ここ4年くらいの趣味の1つは夜中のジョギングでして、特に夏になるとモチベーションが上がって毎日長い距離を走れるようになります(逆に冬は抗えないモチベーション低下で月間距離が減ります)。で、夏場に運動するとどうしても飲みたくなるのが泡がシュワシュワする飲料で、いやもっとはっきり言うとビールなんですが、運動して汗を流したあとにすぐ麦酒飲むと余計に回るんですよね。健康的に見てもあんまり良くないらしいので、できれば運動直後は他の飲み物で満足しておいて、時間をおいて徐々にビールに移行していく……みたいにしたいのですけど、水じゃねえ……満足出来ないもんねえ……
つうことで、最近はすっかり定着した感もある通称ノンアルコールビール、正式名称ビール風飲料をいろいろ試し飲みして、どれだったらジョギングの飲み物として満足出来るのか選び決定してみました。
オールフリー(サントリー)
一番最初は、サントリーから販売されている「オールフリー」。
麦を使用したノンアルコール飲料であるだけで無く、カロリー、糖質もゼロであるのが特徴。
グラスに注ぐとこんな感じ。
飲んだ感想は、
飲めないことはないけど、「味のついた炭酸」だなこれ。原材料も怪しいし、これならスパークリングウォーターの方がマシ。
そうなんですよ、これは発泡酒にも言えることなんですけど、麦酒だったら「麦芽、ホップ、酵母」だけなのに、その味とか飲んだときの感覚とかを再現しようとしてかなりいろんな添加物が原材料に含まれてるんですよね。すべてが体に悪いとは限りませんが、そこまでせんでもという感じ。ちょっと気持ち悪い。
「オールフリー」は味自体とっても薄いので、さらにそこまでやる意味あるのか感強し。
キリンフリー(キリン)
次はキリンのキリンフリー。
グラスに注いだ感じはビールそのもの。
ただ、飲んだ感想は、
炭酸にキレがあり、飲み口は良いもののコクや味はなく、後味は少し甘酸っぱい。どちらかと言うと、麦茶に近い。
そう、これ、完全に麦茶ですよね、麦茶に炭酸添加したらこんな感じじゃ無いのって言うくらいの印象。炭酸がきついので最初の口当たりは「おお、ビールじゃないのこれ」なんですけど、後に続くものが全くないので、「ああ、色の付いた水だったか」と。これまた、色んなものを添加までして味を調える必要は……
ドライゼロ(アサヒ)
サントリー、キリンと来たので、次はアサヒの「ドライゼロ」。
スーパードライと意匠が似てるってんで話題になった商品です。まあ全然似てませんけどね。
グラスに注ぐとこんな感じ。
感想は、
これはドライだ。これは喉にくる。プハーッ感すごい。だが麦茶だ。間違ってもビールではない。
これまでのなかでは一番ビールっぽいです。飲み味も一番ビール……というか、違うな、スーパードライに近くて、強炭酸が喉に来ます。「あける、飲む、プハーッ!」のカタルシスが一番あるのがこれ。そういう意味で、ジョギング後の飲み物としては合格点に近いかも知れないのですけど、味に関しては……やっぱり麦茶だよね。間違ってもビールじゃないです。飲んだあとに「俺、誤魔化してる/されてるな」という感覚は拭えません。素直に麦茶飲めば?
ビールテイスト(オエノン)
最後はオエノンの「ビールテイスト」。
オエノンは旧合同酒精で、シソ焼酎「鍛高譚」とかを出してるとこですね。
グラスに注ぐとこんな感じ。
感想は、
炭酸がかなりきつい。それでかなり飲み味を引っ張ってる。美味しい方かも。ただし、原材料は微妙。
ドライゼロのようにキックオフだけ印象が強いのではなく、その印象を飲み味の方まで引っ張ってきて、全体の印象を底上げしてます。意外なことですけど、ビール大手よりオエノンのこれの方がビールに近い。(ビールの代替飲料として)美味しいです。ただ……原材料、結構無理してるんですよね。手段を選ばず、という感じが見えます。飲み続けるのはちょっと不安がありますねえ……
【当選】ゲロルシュタイナー
厳正な選考の結果、ジョギング後のグビグビ感を満たす飲料は、ゲロルシュタイナーに決定しました!
ビール風飲料じゃねーじゃねーか!
あーうん、飲み比べてわかったんですよ。結局ね、どれも美味しくない。「ビール風」をアピールするからやっぱりビール的なものを求めるわけじゃないですか。飲む前からハードル上げて飲みますよね。そんで当然、不味いビールにも及ばない炭酸飲料的な何かを口にするわけです。もうね、その精神構造がダメなんじゃないかって。ジョギング後、あるいはジョギングして風呂入ったあとの水分足りてない状態で飲む飲料には、ビールテイストはそもそも諦めて、炭酸飲料を充てたらいいんじゃないか……
幸い、楽天でゲロルシュタイナー1本102円(送料無料)で販売している店があり、軽やかに注文しました。
そして、飲んでみて思った「問題はすべて解決した」。
……議題の示すとおりに試行していっても、必ずしも問題の解答に行き当たるわけではないという好例かも知れませんな。要は僕が満足すれば良かったのであり、問題の前提となっていた「ビール的なものなら満足する」というのはあくまで仮説でしかなかったと。満足する可能性は「ビール的なもの」だけに限らなかったんですね。
サッポロさんが輸入代理店になったおかげでコンビニでも自販機でも手に入るようになってとても嬉しいです、ってまあネットで安く手に入るのは並行輸入品ですけれどね。Amazonだと1本109円が最安値かな。よろしければ。
ゲロルシュタイナー最高!