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宅配便の受け取り時にサインしなくて良くなった
今までのやりとりは何だったの?というぐらい、あっさりサインが撤廃されたのはほんと驚きでした。以前住んでいたマンショには宅配ボックスがあったんですが、サイン(捺印)をする必要があるために宅配ボックスに印鑑を納める機能がありました。実際にはそこに印鑑をセットしていなくても宅配ボックスに入れてくれる配送業者の方もいたんですけど、ヤマト運輸の方だけは頑なに拒絶されて地域の担当者が変わるたびに毎回「大丈夫って上の人と話が付いているので」と説明して説得する必要があって非常にだるかったのを覚えています。今じゃヤマトも佐川も何の問題もなく、玄関先に荷物を置いて行ってくれます(配達先名が妻になっている場合には、名前の確認が一応入りますが)。これまでのはなんだったんだ。最近ではAmazonなどのショッピングモールで注文した荷物なら、ヤマト運輸でも置き配してくれるようになりましたし(クロネコメンバーズの登録が必要です。詳しくは「EAZY」をご覧ください)、日本郵便も地域の郵便局へ依頼書を提出することで利用できるようになっています(置き配 | 日本郵便株式会社)。お互いに接触するリスクを減らせたということだけでなく、形式的でしかなかったやりとりを省略することが出来たのは良いことでした。
キャッシュレス決済が普及した
これも接触を減らす目的で導入が推進されたものですが、以前に比べてキャッシュレス決済が広く普及したのはとても嬉しいです。個人店で利用できないのは手数料などの問題もあって仕方がないかなとは思うのですが、以前はチェーン店であっても決済出来ない店がちらほらありました。それが最近はほとんどのチェーン店でキャッシュレス決済が導入され、個人店でも「JMS」「楽天ペイ」「Square」などのサービスを通してキャッシュレス決済が出来るようになってほんと楽になりました。1週間財布から現金を出さないときもあるぐらいです。僕の生活圏内で今でも現金決済をしているのは、
- セリア(100均)
- リカーマウンテン(酒量販店)→ キャッシュレス決済も可能だがその場合ポイントが付かない
- ケントボーイズ(酒量販店)
- 個人飲食店
ぐらいですかね。同じ100均でもダイソーはキャッシュレス決済に対応してくれているので、セリアも頑張って欲しいところです。利益幅小さくて大変でしょうけど(一般的にキャッシュレス決済の手数料は3.5%前後。手数料を請求額に上載せるのは規約で禁止されているので、基本的に店側が被ることになります)。
リモートワークに対する理解が広まった
これは業種・職種にもよるだろうとは思うんですが、新型コロナウイルス前に比べて「リモートワーク」という概念は確実に日常化したと思います。僕だって以前は出社することに何の疑いも持ちませんでしたし、働く上でそのことがものすごく大事だと思い込んでいました。でも今、1年半ほどリモートワークで働いてきて思うことは、出社するかどうかは生産性に直接関与していたことではなかったということです。前職で僕がリモートワークに移行したのは、新型コロナウイルス影響下での出勤に不安を覚えたから……ではなく、シンプルに職場の環境が騒々しくまたエアコン効きすぎで寒くてとても作業できる環境ではなかったからですが、社長と交渉を重ねてリモートワークに移行した結果、生産性などびっくりするぐらい何も変わらなくて(むしろ通勤時間がないから効率が上がった)、それまでなんで出社していたのかわからなくなったぐらいでした。何か打ち合わせなければいけないことであっても、リモートミーティングで解決出来ていましたし、それで意思疎通できなくなったということはなかったように思います。
フリーランスの仕事が探しやすくなりました
また現在フリーランスの仕事を得ているのも、エンジニアという業種においてリモートワークがより広まったからと言えます。それまでもリモートで働くエンジニアは大勢いましたが、フリーランスの業務委託案件を覗くと仕事を得やすいのは「委託先常駐」の案件であり、それも「週5日常駐」でそれって要するに正社員と同じじゃんという案件がたくさんありました。僕は京都在住ですから、当然受けられる案件は京都・大阪の案件に限られ、仕事がなかなか見つかりませんでした。それが新型コロナウイルスの影響で明らかに「リモートでもOKです」という案件が増え、今僕は東京のスタートアップのお手伝いをしています。もしこの流れがなかったらたぶん見つからなかった仕事です。最初に書いたとおりこの状況を「良かった」と表現するのは憚られるのですが、個人的に助かったのは事実です。もちろん「リモートワークにしてみたけどやっぱダメだったから戻す」という流れがあるのも当然で、大事なのはこれまでなんとなく必要だと思っていたものについてきちんと判断するようにすること。リモートワークに関して言えば、リモートで出来る仕事と出来ない仕事の峻別が進み、ひとつの業種の中でも効率化できる部分から効率化していくという方向に進むと会社や社会全体の生産性が上がっていくんじゃないかなと期待しています。
オンラインレッスンが充実した
オンラインレッスン自体はコロナ前から存在はしていたんですが、しかし、現在ほど大きな広がりは見せていませんでした。欧米から始まり日本でも広まるまでそれほど時間は掛からず、実際にトレーナーの先生に会って直接指導してもらうのがベストであるのは間違いないけれども、次善策としてオンラインでお互いに繋ぐ、もしくは先生のライブを実際に見ながら実践するといったスタイルでのレッスンでも十分に効果が得られることがわかってきました。大都市部の人たちであれば興味あるレッスンを実際に受講するのはそう難しいことではないけれど、地方の人たちにとってはレッスンを受講すること自体が元々難しいので、そんな中「オンライン」という選択肢が生まれたことはかなり大きなことなのかなと思います。僕自身はあんまり活用していないのですが、奥さんがこの1年ずっと週に何度かヨガのレッスンを受講していて、有料会員(週1回のライブ配信が見れる&アーカイブが見れる、だったかな?)にもなって楽しくやっているのを見ると、これはこれで良かったのかもなと思います。それまでずっとなんかいい(そして月謝が高すぎない)ヨガのレッスンないかなと探していたので。
もちろん、それでも……
総合的に考えれば不便になったことの方が多いので、良くなったとは表現しづらいのですが、今までそうである方が良いと思われてもなかなか実現出来なかったこと(例えばキャッシュレス決済とか)が、こういう機会を得て一気に実現したことは新型コロナウイルスの影響に晒される社会の中ではポジティブなことなのかなと思います。ポストコロナの社会においては、起きた変化の中から本当に大事なことを精査してそれを巻き戻すことがないように、上手く社会を再構成できたら良いんじゃないかなと。コロナ収まりました、フリーランスのエンジニアのみなさん明日から常駐して下さい、とか言われたら一気に失業ですしねえ。今さら東京に引っ越す気もないし。みなさんしんどいとは思いますが、来る未来に向けてポジティブなことをリストしてみるっていうのも良いんじゃないですかね。そう思ってやってみました。いかがでしょうか。