「ポイントを使用すると現金払いしか出来ませんがよろしいですか?」
ところでこのポイントカードには使用期限というものがあります。ポイントを使用するときは古いポイントから使用していき、ポイント取得から1年を経過すると消えていくという仕組みで、月末が近くなるとレジで「今月末で消えてしまうポイントがありますが使用されますか?」と聞いてくれます。レシートもらってもそこまでチェックしないので、言ってもらわなかったら多分使うの忘れて消えていくばかりです。親切。ここで「じゃあ使ってください」と言ったあとに言われるセリフが上のセリフです。
ポイントを使用すると現金払いしか出来ませんがよろしいですか?
別に現金を持ち歩いていないわけではないんですけど、色んな意味で電子マネー決済なりクレジットカード決済なりした方が便利なので、よほど切羽詰まった状態でない限りポイント使用を断ってきました。今日はポイントを使おうという日は、買うものも個人的な買いものに限るとかそんな感じで調整してたんです。家計的にレシート残さなくて大丈夫なやつとか。
ずっとそんな感じでやってきたんですが、どうやらこのスーパーの言う「現金払い」というのは「リアル・マネー」で支払うという意味ではないということを最近知りました。え?
「現金払い」は「セルフ支払機」を使う支払いのこと
ある日、ちょうど末日で今日でポイント消えるという日があってポイント使用するかどうか聞かれたので「はい」と答えたんですね。で、現金払いだけとかけちくせーなと思いながらセルフ支払機に向かって支払いをしようとしたら、別に支払いの選択肢が現金に限られるということもなくいつも通り「iD」で支払いが出来ました。つまりこのスーパー的には「iD」は「現金払い」ということのようです。さらに言うと、クレジットカードでも交通系電子マネーでも決済可能でした。それらは全てレジで言うところの「現金払い」に当たると言うことのようです。マジかよ。じゃあ、ポイント使用時に使えない支払い方法ってなんなのさ?
セルフ支払機を利用しない決済方法は1つしかなくて、PayPayやメルペイなどのQRコード決済です。これは商品をレジに通してもらったあとにスタッフの人に「PayPayで払います」といってQRコードを読み込んでもらうことになり、セルフ支払機は使いません。ポイント使用時にはこの支払い方法は出来ません。つまり「現金払い」というのはこのQRコード決済以外の決済方法のことであり、小銭をじゃらじゃら出す決済のことではないようでした。そんなのわかるかよ。
その後、このスーパーの複数店舗で同じような質問をされ同じように支払ってきましたが、どこに行っても同じで、ポイント使用時にも問題なくiDで決済出来ました。
社内用語を客相手にカジュアルに使うのは止めて欲しい
一般的に「現金払い」といえば紙幣や硬貨を使って支払うことです。飲食店の店頭に書いてある「お支払いは現金払いのみとなります」という文言はつまり、「当店ではクレジットカードはご利用になれません」という意味です。利益率が低い店舗ではクレジットカードの利用手数料が重いので、現金のみの場合もままあります(それでも最近は小規模店舗でもSQUAREなどを通してクレジットカード決済出来るけど)。普通「現金払い」とはそういうことでしょう。QRコード決済以外の決済方法のことを「現金払い」と呼ぶのは、このスーパーだけの独自の用法です。「社内だけで通用する用語を対外的に使わないようにしましょう」というのは、接客だったりECサイトのユーザビリティだったりを考えるときに必ず言われることです。独自の用語、独自の略称などがそれに当たりますが、このスーパーにおける「現金払い」もそれに当たるでしょう。どう考えてもおかしいけど、レジのスタッフは社員に指導されて案内してるだけだと思いますが、自分で喋っていて違和感を感じないんでしょうか?
でも、そっと見守ります
きっと会社の体質なんでしょうね。店舗数は多いけれど基本的には京都発祥のローカルスーパーですから本社の管理職は意外に少人数でやってて、属人性が高いのかも。シンプルに案内が間違っているというだけでなく、社内でしか通用しない定義を接客マニュアルに載せているという点でちょっとどうなのって感じですが、とりまとめている担当者が気付かない限り是正されないそんな絵が思い浮かびます。ありそう。もしかしたら会社として本気で気付いてなくて「現金払いじゃなくて別の言い方をして上げた方が混乱が少なくて済みますよ」と教えてあげた方がいいのかなとも思う反面、本当に現金だけにしたかったのにレジと支払機の連携が上手くいってなくてiDやクレジットカードで支払えてしまっていたとしたら、教えてあげた結果本当に現金でしか支払えなくなったら個人的にやぶ蛇以外のなにものでもありません。
客が混乱し続けているのは問題だと思いますけど僕個人はそのことに気付けましたし、今後も元気に「現金払いでOKです!」と答えてiDで決済していきます。んで、いつか気付く日が来ることをそっと見守っておきたいと思います。気付くかなー気付かねえだろうなー