「ChatGPTによるとこうだって言ってるので」という説明をどう捉えたもんか

検索する人工知能のイラスト
別にChatGPT否定派ではありませんけど、使い方ってのがあると思うんですよ、、






仕事のミーティングにて

プロジェクトマネージャ(PM)からこんな話があったんですよ。

この部分を新しいライブラリを使って改修お願い出来ますか?ChatGPTによるとこのライブラリとこのライブラリ使えば出来るそうなので、検討お願いします。



改修内容は配布されているライブラリで指定されているクラスがローカルのものとバッティングするので、プレフィックスを付けてコンパイルし直すみたいな話でした。PostCSSでアレする的な話です。

それはまあ別に良いんですけど、ミーティング内であげられたライブラリを調べてみたけれど、どうも話が違う。確かにプレフィックスを付けるライブラリだけど、任意の文字列を付けられるのではなく、ブラウザごとに上手く動くように自動的にプレフィックスを付ける(ベンダープレフィックス)もので、想定したライブラリではありませんでした。


早い話が、プレフィックスと言えばCSSの世界ではベンダープレフィックスなので、それに基づいてChatGPTは提案を返してきてくれたけど、そもそも僕らが望んでいたのはベンダープレフィックスじゃなかったということのようです。1から検索し直して適切なライブラリを発見し、導入し、最終的に無事コンパイルすることが出来ましたが、ミーティングでの提案は結果的にミスリードになりました。



使い方間違ってないか?と思うんです

こういうことはこれまでも結構頻繁にあって、恐らく彼自身が今ChatGPTにハマって気に入ってるからだろうとは思うんですけど、なんですかね、「あれってどうなんでしょうね?」と何かが話題になったときに最初に取る行動が「ChatGPTに聞いてみる」なんです。いやーうん、わかるよ。わかるんですけど、今だとまだGoogleの検索欄に検索語を打ち込んだ結果の方が正確だし、比較検討しやすい。


なんでも明快に回答してくれるChatGPTは便利かもしれないけれど、確からしさを確認出来ないのはやっぱり気持ち悪いですよ。そこが曖昧でもいいことならお任せしてもいいんだけど(明日の天気とか魚のさばき方とか)、確からしさの保証が必要な状況ではまだちょっと頼る気にはなれないかなあと思いました。

まあ前回のプロジェクトでDeepLを使い倒して仕事をしていた僕が言えたもんじゃありませんけどね。訳文のチェックは一応してたけど、ニュアンスまではわかんないからなー。意図せず強い表現になっていたこととかあったでしょうし。


もちろん時代は進んでいるので、直にそういう違和感を感じることもなくなるのかも知れません。そもそも今みたいな仮想人格に話しかけるスタイルではなく、検索エンジンなどプロダクトの中にAIが溶け込んで知らない間に実はAIに尋ねていた的な状態になっていくのかも。今以上に提案とか指示とかいっぱい降りてくる世の中になるのか。なんだかなー。それも時代の流れかー。