もし平均気温の上昇が「地球温暖化」によるものじゃなかったら?

地球温暖化のイラスト「汗をかく地球のキャラクター」
設問自体ナンセンスだとは思うんですけど






人間の営みと地球の大きな変動

人間の営みと地球の大きな変動とどちらの方が影響力あるのか?と考えたとき、「地球です」っていう回答があってもいいと思うんですよね。人間なんて地球の身震い1つで滅亡するぐらい矮小な存在なわけですし、ましてや太陽の活動には逆らえない。もちろん実際には今の平均気温上昇は人間の活動による「地球温暖化」が原因だろうと僕も考えていますけど、地球の1万年単位ぐらいの動きの中では今っていわゆる「間氷期」にあたるわけですよね。


短期サイクルを見れば、過去300万年の間、氷河期が終わって次の氷河期が来るまでに4万~10万年の年月がかかっている。科学の世界ではすでに、地表の調査などから過去の氷河期が特定されており、イヌイットの伝承として聞いた「5万年」という周期は大きくは外れていないことがわかっている。

地球は2030年からミニ氷河期に入るのか? (2ページ目):日経ビジネス電子版


最後に氷河期が終わったのが2万年ぐらい前といわれているので、次の氷河期が来るまでにはまだ2万年以上あることになり、言ってみれば地球温暖化抜きでも今が地球にとって最も暖かい時期であるのは間違いありません。



もし地球の変動だったら?

タイトルに戻って、仮定として「平均気温の上昇が地球の大きな変動の一部である」ということが成り立つとき、僕らに出来ることが何かあるだろうか?ということを考えます。

なんだろう、今の全世界的な温室効果ガス削減の取り組みが上手くいって、二酸化炭素ガスの排出量が半分になりました、メタンガスもだいぶ減りました、でも平均気温上昇が止まりません!とかなったときに、「え、もしかして、地球が勝手に暑くなってる……?」みたいなやつ。

地球に住んでいるとあまりに快適すぎて極端な気温を考えませんけど、例えば金星の表面温度は約460℃、火星の表面温度は-63℃(-140℃~30℃)であり、太陽の気まぐれ1つで海が蒸発するぐらい分けないわけですよ。


もちろんあと1万年ぐらい経ったら氷河期に向かって徐々に寒くなっていくのかも知れませんが、まあでも文字として残っている人間の歴史がたかだか5,000年ぐらいしかないことを考えると、その時いる人類は我々ホモサピエンスではないかも知れないわけで、当面は、温室効果ガスを減らすどころか我々はなんとかして地球を冷やす手立てを考えなければならない。

エアコンを使えば建物の中ではなんとか過ごせるけれど夏季における外での活動は基本的に出来なくなってしまうし、エアコンを維持する電気を産み出す方法を考えるのも大変。温室効果ガスを増加させることなく発電量を飛躍的に増やす必要があり、それこそ核融合発電が実用化されないとカバー出来なさそう。



実は地球温暖化が保温になっていたら?

逆のパターンも考えられますよね。実は、地球は既に氷河期に向かって冷え始めていて温室効果ガスでなんとか保温出来てましたというパターン。みんなで頑張って温室効果ガスを減らしたけど、一定水準を下回ったら平均気温が急に下がり始めて各地で冷害が起きて農作物が壊滅的なダメージを受けて……みたいな。どちらかというと温暖化より寒冷化の方が人類が滅ぶ可能性が高い気がしますね。

今度は逆に「みんなで温室効果ガスを排出して温める方向に持っていくことにしよう」なんて簡単に転換出来るのかわからないけど、そうなったら人間が如何に無力かってことがよくわかってちょっと面白いかも。人類的には洒落になりませんけど。



結局、今出来ることをするしかないんですよねー

太陽や地球がどうするつもりかなんて全くわからないので、矮小な我々人類としては、そういうでかいサイズの仮定は見て見ない振りをし、とりあえず今自分がわかる事から合理的な対応を考え出した上で、出来ることをしていくしかないんですよね。理想を言ったらキリがないですしね。


ただ、こうやって夢想してみること自体は面白いなあと思います。もう既にどっかの誰かがSFとして書いているんでしょうけどね。