桜のある街。

3月から4月に掛けての、およそ、1ヶ月間を除き、
街には『桜』という花は咲いていない。
葉や幹を見ればそれとはわかるが、
まぁ、パッと見は、木だよな。普通の。

ところが、冬が終わって暖かくなってくると、
あちらこちらで、見慣れた花が付き始める。
すると、そこで初めて、
『あぁ、この街にはこんなに一杯桜があったのか!』
と思う。
知っていた・知らなかった、のレベルの話ではなく、
桜が桜らしいのは、この1ヶ月だけであって、
他の11ヶ月は普通の木だ。
何故ここまで多くの桜の木が植えられているのだろう?

木が花を付けて初めて知ったのだけど、
街には、桜が、本当にたくさんある。
不思議なことだ。