどれも、他人が自分の事を承認する感情であり、その性質上、他者の存在がまず欠かせない欲求です。


承認欲求と自己顕示欲の違いについて | メンタルの強化書

一方で自己顕示欲とは人気や評価を得たい、自分の存在をアピールしたいという欲求のことです。 他人から認められたい、という他人を主体とした承認欲求と通ずるところはありますが、あくまでも自分をアピールしたいことから、自分を主体とした行動を起こすための欲求と言えます。 承認欲求とは異なり、他者が注目してくれさえすれば自己顕示欲は満たされる。承認欲求のように褒め言葉や愛情表現を求めなくても、注目されさえすれば自己顕示欲は満たせると考えられます。



似ているけれど違う概念なんですね。
同じようなものかと思ってた。




褒められて嬉しいという気持ち自体は誰にでもある

承認欲求の厄介なところは相手の肯定的なリアクションを求めてくるところ。自慢話や武勇伝の披露が代表的ですが、人の話に自分の経験をかぶせてきたりもします。「そうなんだ、すごいね」としか言いようがないことを延々と語り続け、そう言われることで満足する感じですかね。しかも多くの場合その満足タンクには穴が空いているので、一瞬満足してもまたすぐに始まる。ずーーっと終わらない。うへえ。


褒められるのが心から嫌だ、という人はあんまりいませんよね。もしかしたらいるのかも知れないけど、僕は知りません。だから褒めると言うことはコミュニケーションとして大事なことなんですけど、褒められる方がそれを要求し続けるというのはそういうコミュニケーションの意義とは別の話になってきます。

人生のどこかで何かがあってそうなったということもあるのかも知れませんし、単純に遺伝的な性格かも知れませんが、いずれにしても理由はどうあれ鬱陶しいことには変わりはない。しかも僕はその要求を無視し続けるので……相手は余計にヒートアップする。短い間に「これ、すごくないですか?」って何回も言われる。いや別に興味も無いしすごくもないしどうでもいいんだけど、それ言うと揉めるからもう聞かないで欲しい。わかってんですよ、適当に褒めておけば波風立たないってことはね。でもさーそんなの、1日に何回もしてられないでしょ。僕としては「この人にそういう要求をし続けても無駄」って悟って欲しいんですよね。それで止めて欲しい。


人にはわかることとわからないことがあって、この場合の「わかる」は「悟る」「察する」「気付く」ぐらいの意味だけど、色んなことに気を遣い気が利く働き方が出来るような人間でも、自分自身のことになるとスッと承認欲求が全開になってしまって、それが見えない。「自分のことは見えないよね」と言えばそうなんだけど、自分のことは見えてなくても自分の行動に対する相手のリアクションは見えているはずで、「こうすると」「こうなる」というのは繋がりそうなもんだと思うんです。でも繋がらないんだなあ。周りにすごいねって言われて育ってきたのかなあ。



承認欲求の二次的な作用

「承認欲求が強い」というのは上で書いたとおり、褒められたい気持ちが強いということなんですが、その思いが強すぎて二次的な作用が生じがちです。簡単に言うと「自分が十分に褒めれていないときに癇癪を起こす」という感じですか。自分のしていることが十分であることを強くアピールするだけでなく、自分より仕事が出来ない後輩の仕事をけなしたり、ダメ出ししたり、しなくてもいい要求を増やしたり、そういうことをして相対的に自分がどれだけ素晴らしいかをアピールし始める。冗談を交えながらマイルドに聞こえるようにしているものの、本音が滲んでしまっているし、じゃれているはずが喧嘩調になっていくし、言われている後輩からしたらたまったもんじゃない。

その上僕は僕で「威張り散らす先輩」というのが大嫌いで、実力があろうがなかろうが、偉そうにするやつには従いたくないという人間なので、そういう有様を見れば見るほど気持ちが引いていくわけです。こいつクソ野郎だなと。僕にとってはどちらも後輩だし1人が一方的に言われるのはかわいそうだし、なにより雰囲気が悪くなるから、話題を変えたり、フォローしたり、あえて攻められてる後輩の良いところを褒めたりする。で、それがまた火を注ぐことになるんですねえ……僕も止めとけば良いんだろうけど、でも雰囲気の悪い職場で働くぐらいなら行きたくないからね。どっちみち雰囲気は悪くなるんだけど。

めんどくせえ。



若い彼らにとって僕というのは、それだけ褒められたい存在なのかも知れないなと思うし、僕もそういうのを自覚して敢えて褒めてる時もあるけれど、そういう立場に立つのは好きではないんです。一番いいのは距離を取ることになるんだろうなー。負担を感じずに表面的な話を続けるってのは僕には無理なので、このまま行くとどっかでずばり言ってしまいそう。

「お前さー褒められたいアピールきつくてほんとうざいよねー正直引くわー」


……まあいいや。

とにかく、そういうアピールしている限り僕は褒めることはないし、もっとチームとしてどう働くかを考えて動いてくれれば、アピールなんかしなくても褒める。仕事をする上で大事なことは何かってのがズレてるのもあるんだろうなあ。