バイデンさんが大統領選挙勝利確実らしいですが、選挙結果見て戦慄するアメリカの状況

アメリカの大統領選挙のイラスト
今後状況がどう転んでいくかよくわかりませんが、暫定的な意味では「バイデンさんが大統領選挙に勝利し、次期大統領となる見込み」といって差し支えない状況なのかなと思います。相変わらずトランプさんは認めていませんけど。


11/7時点での投票結果を見ると、こんな感じになっています。
(出典:AP通信の情報に基づきYahoo!Japanが制作したもの





西部沿岸や東武沿岸など比較的人口の多い都市部で民主党候補のバイデンさんが支持される一方で、中部・南部と言った地域では共和党候補のトランプさんが支持され、その色分けが非常にくっきりしています。これだけ見ても「アメリカは2つに分断している」と言えると思いますし、そういうことなんだろうなと思うんですが、地図をクリックして州ごとの支持分布を見るとこの分断がこうした大きな意味での分断だけでなく、州ごとにモザイク模様に広がっていることが見えて戦慄します。



例えば、バイデンさんが勝利したカリフォルニア州だとこんな感じ。




ロサンゼルス、サンフランシスコと言った都市圏ではバイデンさんが支持される一方でそこから離れた北部一帯ではトランプさんが支持されています。



1つ北のオレゴン州だとこんな感じ。




州都セイラムや最大都市ポートランド周辺でバイデンさんが支持される一方で、それらの都市から離れた地域はトランプさん一色です。これが陣取り合戦だったとしたらトランプさんの圧勝。



さらに1つ北のワシントン州でもこう。




州都オリンピアや最大都市シアトル周辺ではバイデンさんが指示されていますが、第2の都市スポケーンを含む周辺地域では赤一色。



トランプさんが勝利したテキサス州(アメリカで2番目に人口が多い、1番目はカリフォルニア州)でもこんな感じ。




ヒューストン、サンアントニオ、ダラスといった大都市圏(人口の多い順)ではバイデンさんが支持されていますが、それ以外は一部を除いて圧倒的にトランプさん支持です。



もちろん共和党の支持基盤の影響は大きいわけですけど

それにしても色分けが極端すぎやしませんかね。伝え聞くトランプさん支持派の日本人には理解しがたい考え方(反科学的であったり人種差別主義的であったり)が、共和党の政策と一致しているとは言いがたいことを考えると、共和党候補だからというよりはトランプさん個人への支持がこの「赤」に現れているような気がしてなりません。日本人的な考えなのかも知れませんけど、いかに自分の主義と相容れない民主党候補がいたとしても、単に共和党支持だからと言う理由だけで、ここまで偏った政策を4年間続けてきた人に改めて投票するとはさすがに理解出来ない。完全に考え方が違う人間たちなのだろうな、と思うしか。

ここまで考え方の違いが明らかになってしまうと、この差を埋めるのは大変だろうなと思ってしまいます。アメリカに比べれば国民の間の差、貧富や教育水準の差や宗教観の違いなどが小さい日本からすると、「差や違いは埋めねばならない」と思ってしまうけれど、アメリカだからこれでいいのでしょうか。いやあ、ここまで分断してるのって今どきアメリカと中国ぐらいじゃないのと思ってしまうのですけど、その2国が世界の覇権を競い合っているのだから、正しいって何なのかわかんなくなりますね。



僕が戦慄した理由は、個人的に全く支持できないトランプ主義の支持者が、大都市を除いたアメリカの広い範囲に浸透していることがわかったからです。それを支持してしまう基盤の存在も含めて、この事実はとても危ない。軍や警察を巻き込むような大規模な何かが起きなければ良いんですけど。

「Great America」はいいんですけど、アメリカはその前にやるべきことがあるんじゃないですかね。。。