マダンの思い出

大学生の頃、北白川に「マダン」というパスタ屋がありました。店としてどういう方針だったかはよく覚えていませんが、学生たちの印象はイタリアンではなくパスタ屋。


理由は1つで、とにかく量が多くて安い。普通パスタと言ったら1人前100g前後ですが、マダンのパスタは通常が250g。しかも麺500gまでは無料。値段は1皿800円ぐらいから1,300円ぐらいまで、ワンドリンク制ではあったものの4人で行ってパスタ1皿頼んで1杯飲んで、1人あたり600円とかそんなぐらいで腹一杯になる。しかもパスタがコンビニやファミレスのパスタみたいのじゃなくて、どれもきちんと料理されたきちんとしたパスタで美味しかったんですよね。

唯一の欠点は、1皿の量が多すぎて1種類しか注文出来ないこと。なんせ1皿で3~4人前普通にあるので、最低でも4人で行かないと楽しめない。当時付き合っていた彼女と2人で行ったこともありますが、1皿250gを2人で分けて食べて腹一杯になった思い出しかない……ほんとはもっと他のアラカルトも楽しみたかったと思うんですが。そいういうわけなので、マダンと言えば「腹一杯パスタが食いたい」という時に行く店、僕ら馬術部員の中には(そして多分大抵の体育会系部員の中にも)そういう共通認識がありました。いやあ懐かしい。



マダン北白川店は2007年1月に閉店

しかしそんなマダンでしたが、2007年1月に閉店してしまいます。

我々にワンドリンク制の厳しさを教えてくれたマダン北白川店が今月21日をもって閉店。割と小洒落たパスタを大量に出してくる店として名を馳せていましたが、閉店してしまうとは。小洒落つつも量で勝負してくるところというのは結構貴重ですからねえ。小洒落ている店自体が少ないだけに。

しかしながら、噂によると京都市付近で色々と移転を繰り返してきたらしいので、近々どこかで再開を期待してもいいかも。

マダン北白川店閉店の件


その頃既に社会人で北白川に出掛けることはほとんどなく、一緒に行く仲間もいなかったので閉店のニュースを聞いても懐かしさを感じただけでした。僕の印象では常に混雑している人気店というイメージだったのですが、割と広い店でしたし固定費がキツかったのかも知れません。もしくは結構品数が多かったし、メインのシェフが独立することになって維持出来なくなったということかも。あの店を維持できる人材はなかなかいなさそうですしね。普通のイタリアンのシェフは嫌がりそうだし。

そうか、あのある種独特で狂ったパスタ屋にもう行くことはないんだな、そう思っていたんですが。



実は黄檗店(本店?)は今でも健在でした





マダン 黄檗店 – 黄檗(JR)/イタリアン [食べログ]


メニューを見たら一目瞭然。これ確かにあのマダンですね。
(食べログの写真から引用/2013年当時のもの)







朧気に他の店舗があるという話を聞いていた気はするのですが、そうか、ここだったか。最新の口コミが2019年11月なので、現在の状況でどんな営業をされているかはよくわからないのですが、探してみたら公式サイトっぽいサイトが見つかりました。「Go To Eat で Go To マダン!」って書いている当たり、今でも元気に営業されているようです。そうかそうか。


マダン黄檗店


僕が黄檗までパスタを(もしくはイタリア料理を)食べに行く機会は多分今後も一生ないだろうとは思いますが、それはそれとして思い出として大事に残っている店マダンが今でも生きていることがわかっただけでも良かったなと思います。こんなご時世でいろいろ大変だろうとは思いますが、頑張って続けていって欲しいですね。


なんだかパスタ食べたくなってきました。作るか。