神様と災害の話

なんだかシリーズ化しつつあるスペイン人シェフとの会話ですが。 キリスト教カトリックの敬虔な信者であるシェフにとっては、震災とか災害とかが結構心に来るみたいで、「神様がいるとしたら、神様はなんでたくさん人が死ぬのを救ってくれないのだろうか?なんで無視しているんだろうか?今度神父様に聞いてみようと思ってる」というようなことを以前言っていました。確かに全知全能の神様がいるのであれば、その能力で災害を回避することも出来るかも知れません。 個人的には、

  • 人間を救うことが世界のためになるとは限らない
とか、
  • 神様はもっと遠い未来のことを見てるのかも知れない
とかも思うけれど、まあそれを日本語で説明するのは難しいし、そもそもとして僕にはキリスト教の神様のイメージがよくわからないんですよね。だからまあ、それについては説明するのは止めて、キリスト教ではなくて自分の「神様」観から見るとどうなるかなあということを考えてみました。 僕の考えたことを簡潔に書くと、
  • 神様にも出来ないことはあり、震災や災害は避けられなかったんじゃないだろうか
宗教に関して詳しい知識があるわけではないの、単なる民間信仰みたいなものだと思うんですが、なんというか、「全知全能の唯一神」というイメージが僕の中にはないんですよね。神道も(日本の)仏教もそんな感じですが、神様は1人ではなくたくさんいて、それぞれに役割がある。台風を呼び込む神様もいればそれを諫める神様もいて……それぞれ役割を果たしているだけではないのかなと。 災害を食い止めることが出来なかった神様は、その復興に力を注いでくれているのかも知れないし、次の災害を防ぐために頑張ってくれているのかも知れないし、それはわからないけれど……でもきっと、ただ無視して見ないふりしてた/してるわけではないんじゃないかなあ。 僕のイメージでは、世の中には神様はたくさんいて、今もってるこのスプーンにも神様はいると思うんですといったら、あまりにイメージが違いすぎて笑われました。まあそうなるよねー。理解は出来るよ、と言ってたけど。しょせん、神様を熱心に信じてるわけでもない日本人の言葉だしね。 宗教観の違いって難しいな、と思いましたです。

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【バンコク】ごく自然に物乞いにお金を与えるという習慣に驚く

既に賑わってる バンコクを歩いていると物乞いをしている人にたくさん出会います。道路を渡る歩道橋や大きめのモールにはよくいるし、歩道の屋台が途切れたところにも。貧しかったり、体が不自由だったり、子どもを連れていたり、歳を取っていたり、病気だったり、物乞いになる理由は人それぞれいろいろとあるのだけれど、なんとなくあんまり関わり合いになってはいけない気がしてお金を上げることはもちろん、きちんと見られませんでした。見ない振りして通り過ぎるだけ。

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「宗教的な」について僕が考えていること

今朝同居人と、「酵素の経口摂取の効果」について喋っていて、 酵素栄養学は「要するに宗教だね」というようなことを発言したらえらい反感を招いた。 僕としては「宗教的だね」「宗教と同じだね」「構造が似てるね」程度の意味合いで発言したのだけど、 「宗教」=「概念的なもの」「精神的な充足を得るもの」という捉え方をされたらしい。えー 基本的に宗教が好きではないようなので、その辺で琴線に触れてしまったのかも。 そもそもただ体に良かったら良いなーと思ってるくらいで、 別に心酔してるわけでもないのにその言い方は酷い的な。確かに。 その点では凄く申し訳なかったけど、でも僕としてはそういう意味ではなかったのだよなー というのを今さらくどくど説明しても仕方がない(僕だったら別に聞きたくない)ので、 ちょっと文章でまとめておこうと。

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般若心経ロックに付けられてた現代語訳が格好良すぎて泣いた

去年の夏頃流行った般若心経リミックスの中に「般若心経ロック」っていう作品がありまして。 初音ミクアレンジ「般若心経ロック」 謎の感動を呼ぶ作品として名高いわけですけれども、 友人のとみーが最近それに嵌ってるとか書いてて思い出したように見てみたらば、 なんだか妙な歌詞がコメントで流れてて、なんだろう?と思ったらそれが現代的超訳で。 正しいかどうかはともかくとして凄く前向きで格好良くて、泣いた。 元のコメを流してくれた誰かと、記事にまとめてくれたelmarさんに敬意を表しつつ、引用します。

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幸福実現党がアレなので政教分離について調べてみたよ

最近、宗教団体「幸福の科学」を母体とする政党「幸福実現党」の街頭での活動が活発で、核武装と北朝鮮への即時反撃、贈与税と相続税の撤廃などの面白公約満載で非常に鬱陶しいことこの上ないのだけど、チラシにもWebにも堂々と幸福の科学の政治団体だと書いているのを見て、そう言えば「政教分離」って日本ではどういう決まりになっているのかなと疑問に感じたので調べてみた。

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僕らの出来ること

日本は、現実的に見れば、世界的には珍しい、『無信教の国』だ。 もちろん、3大宗教、仏教、キリスト、イスラム、の信者もいるし、 神道もあるし、それ以外の宗教も、新興宗教もある、 でも、国民の大部分は、いわゆる無信教、言ってみれば、 境界無く、様々な神を信仰する、多神教の人々だ。 (そもそも、仏教と神道はそういう性格ではあるけれども) このことは、実は、世界では重要なことだ。 先進国でそんな国は無い。 日本が、イスラム世界でそれほど反感を持たれず、 ここまで、イラン情勢に関与しているにもかかわらず、 テロも受けず、自衛隊に死者も出さず、 比較的平和に過ごせているのは、そういう特質に依るものだと思う。 日本には、こと宗教的に見て、特に色がない。 全てを自分色に染めたいと願う宗教者から見ても、 こういう国は、ある種特別な安心感を与えているんじゃないだろうか。 そうは言っても、今世界でもっとも強力なキリスト教、アメリカに与すことで、 日本という国の印象は徐々に変わっていってしまっているが… (そもそも、日本政府は日本の特殊性を自覚し無さ過ぎるような気がする) この世界で日本が出来ることは、 金を出すこと以外にも、まだあると思う。 そういうことこそが、 現代の日本人に誇りをもたらすのだと思うのだが…

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