【今日のニュースから】安倍首相辞任

(画像:https://www.reuters.com/article/us-japan-politics-abe/japans-pm-abe-resigns-as-coronavirus-hits-economy-endangers-legacy-idUSKBN25O00F

今日のというか正確には昨日のニュースですが、安倍首相が持病の「潰瘍性大腸炎」の症状悪化を理由に内閣総理大臣を辞任することを発表しました。


安倍総理大臣は、持病が悪化したことなどから国政に支障が出る事態は避けたいとして、総理大臣を辞任する意向を固めました。安倍総理大臣は、28日夕方記者会見することになっていて、理由などをみずから説明するものとみられます。

安倍総理大臣は、ことしの夏は、新型コロナウイルスへの対応などで、連日、総理大臣官邸に入り、執務にあたりました。

今月16日からは3日間夏休みを取り、都内の自宅で過ごしましたが、17日には東京・新宿区の慶応大学病院におよそ7時間半滞在して日帰りの検診を受けました。

1週間後の24日にも再び慶応大学病院を訪れ、およそ3時間半滞在したあと「17日の検査の結果を詳しくうかがい、追加的な検査を行った。体調管理に万全を期して、これから仕事を頑張りたい」と述べていました。

こうした中、安倍総理大臣は、検査の結果、持病の「潰瘍性大腸炎」が悪化していることが分かったことなどから国政に支障が出る事態は避けたいとして、総理大臣を辞任する意向を固めました。

安倍首相 辞任の意向固める 持病が悪化したことなど理由に | 安倍首相 辞任へ | NHKニュース


就任前後から毀誉褒貶の大きかった人物であり、支持率はそこそこあったものの風貌や物腰が叩きやすかったせいか、特定の人たちから人権を損なうほどの激烈な誹謗中傷が行われていました(相手が政治家だから良いと思っているみたいですが、あなたの罵詈雑言とSNSで有名人を中傷する言葉の間になんの差異もありません)。確かに後半は周囲の近しい人物に任せるような印象の内閣運営があり、首相本人がというか内閣全体が緩んでいる印象が大きかったですが、政策が上手く行ったおかげかはともかく結果的に軌道修正は出来た経済、誰がやっても頭を抱えるような状態の中で上手くアメリカに取り入りつつ大事なところは個別に抑えていく外交など、評価出来る部分もあったのではないかと思います。特に外交は、アメリカに媚びを売っているように見えて、アメリカが対立しているないしは関心を持っていないような国とも話をしていく姿勢が、個人的には良かったと思っています。メディアではいろいろ言われていますが、「戦争を避ける方法」というのはひとつではない、ということを教えてもらったような気がします。


「日本の総理大臣は早く辞めることが多く政治の断絶が生じすぎ」と考えている僕でさえ、正直ちょっと長くやり過ぎたんじゃないのとも思いますが、まあみんな思っているとおり、東京オリンピックを成功させたかったんでしょうね。そのためにマリオの格好までして盛り上げたんだし気持ちはわかる。その上で憲法改正のせめて議論ぐらいは始めたかったんだと思いますが、それはちょっと欲張りすぎかな。新型コロナウイルスがなければ出来たかも知れませんが、それはね、言っても仕方のないことですから。新型コロナウイルスの状況を考えると確かに今しかないのかもしれません。


まだ任期は残っているのでその間は何とか勤めていただいて、辞任後はゆっくり静養していただけたらなと思います。長きにわたり矢面に立ち続ける役職、本当にお疲れさまでした。



潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜が炎症を起こし、激しい腹痛や下痢を繰り返す難病で、原因ははっきり分かっていません。

患者は、20代を中心に若者から高齢者まで幅広い世代にわたり、国内の患者数は16万6000人以上、1000人に1人ほどで難病の中で最も多いとされています。

治療は主に投薬で行われ、飲み薬で効果のあるものが開発されています。

また、炎症を抑えるステロイド剤や炎症を引き起こす物質を抑える点滴の薬なども使われますが、中には重症になる人もいて、発熱や貧血などの症状が出て、大腸がんを併発するリスクが高まります。

患者のおよそ5%は症状が改善せず、大腸を摘出しなければならなくなることもあります。

手術を行えば、腹痛などの症状は改善されますが、余分な水分を吸収する大腸がないため、トイレの回数が多くなり、術後も日常生活での支障が続くことになることもあります。

安倍総理の病気 潰瘍性大腸炎とは | 安倍首相 辞任へ | NHKニュース


2007年に最初の辞任をされたときは、安倍さんの病気に対して「腹いた」などと揶揄するコメントを多く見聞きし、非常に不快でした。一人の政治家に罵詈雑言を投げつけるために、人はそこまで品位を落とさなければならないのでしょうか。その反省からか今回はメディアを中心に解説的な論調が多く見られるようです。この病気に対する理解が正しく広まることを期待します。