闘いはピッチの中だけではなかった。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で1日(日本時間2日)、スペインに逆転勝ちして決勝トーナメント進出を果たした日本代表は、初戦で強豪ドイツから歴史的勝利を挙げたが、第2戦はコスタリカに敗戦。「手のひら返し」のように、ネット交流サービス(SNS)で一部選手らに対する激しい誹謗(ひぼう)中傷が広がっていた中、選手たちは平常心を保とうとしながら試合に臨んでいた。
手のひら返しの中傷…日本代表、ピッチ外でも闘い サッカーW杯 | 毎日新聞
(中略)
SNS上での度を越した批判や誹謗中傷は、今回のW杯に限らずスポーツ選手たちを苦しめ、社会問題となっている。昨年の東京五輪では競技結果などを受け、選手が過剰な非難や攻撃を受けたことが問題になり、国際オリンピック委員会(IOC)が大会中に警鐘を鳴らす事態となった。
「サポーター慣れ」している人たちにはわからない感覚だろうけれど、僕は不満を感じても表に出さないようにしています。そりゃあコスタリカ戦の失点は直接的には吉田麻也選手のクリアミスだったし、そこに至る過程には何人かの選手のミスがあっただろうとは思います。もちろん戦術的に上手く行かなかったこともあったでしょう。
でも僕は「サポーター」ではないし、もちろん選手でもチーム関係者でも解説者でも評論家でもないし、僕の中には「批判をすることでチームを良くする」みたいな感覚はないんですよ。サポーターでもない僕がそれをやってもただの独りよがりに過ぎません。僕に出来ることは、戦った選手たちをねぎらい、次の試合に臨む選手たちを応援する。例え何かが上手く行かなかった(逆に上手く行った)として、それが僕の位置からどう見えようとも、複数のプロフェッショナルが全身全霊をかけて準備したそれを僕は尊重します。
だから僕には返す手のひらはないし、「良かったら手のひら返せば良いや」という考えを前提にした「批判という名目の中傷」もしません。僕にとってのサッカーというのは、そういう関わり方ではないんですよね。僕はあくまでファンなので。結果がどうなろうが、懸命に戦う選手にはただただ感謝しかありません。それが僕の距離感。
状況を見かねて、今大会の試合解説をしている元日本代表の本田圭佑さん(36)は自身のツイッターで「伊藤洋輝さんに関して安易な批判はやめるべき」だと訴えた。2008年北京オリンピックの野球代表で大会中に失策を連発しバッシングを受けたG・G・佐藤さん(44)もコスタリカ戦後、「日本代表の誇りを胸に戦っている選手に戦犯という言葉を使わないであげて。言葉の力は、勇気や希望を与える応援に使おう」とツイートした。
手のひら返しの中傷…日本代表、ピッチ外でも闘い サッカーW杯 | 毎日新聞
最近は半ばネタ的に「手のひら返し」を使う人たち、そのためにダメなときにぼろくそ言う人たち最近目に付きますけど、ダサいし止めたら?友人ではない現役選手に対して「さん」付けで呼ぶ本田さんはほんと格好いいと思う。リスペクトってそういうことじゃないですかね。