【ニュースから】祇園の私道での撮影禁止

「許可なき撮影は1万円」。国内外の観光客が集中し迷惑行為が問題になっている京都市東山区の祇園町南側地区で、地元の協議会が私道での無断撮影の禁止を決めた。法的拘束力はないが「罰金」的な意味合いを持たせ、守らなかった時に金銭を請求すると初めて明示した高札の設置を25日から始めた。高札は高さ約2メートル。カメラやスマホの絵文字に赤い斜線を引き、使用を控えるよう訴えている。併せて日本語、英語、中国語で「私道での撮影禁止」、無断撮影には「1万円申し受けます」と記した。

「許可なき撮影は1万円」 京都・祇園、観光客の迷惑行為で対策|観光|地域のニュース|京都新聞


法的な拘束力はないという点では、駐車場の罰金と同じ。この看板自体が興を削ぐということももちろんわかってはるとは思うんだけど、それでも設置に踏み切らざるを得ないというところに祇園の苦悩があるんだろうなあと思います。京都のすごいところというか、特徴というかなんというか、


  • 観光都市として商売をしていきたい
  • 自分たちの普段の暮らしを守りたい

この2つを両方求めてるんですよね。ここは観光専門みたいなことはしない。観光名所の寺も街もそこに人が住み続ける、なんなら「ここは明確な経済地区」「ここは完全に飲み屋街」みたいなのもなくて、全てが一体となってカオスになってる。見る方が寺社のプライベートな領域には踏み込まないとか、そういう共有する意識をもって対応する、対応するよねという前提で街が出来ているので……そのマナーが共有できない状況では上手く回らないんだろな。


そもそもで言えば、祇園の芸妓・舞妓とかの「お客様」って観光客じゃないからね。あれは宴席に呼んでくれる旦那がいて始めて成り立つ商売で、それに応えるための日々の生活があって、観光客はその商売を邪魔しに来る奴でしかない。でもそれに対して強く当たると観光都市としての体面を傷つけるから、邪魔する人は来ないで欲しいっていってるんだよね。ほんとはもう「お客様」だけが来て欲しい。寺社のプライベートエリアもそうで、そこは修行の場であって見せる部分ではなく観光客はお客様じゃないのよね。寺社は私有地だから制限できるけど、祇園はなかなかね。。


これはもう長い時間を掛けて、マナーを浸透させていくしかないんだろうなあ。文化を共有できない人たちと共生して行くにはそれしかないもんね。仕方ないと思います。上手く回る方法があるといいんだけどなあ。