「面談」を楽しめるようになってきました

オンライン打ち合わせのイラスト
最近立て続けに「面接」「面談」「商談」というのを何件かこなしたんですが(シチュエーションで変わりますが、ここでは「面談」と呼称することにします)、その中でだんだんとそれらを楽しめるようになってきました。かつては「面談」と聞いただけで緊張して言葉が出ない、頭真っ白みたいな状態だったんですけど、最近はジョークまで言えるようになってきたりとか。変わったなあ俺。



「面談」は話すことと聞くこと両方ある

例えば就職活動の「面接」って一般的には「話す」に偏った機会だと思うんです。自分を如何にアピールするかに主眼が置かれていて、企業側のアピールを聞く機会ってあんまりない。むしろそれは応募者が事前に調べて知っておいて「知ってます」とアピールするためのもの。僕が結構苦手にしているヤツです。自分を大きく見せるの苦手なんですよね。苦手っていうか好きじゃないというか。

それに対し中途採用であったりフリーターのアルバイト採用であったりフリーランスによる業務受託だったりすると、お互いにお互いの話を出して「マッチング出来るかどうか」を探るという部分が大きくなります。「うちではこんな感じで仕事してる」「この中のどの部分にマッチしますか?」みたいな感じ。一方的な自己PRタイムというわけではなくて、相手に合わせたリアクションという部分が大きい。営業的に言うと商品やサービスの提案に近い。「あ、だったら僕こんなことやってきましたしその業務担当出来ますよ」的な感じ。

「面談」はコミュニケーションなんですよね。話すだけじゃなく聞くもある。それに対するリアクションもある。






「面談」の成功と、結果とは必ずしも一致しなくていい

つい先日の「面談」でそのことに気付きまして、それから「面談」をものすごく楽しめるようになってきました。そりゃあ、結果、採用されたり仕事のオファーが来たりしたら最高ですけど、仮にそうならなかったとしても、お互いのことがよくわかり話が盛り上がればそれはもう成功なんじゃないかと。お互いに相手のことを理解して、その結果として選ばれなかったらそれはもう仕方がないじゃないですか。

フリーランスとして仕事を探し始めた最初の「面談」、いやあもう今考えても「こんなに盛り上がらないことあんの」っていうぐらい低調で、「面談」終わった直後に「ないな」って思うぐらいダメな時間でした。1時間の予定が17分で終わりました(笑)必ずしも僕だけの問題ではなかったんですけど、僕自身のダメな部分にフォーカスすると、例えば事前準備が不足していたとか。自分のことについてはレジュメまとめて用意していたんですけど、相手の企業さんのことをあまり調べてなかった。企業サイトをざっくり見てはいたけど、どんな傾向があるかとか、どんな仕事が多そうかとか、そういうことをまとめることをせずに、ほとんど素手で「面談」に臨んでしまい、質問することも出来ないしアピールも上手く刺さらないしで散々でした。

先方の技術担当が欠席で突っ込んだ話が出来なかったとか、「面談」が続いたのか代表の方が少しお疲れだったとか、確かに先方の問題もなくはなかったんですけど、それでもその空気を変えるようなコミュニケーションって日常ではやるじゃないですか。多忙を極めてよどんできた職場の空気を入れ替える会話とかそういうの。やるじゃないですか、っていうかそういうのよく担当するんですよ。それをやらなきゃいけなかった。



「面談」に対する事前準備は大事

今ならわかるんですけど、最低限、先方の特徴をまとめたメモ書きと、質問・確認したいことをまとめたリストぐらいは作るべき。自分に関するアピールは先方の業態に合わせてアピールしたい項目を3点ぐらい抽出して簡単にまとめておくだけでいい。「面談」はアピール大会ではないし、長々キャリアを語ったところでどうせ相手は聞いてない。何なら事前に職務経歴書読んでるし。

ちなみに僕にとっての事前準備は、焦らないようにするためのもの。武器っていうかデバフみたいなもんです。「混乱耐性」を上げる的な。



で、最後はコミュニケーション

「面談」中には先方の話をメモって質問リストに加えつつ、それらを適宜確認し、お互いにぼんやりしたことがないように話をしていく。一応、お金の話はしないでくださいねってことになってるのでそれは避けつつも、働き方であったり、業務範囲の確認であったり、スキルの確認であったりということはしていく。こういうシチュエーションだったらどうしますか?どうしてましたか?みたいな質問も、丁寧かつ簡潔に話をしていく。コミュニケーションなんだから言葉に詰まってもいい。いいにくいことを聞かれたら黙るんじゃなくて、いいにくい理由を簡単に添えながら苦笑いしつつ話せる範囲でポイントだけ示せばいい。

そういう繰り返しでなんとなくお互いのことがわかって、相手の担当の方と仲良くなれたら「面談」は成功。そのあとの結果については「面談」の成功とは別の問題。他の応募者の方がスキルが高かった、年齢が若かった、稼働可能日数が多かった、出社も可能だったなどなど、結果が伴わない理由はたくさんあるし、それは仕方のないこと。もしかしたら「面談」での印象が縁で他の仕事に繋がるかもしれないし。


その時間を楽しく過ごせるように考えれば、それでいいんですよ。



新卒の就職活動でそんなんではダメだろうけど(笑)、特に僕ら年齢を重ねた人間の「面談」ではむしろそういうことの方が求められている気がします。最低限のスキルがあることは大前提で、きちんとコミュニケーションが取れるかどうか。一緒に仕事が出来るかどうか。採用する、仕事を依頼する側が思い描いている画にマッチするかどうか。「面談」って苦手だとずっと思っていたんですけど、「面談」も結局はコミュニケーションなんだってわかってからは苦手だと思わないようになりました。焦らないように事前準備さえしておけば、あとは日常会話と同じ。


いやー人間ていくつになっても変われるもんですね。飲食での接客や近い距離で密接に連携するような業務経験が大きいっていう側面はあるんですけど、昔から人と話すこと自体は苦手じゃなかったからなー。



で、「面談」の結果はどうなるんだろう……3日以内ぐらいに返事もらえると嬉しいなあ……