お調子者の住みにくい世界、かなぁ。

ゴキブリ揚げの件について書いたあと、少し考えてたんだけど。
空気嫁とか、程度を考えろとか、場所選べとか、そういうことをいったん横に置いておいて、
なんとなく、お調子者が生きにくい世界になってるなぁ、とか思った。

ああ、もちろん顕著なのはネットの世界だけで、
実際の世界では活躍の場はふんだんに用意されているけれども、
その実際の世界と同じ調子で、ネットの世界で書き物をすると、
たとえそれが冗談だったとしても、他人に多くの迷惑をかけることもあるなぁと。


少なくとも僕には、ネット上での、特にmixiでの、ゴキブリ揚げの冗談を、
冗談として面白がれるほどの度量はないな、とか。
(冗談として面白いかどうかは、ともかく、ね。)
実際の世界での、それよりも、ずっとそういう道徳的なことに厳しい気がするし、
年齢の若さや、知性や経験の欠如に対して、寛容でいられない。

それはまぁ、学校や職場や仲間内とは違って、直に社会に繋がっているツールだから、
読むときの判断基準も、そのあたりのルールを適用しがちというか。
同じことを飲み会で誰かがしゃべっても、何言ってんだよ、とか、お前あほちゃう?とか、
その辺で終わってた気がする。僕個人も。


Veohで、Mr.Beanシリーズ(英語版)をまるまる見つけたので、
1から順々に見ているのだけど、コントの品のなさというか、道徳観のなさというか、
ブラックさ加減といったら無いな。
王室も、障害者も、社会のルールも、おかまいなし。

まぁそれが許容されているかと言えば、イギリスでも批判はあったみたいだけど、
ともかく、編集された上でとはいえ、NHKでもそれは流されていたわけだし、
僕もそれを、いいのかよこれ、と苦笑いしながらも見て、楽しんでたりするわけで。
とてもじゃないけど、馬鹿な高校生が自己顕示欲を満たそうとしたのを馬鹿にしてる自分と、
同じとは思えん。
(食、という点で自分と地続きとはいえ)


ネットで、そういうお調子者というか、そんなのが生きていられた時期があるかどうかは、
まぁ深く考えて書いてるわけでもないからわかんないけど、
ともかく、ネットの道徳がとか、プライバシーが、とか叫ばれている割には、
ネットってのは、結果としてそういうことに対して厳しいよね、とか。

だから、あの馬鹿な高校生は、その行為自体が著しく間違ってたというよりは、
その無知さ加減のせいで、場所ないしは手段を間違えた、ということなんだろう。

mixiは確かに、ネットを仲間内のスペースだと誤解させるような場所だし、
仲間内の間であれば、少々道徳的に問題のあるような話でも、
そりゃみなさんしてるわけなので。
ま、実際の話、mixiは今はもう、そんなのではないわけなんだけどね。



吉野屋のバイト二人は非公開の処分に処され、
ケンタッキーはくだんの高校生に対して法的処分するかどうかも検討しているそうだけど、
僕がかつてそうだったように(そして今もだいぶんそうであるように)、
自分のしたことで、きっちり自分が責任取って、
そこから何か学んでくれればな、と思う。

多分、ネットでこういうことが寛容に、フリーダムに行われるような方向には、
今後も進まないような気がするからね。