【メモ】「JANコードは世界共通規格」というのは半分正解で半分間違い

バーコードのイラスト
とある海外のショッピングモールに出品するにあたって、自社データベースとのマッチングをする必要が生じました。条件を緩くするとたくさん出品できるけど誤爆が多くなり、条件を厳しくすると出品は正確になるけど出品数が少なくなります。割と経営判断なので、「どうしましょうね?どれぐらいの情報がマッチしたら「マッチした」って判断することにしますか?」という相談をクライアントにしたところ、「JANコードは世界共通の規格なのでそれでマッチするかどうかで調べてください」という回答が。え、「JAN」っていう見た目からすると日本限定みたいな感じあるのに大丈夫なの?



JANコードとは何か

EANコード(イアンコード、European Article Number)は、商品識別コードおよびバーコード規格のひとつ。日本の規格は「JANコード」(Japanese Article Number)と呼ばれる。

日本で最も普及している商品識別コードであり、EANコードから生成されたバーコードシンボルは市販される多くの商品に印刷または貼付されており(ソースマーキング)、POSシステムや在庫管理、受発注システム(サプライチェーン・マネジメント)などで価格や商品名を検索するためのキーとして使われる。また、EANコードの前に1桁あるいは拡張型として0で始まる3桁の物流識別用の数字を付加したものは集合包装用コード、あるいはバーコードシンボルの体系をそのまま呼称に利用して、ITFコードと呼ばれる(正確にはチェックディジット部は元のEANコードとは異なったものとなる)。

EANコード – Wikipedia


Wikipediaの内容を簡単にまとめると、日本の商品についているバーコードは「JAN」コードという規格でありまして、名前から推測できるとおり日本で決まっている規格です。似たようなものがヨーロッパ(EAN)、アメリカ(UPC)にもそれぞれあり別々の規格なんですが、体系としては3つとも同じ「WPC」という体系に属していて互換性があります。歴史的にいうと、まずUPCがあり、それを参考にEANが作られ、さらにそのEANを参考にして作られたのがJAN。
(後にUPCはEANと同じ体系に)

なので、1つのJANコードに対して1つの商品が全世界的に一意に決まります。だから日本で流通している商品を海外に輸出した場合は、JANコードで管理されるわけですね。カルディなんかで輸入菓子にJANコードではないコードが付いているのと同じ。日本だけで使用することを目的に作られ利用されている規格であるものの、世界で共通して使える規格でもあるので、ある意味で世界共通規格でもある。


なるほど、これなら確かにデータのマッチングに使えそうですね。勉強になりました。



ちなみに

そういうわけでJANコードで商品のマッチングが出来ることがわかったんですが、実際にショッピングモールで使ってみると、バーコードのデータにUPC/EAN/JANコードを入力している以外に、カタログ番号を入れたり、EANコードの下6桁だけを入れたり、ものすごい適当に運用されていることがわかり結局使い物になりませんでした。どうしてそういうことするかなあ。残念。