Garminウォッチを装着して走っていると自動的に計測してくれるんですけど、僕の場合、ゆっくり走っているときで170前後、全力で走っているときで200前後になります。ビルドアップ走の時のデータを参照するとわかりやすくて、序盤、まだ流しているときのケイデンスは168、最後全力で走っているときのケイデンスは200でした。
一般的にケイデンスの基準は「180」と言われているようですが
何十年にもわたり、ランニングでは1分あたり180歩(180SPM)のケイデンスが理想的とされてきた。この数字は、伝説的ランニングコーチのジャック・ダニエルズが、1984年のオリンピックに出場した長距離ランナーの足の回転率から導き出したもの。
ランニング好き必見! 1分あたりの足の回転数を気にするべき?
一流ランナーの統計を取った結果、180が平均だったという話なのですが、しかしあくまで平均であって実際にはランナーの体格やスピードによって変わってくるようです。
応用生理学誌『The Journal of Applied Physiology』に掲載された論文によると研究チームは、個人の特性がケイデンスに与える影響を調べるため、スペインのロスアルカザレスで2016年に開催された100km世界選手権の男女上位26名の走り方を分析した。ランナーたちのスマートウオッチにはケイデンスが表示される。また、各ランナーは年齢、身長、体重、トレーニングとレースの経験、レースでのスピードを問うアンケートに回答した。
ランニング好き必見! 1分あたりの足の回転数を気にするべき?
(中略)
この研究におけるランナーたち(前述の100km世界選手権で5位だったバーンズ博士も被験者のひとり)のケイデンスは、155SPMから203SPMと見事なまでにバラバラだった。
「特筆すべきなのは、平均ケイデンスが最も高い人と最も低い人では、タイムに数分の違いしかなかったことです」
なるほどね。数字自体に価値があると言うよりも、数字は体格などの差で個人差があり、絶対的な基準として捉えるべきではないということみたいです。力みすぎることなく良いペースで走り続けていられるなら、それがちょうど良いケイデンスってことでしょうか。今現在の僕の場合だとおおむね5分30秒/kmぐらいが楽に走れるペースなので、基準となるのはその時のケイデンス、偶然ですがおおむね180前後ということになりそうです。それよりゆっくり走っているときはケイデンスも低いし、速く走っているときはケイデンスは高い。
ただ一方で、個人の中でケイデンスを調子のバロメータとして使用することも出来るようで、記事内ではこんな提案がされていました。
彼は特定の数字を目標にするのではなく、ケイデンスをフィットネスのベンチマークとして使っている。体調が良いときは地面を蹴る力が増すので、一定速度におけるケイデンスが低くなるそう。逆に同じペースでケイデンスが高い場合は、それを合図に上り坂ランやスピードトレーニングで強化する。
ランニング好き必見! 1分あたりの足の回転数を気にするべき?
自分の最近のデータを見る限りは「体調が悪い=ペース上がらない=ケイデンスも低い」になっていて、今日は低いケイデンスでスピード出てるなあというのはなかなか感じられないのですけど、まだ涼しくて調子が最高だった3月頃、10kmのベストタイムを記録したときのデータを見てみると、平均ペース4分44秒/kmに対して平均ケイデンスは188となっていて、今の全力よりも低いケイデンスで今以上のスピードが出ていることがわかりました。なるほどね。人間の足の回転力には限界があるわけですし、スピードはそれだけでは測れないってことか。
今現在、ケイデンスに対してスピードが出ていない=歩幅が狭くなっている(直近のビルドアップでの平均歩幅は1.01m、3月は1.13m)のは、夏の間ペースを落としたLSDメニューを増やしスピードトレを減らしていたからかもしれません。どうしても夏場にスピードを出すと故障しがちなので……涼しくなってきて徐々にペースを上げやすくなってきて、10月からはタイムトライアルなどのスピードトレも再開する予定なので、その中で徐々にまた変わってくるのかも。
数字を気にしすぎてしまうと楽しくなくなっちゃうけど、あとから振り返って「こういう感じだったかー」とか思うのは楽しい。ケイデンス1つ比較しても自分のコンディションについてわかることがあって面白いですね。