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京都府は、大雨時に急激な水位の上昇が予想される鴨川の三条大橋西詰め（京都市）で、増水時に河川敷からの退避を呼びかけるデジタル看板の活用を始める。
京都市鴨川の三条大橋にデジタル看板、大雨ですぐに増水「離れて！」 : 読売新聞
看板は縦約１メートル、幅約２メートル。景観への配慮から道路面より低い位置に設置し、周辺には花壇を整備する。上流の荒神橋（上京区）で一定水位を超えたときに「河川敷から離れて！」の文字と、英語、中国語、韓国語を併記した画面が表示される仕組みだ。看板は出水期のみの設置となる。
府の担当者は「視覚的にわかりやすく、危険を伝えることで人命を守りたい」と話している。
読売新聞の記事はかなり抑制的な内容になっているけど、京都新聞の報道だとこんな感じに。
観光都市・京都を流れる鴨川に架かる三条大橋の河川敷で、京都府がデジタルサイネージと呼ばれる電子看板の設置計画を公表したところ、京都市から「ルールに逆行している」と反発を受け、計画が行き詰まっていることが分かった。
京都・三条大橋にデジタル看板「風情が台無しだ」（2022年11月、京都市中京区）｜動画ライブラリ｜京都新聞
京都市が反対してるんですって。
そんなに変には見えないけどな？
時系列的には京都新聞の記事が先（昨年11月）で、読売新聞の記事が今年3月なのでこの間になんらかの手打ちがあった可能性はありますが、京都府と京都市って基本的には協調路線で仲良いって印象なので、揉めてるのって珍しい。まあなんですかね、京都市に何の相談もなく計画ぶち上げちゃったんでしょうか。景観を損なうと言われれば確かにまあそうではあります。今日の街並みにデジタルサイネージってかなりのサイバーパンクだし外国人観光客にはメチャメチャ受けるだろうとは思うけど、でもねえ、読売新聞に掲載されていた「デジタル看板設置場所のイメージ図」こんな感じなんですけど、別にそんなに変な感じはしません。
ここに京都府のお知らせが始終表示されるのは確かにちょっとうるさいよなあとは思いますが、読売新聞の記事には、
看板は出水期のみの設置となる。
京都市鴨川の三条大橋にデジタル看板、大雨ですぐに増水「離れて！」 : 読売新聞
とあるわけで常に点灯するというわけではなさそう。いうなればディスプレイが1個花壇にあるという非常にシュールだけど特に実害はなさそうな絵面になるわけで、まあ別に良いかなと個人的には思います。その上で運用がうざかったら文句言えば良いだけの話なんでね。設置自体はまあ良いんじゃないですか。
京都府はデジタルサイネージを推進してるんですよね
ただまあなんというか疑うわけではないんですけど、京都府は一般社団法人「京都府スマートシティ推進協議会」と組んで京都府内にデジタルサイネージを設置する事業を推進してるんですよね。京都府の主要な観光玄関口や交通結節点にデジタルサイネージを１４台設置。スマホやSNS等と連携した次世代のインタラクティブサイネージ。一人一人のニーズに合わせた観光情報の提供により、国内外の観光客の利便性向上と周遊観光を促進。 サイネージを活用した様々な実証実験の実施やビジネス創出を支援します。
京都パブリックデジタルサイネージについて | （一社）京都スマートシティ推進協議会
京都市内で言うと京都駅とか北野白梅町、なんかにあります。京都府のやつだと他にも地下鉄四条駅などにもあるみたい。金が絡んでるかどうかはわかりませんけど、知事ないしはそれぐらいの偉い人肝いりの事業っぽい感じがするんですよね。設置されてると賑やかだしなんかやってんなという気にはなりますが、でも実際に使ってる人なんか見たことないです。誰に喜ばれてるか使用実態もちゃんと追ってるんですかね。
そういう流れからの三条大橋西詰デジタルサイネージ問題なので、もしそういう事業の流れとして設置場所を探していて、「三条大橋とかええんちゃう？場所空いてるし人もいっぱいいるし」とかいうクソくだらねえ思いつきで決めたんだとしたら止めて欲しいなと思いますね。
真面目に災害のことを考えたら
そんなガラクタ設置するよりスマホに通知すれば済むでしょと思うし、田舎に行くとよくあるお知らせするスピーカーでも設置しておいて緊急時には最寄りの行政なり消防署なりが避難を呼びかけるとかすれば十分じゃないですか？ディスプレイ要らないでしょ。「災害対策として重要」という知事の主張はわかりますけど、災害対策として数あるアイディアのうちデジタルサイネージが最良とする筋の通った説明を聞きたいですよね。お役所仕事なんてそんなもんですけどね。このままやんわり設置されちゃうんだろうなあ。
