景品表示法の「優良誤認」「有利誤認」

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自分はどちらかというとバカ正直な人間で、「上手いこと商売して売り抜ける」みたいなのには全くもって向いていません。事実を少し盛った表現でアピールとか、都合の悪いことは隠し都合の良いことだけを大々的に打ち出すとか、そういうのが好きじゃないのです。なので、そうして上手く商売している人を見ると、良い悪いとは別の次元で「すごいなー」と思ってしまいます。

会社を存続するためにはお金を稼ぐことが必要であり、お金を稼ぐためにはある程度そういうのが必要だと言うことはわかっているのですが、僕には出来ない。「損しても誠実でありたい」みたいな、平和な日本じゃないと生きていけない人種なんですよね。平和ボケか。少なくとも、中国人やインド人やアラブ人やロシア人とは商売出来ないだろうなあ。





で、そういう商売上のテクニックなのですけど、ネット通販の浸透もあり行きすぎたという反省があってか、最近は結構厳しく規制されています。個人の通販サイトだとなかなか感じにくいかも知れませんが、楽天市場とかヤフーショッピングとかのショッピングモールに出店している場合、その売り文句に対して結構細かい注文が付きます。
(実際、今バイトしてる店もかなり怒られてる)


例えば、「特別価格!今だけ1,980円!」とか。

それが普段2,980円で販売されていて、本当に今だけ値下げして売られている場合は問題が無いですが、2,980円での販売実績が無かったり、恒久的に値下げを実施しただけの場合には、景品表示法の「有利誤認」に当たります。つまり、今だけじゃなくこれからもずっと1,980円で買えるのに、将来値上がりするように思わせるのはNGだということですね。


一方で事実と異なる表示を行うのは「優良誤認」にあたります。産地偽装などの偽装表示や、最近話題になっているニュースサイトのステマ問題(お金をもらってPR記事を書いているのに、自発的に商品を紹介しているかの様に振る舞うなど)がこれに当たります。事実と異なる実績を謳うのもこれに当たるので、「ランキング1位!」と表示しているけど実は「京都府中京区での人気化粧品1位」だったって言う意味だったみたいな場合も、「優良誤認」になるんでしょうね。


法律としてどうか、人間としてどうかという意味で言うと、まあダメですけど、商売というものの性質を考えると、こういことをやってお金を集める人たちがいてもそれは仕方の無いことだし、規制をしたってなくすことは出来ないでしょう。繁華街でやってる「閉店セール」とかね。やったもんがちならやってしまうでしょうし。人のことは人のことなので、自由にしたら良いと思います。

ただ、自分としてどうかを考えると、法律がどうとかじゃなくて、そういう事実と異なる表示や、事実かどうか判別しづらいアピールをしないと売れないものは、売りたくない。きちんと事実を伝えてその事実を元に買ってもらえるものを作って売りたいんですよね。じゃないと、気持ち悪いじゃないですか。なんかさ。

まあだからお金ないんだろうなとも思いますけどね(笑)



参考

表示規制の概要 | 消費者庁
<景表法>これだけは知っておきたい! 広告関係者は必見! NG事例集