【家庭菜園】パクチーの収量を上げるために効果があったことは?パクチーの栽培方法まとめ(応用編)

パクチー2023年3月
先日書いた「パクチーの栽培方法まとめ」の応用編、「やった方が良いこと」のまとめです






パクチーの栽培方法まとめ(基本編)

【家庭菜園】パクチーを失敗せずに栽培するコツとは?パクチーの栽培方法まとめ(基本編)



基本編では以下の3つを紹介しました。


  • 土は弱酸性で水はけの良い状態にする
  • 背丈が低いうちは優しく水やりをやるように心掛ける
  • 陽当たりの良い場所に置く


土のpHはとても重要です。パクチーは酸性の土がすごい苦手っぽいので。pH値を計測する必要はありませんが、ph調整済みではない一般的な培養土を使用する場合には有機石灰などで調整してあげるのが良いです。

また次に大事なのは病気対策。パクチーは基本的に虫にも病気にも強いハーブですが、土が付着し続けたり水はけが悪く湿り続けたりすると病気になってしまうことがあります。


これだけ回避出来たら収穫まで行けるはずですが、収量を増やすためにやった方がいいことがいくつかあるので紹介します。



収量を増やすためにやった方が良いこと

ざっくりこんな感じ。


  1. 種蒔き前日に種を割って浸水する
  2. 元肥を入れる
  3. 種蒔き前に土を鎮圧する
  4. 定期的に液肥を与える
  5. 適度な間引き


1. 種蒔き前日に種を割って浸水する

発芽率を上げるために必要です。パクチーの種は2つが1つになっているのでまずそれを1つずつ割ります。で、一晩水に漬ける。これだけで発芽率がだいぶ変わります。難点は水に漬けるとくっついて蒔きにくくなることですが、パクチーの種蒔きは基本的に「ばら蒔き」でOKなので、余り気にせず種蒔きしてください。

なおさらに発芽率を上げる方法として水ではなく薄めた「メネデール」に漬ける方法もあります。発芽前のブーストみたいな感じでしょうか。おまじない代わりに入れておくと良いかと。





2. 元肥を入れる

パクチーは成長力が旺盛なので放っておくと栄養不足になってしまうことがあります。黄色い葉が目立ってきたら栄養不足のサイン。後から追加で肥料をやることで回避出来ますが、プランターにあらかじめ肥料を入れておく(元肥といいます)と栄養不足の心配が軽減出来ます。

僕がよく使っているのはこちらの有機肥料。





根が直接触れるとあんまり良くないらしいので入れる場所は、鉢底石に少し土を被せたぐらいの場所。量は60センチプランターに対して軽く一握りぐらい(詳細はパッケージを参考にしてください)で、まんべんなく散らして入れて上げます。深い場所でゆっくり分解されることで効果が長く持続します。



3. 種蒔き前に土を鎮圧する

土が用意出来たら種蒔きですが、その前に一手間。土を「鎮圧」します。


乾湿・温度の変化が少なく、最低限の空気があり、根の伸張に必要なスペースの空いている土壌というのが、環境的には理想です。土壌条件にもよりますが、ザックリとした目安の話をすると畝立て後、私がのっても「足が沈まないぐらいの硬さの畝」が目安というわけです。お堅い言い方をすると「団粒構造が維持された硬目の土壌」って事ですね

畑土の鎮圧についてのお話し – 家庭de菜園~うぇぶたねやさん~


やり方はプランターの場合、土を入れた後にスコップの平たい面で上から押さえていきます。スコップが沈まない程度まで押さえたらOK。こうすることで、発芽率が上がったり、根張りが良くなったりといった効果が期待出来ます。実際、発芽後の勢いが変わってくるので、この一手間は(プランター栽培であっても)とても重要です。



4. 定期的に液肥を与える

2で元肥を入れました。畑作であれば土の量が多くかつ栄養豊富なのでそれで十分最後まで行けるのですが、プランター栽培の場合土の量が限られているので、長く栽培していると栄養分が切れてくることがあります。特に秋蒔きパクチーの場合、越冬を挟んで最長5ヶ月ぐらい栽培することになるので、後から肥料を足す(追肥する)必要が出てきます。

追肥の仕方は色々あると思いますが、個人的に一番簡単なのは液体の肥料を薄めて撒いて上げる方法。全体的にまんべんなく追加しやすいですし、効果が限定的で悪影響が出にくいです。冬の間はお休みしているのであげる必要はなく暖かくなってきたら週1回程度、水やり時に混ぜて与えると良いでしょう。

僕が現在使っている液肥はこちら。





以前はメネデールの製造会社の「活力液肥」を使用していましたが、なくなったタイミングでAmazonで品切れだったので今はこれを使っています。有機肥料なのでカビが生えないように気を遣う必要があるようですが、今のところは特に問題は出ていません。



5. 適度な間引き

僕が苦手な間引き。どうしても感情移入してしまって間引きが遅れて、成長を妨げてしまいがちなのですけど、きちんと成長させるためには適切な間引きが必要です。幸いパクチーは株間が5センチ程度あれば十分大きく成長出来るので、収穫しながら適度に間引いていけばよいです。

ちなみにパクチーは根っこも美味しいので、間引くときは根っこから引き抜きましょう。太い根が真っ直ぐに1本伸びていくタイプなので、抜くのはそれほど難しくありません。



まとめ

以上、やった方が良いこと5選でした。


家庭菜園(というか農業)にはこれ以外にも様々なコツがあり、僕なんてプロの農家の方々の知識や工夫にはまったく及びませんが、「ベランダでプランター栽培する」という縛りの中ではこれぐらいのことが出来れば満足した結果は得られるかなと。これからちょうどパクチーの春蒔きに良い季節になっていきますし、たぶん他の植物の栽培にも応用が利くと思いますので、是非お試しください。


さて、今日もパクチーの収穫をしてこようかなー