全ては犬のため
京都に住んで生活をしている限り、車は特に必要ではありませんでした。東京の人なら23区内とか山手線内に住んでるとか思ってもらえれば大体合ってます。行きたいところは公共交通機関か自転車で大体行けましたし、車じゃないと買えないものというものとそう多くはありませんでした。車を持ったことがないからドライブする習慣も無いですし。僕は一生このまま車は持たずに、ドライブしたいときはレンタカーで済ませていくんだろうな、そう思っていたんですけど、犬を飼い、犬が大きくなって行くに連れてだんだん考え方が変わってきました。
まだ小さい頃は良かったんですよ。うちの柴犬の宵さんはクレートに入ることを全く嫌がりませんし、その状態で運ばれ、電車やレンタカーに乗せられるのも全然気にしません。もちろん狭いし疲れるでしょうから、あまりに長時間連続で移動することは出来ませんが、これならどこに旅行に行くのにも連れて行けるなと思っていたんです。
新幹線で起動できない
ところが1歳を過ぎ、体重が10kgになり、だんだん大きくなってくるにつれて、小さいクレートで移動するのが大変になってきました。入ってはくれるんですけど、見ていて気の毒なぐらいぴったりサイズ。そしてなによりそれを持って移動する僕が大変。観光客でごった買えず京都駅の中、近鉄京都駅からJR京都駅まで移動し、さらに混み合う京都線で新快速を待つとかいやもうこれ何の筋トレなのよという感じ。これが新幹線だったらもっと移動距離があるし、時間も掛かるし、もう少し大きくないと難しい。旅行用のクレートとして車輪が付いているタイプもあります。新幹線に乗せられるサイズぴったりに作られているので、これなら移動は楽だし新幹線にも乗れる。
これだ!と思ってお試しで入れますというペットショップを見つけて、見に行ったんですけど……高さを大きく取った作りになっていて、幅と奥行きがすごく狭い。宵さんは普通に入ってくれましたが、くつろいだら頭がはみ出してました。ああ、これはダメだ……
新幹線へのペットの持ち込みは大変厳しくて、大きいサイズなら有料とかそういうレベルではなく、決められたサイズまでしか「持ち込めない」と言うルールなので、これで新幹線に乗って旅行するという目はなくなりました。うーむ。
レンタカーもいろいろ大変
一方でレンタカー。会社によって禁止されているところもあれば、クレートに入れればOKと言うところもあります。よく利用しているMKハートレンタカーさんの場合はクレートに入れれば事前の連絡なしでOK。他の会社だと、店舗に電話しての連絡が必要とか、有料のシートをレンタルしてクレートの下に敷けばOKとか。もし粗相などした場合には、もちろんNOC(ノンオペレーションチャージ=掃除などで営業に使えない期間の補償)を請求されます。これはどこの会社も2万円ぐらいかな。
レンタカーでペットとドライブというとそんな感じです。
レンタカーにペットを乗せられるだけでも有り難いんですけど、しかし狭いクレートに入れて運転していると、どうしても目的地まで輸送するという感じになってしまうんですよね。犬が楽しいわけはなくずっと我慢していてストレスだろうし、僕らも宵さんが心配でドライブどころではない。もちろん目的地に着けば思う存分遊べるのですけど、それでもなんだかこれは幸せではないなあとずっとモヤモヤしていました。
で、考えました。
生活に車が必要なわけではないし、買わずに生きようと思えば一生生きられるだろうけれど、宵さんが僕らと一緒に生活してくれるのは長くてあと10何年。その期間限定だけでも車を持ってみてもいいんじゃないか?安い買いものではないけれど、お金に換えられない幸せな何かが得られるんじゃないか?
移動手段なんて電車と自転車があれば十分だと思っていた自分なので、そんなことを考えるなんて思ってもみませんでしたが、いざ考えてみると車があれば出来ることがいっぱいあります。宵さんを海や湖に連れて行くのだって多分出来るでしょう。そのときのリアクションを想像すると、それだけで頑張って買って頑張って運転しても全然良いと思えます。
ああこれもう、買うしかないですね。
そんなわけで買う車をずっと選んでいるわけです
車種の選定にあたっていろいろと調べている中で、ああ、この人の書く記事を参考にすれば間違いないんじゃないかと思えるライターの方、青山尚暉さんに出会いました。例えばこの記事。
これまで約30年間、大型犬、中型犬、小型犬と共に暮らしてきた筆者。日々クルマに乗せ、ドライブ旅行に出かけ、過去9カ月に及ぶ週2回の動物病院通い(通院治療)の経験から、今、愛犬の大きさや家族構成別のクルマの乗せ方について一つの結論に辿り着いたので、ここに報告したいと思う。
【青山尚暉のわんダフルカーライフ】犬の大きさ&乗車人数別、クルマの乗せ方…30年の経験から | レスポンス(Response.jp)
これも。
先日、わが家のステーションワゴンに乗って、家族3人、愛犬2頭でドライブ旅行に出掛ける計画があった。しかし、目的地での観光で必要なドッグカート2つ(カートに入っていないと入場、入店できない施設、飲食店があるため)と旅行用キャリーバッグなどの積載を考えたところ、ほぼ不可能であることが判明。結果、ボクは留守番…ということになってしまったのである。
乗員の数と愛犬の頭数によるクルマ選びの極意【青山尚暉のわんダフルカーライフ】 | レスポンス(Response.jp)
具体的には、前席に家族2人(カミサンと娘)、後席には愛犬を安全に乗車させられるペットサークル2つを固定して愛犬2頭、そしてラゲッジルームに宿泊を伴うキャリーケースとドッグカート2つ、および愛犬用の荷物をギリギリ積載というフォーメーションとなった。これではボクの居場所はない…。トホホである。
そんな”事件”をきっかけに、改めて乗員の数と愛犬の頭数によるクルマ選びについて考えてみた。
3年前の記事なので出てくる車種については現在変わりがある可能性もありますが、注目すべきポイントを整理する意味ではとても参考になりました。
さて、車を買いたいと思ったのは良いけれど、何をどうやって買えば良いのか……次回「車種選び編」に続きます。