今週の立ち読み:へうげもの(週刊モーニング)

週刊モーニングの『へうげもの』。 へうげものってのは、 ひょうげものと読み、おどけた言動をする人。剽軽者なのだけど、 戦国時代後期からの、数寄者たちを描いた漫画、かな。 主人公は、古田織部。 その中で侘び、寂び、あたりのセンスを描いているのだけど、 今週号を読んで、やはりこういうセンスというヤツは難しいよね…と思った。

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ベストマンガ15選

小鳥ピヨピヨさんでやっていた、ベストマンガ15選。 やろうと思って、『あとで書く』タグを付けて転がしといたんだけど、 気がついたらそのままになってた(苦笑) というわけで、やってみます。 難しいですが。 そうそう、前提条件としては、いちるさんが書いてらしたこの辺を、 出来る限り踏襲する感じで。

好きな漫画をピックアップしようとだけすると、 好きなものがありすぎて精神的に非常にキツいので、 自らに条件を課しました。
【条件】   ・社会的にも一定の評価を受けている   ・単に「面白い」以上の影響力を持っている   ・制限時間は15分
です。 また、ベスト10だと少ないし、 ベスト20だと後ろの方はグダグダになってくるので、 ベスト15にしました。
ではゴー。

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『ストッパー毒島』、読了。

『BECK』『ゴリラーマン』の作者でもある、 ハロルド作石の野球漫画、『ストッパー毒島』をようやく全巻読み終わる。 『BECK』同様、作者の、野球への愛情が凄く伝わってきて、 もちろん気付かずに流して読めば流れていってしまうのだけど、 細かいエピソードや、キャラクター、 要するに、ウェイク国吉のモデルが、ボストンのティム・ウェイクフィールドだとか、 コレは後でナックル・ボーラーとして再生することからわかるんだけど、 助っ人の説明で、『ティム…』までしか言わせていないとか(笑)

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BARKS – ロットングラフティー : ロットングラフティー vs マンガ家・ハロルド作石、対談!

BARKS – ロットングラフティー : ロットングラフティー vs マンガ家・ハロルド作石、対談!
4月に1stフルアルバム『CLSSICK』をリリースし、現在全国ツアー真っ最中のロットングラフティー。 その合間を縫って、なんと!『BECK』『ゴリラーマン』『ストッパー毒島』で有名な マンガ家・ハロルド作石氏との対談を敢行!
なんとなく、ハロルド作石情報を探してたら、 (『ストッパー毒島』って全何巻だっけ、と思って) こんなインタビューを見つけてしまった(笑) 短いけど(対談、なんだからもっと長くやって欲しかった)、 なかなか面白いエピソードがあるんで、よかったらどぞ。 (KC15巻 P.102のバンが燃えるエピソードの元ネタ) そういえば、BECKにも、ロットンぽいの出てるね。 バンド自体は出てこないけど、 BECKのライブのバンドの中に、『ライドン・グラフティー』(KC16巻 P.50) 知り合いだったんだ(笑)

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水島新司は好きですか?

実家に、『ドカベン』『あぶさん』全巻があった関係で、 昔から水島新司のマンガに愛着がある… はちゃめちゃな設定も多いけど、 純粋な野球への愛情があって、暖かい。 で、だ。 今現在、ビッグコミックオリジナル(小学館)で『あぶさん』、 週刊少年チャンピオン(秋田書店)で『ドカベン スーパースターズ編』、 週刊モーニング(講談社)で『新・野球狂の詩』が 連載されているのだけど、 来週は、そうだな、差詰め、 『水島新司祭り』と言ってもいいんではなかろーか。 『ドカベン』と『新・野球狂の詩』が、 マンガ、出版社の壁を超え、 日本シリーズを通して繋がるのだ。 マジでビックリした…御池のセブンイレブンで大声出してしまった。 水島新司のマンガには、言ってみれば、ドカベンに代表される、甲子園路線と、 野球狂の詩に代表されるプロ野球路線があって、 (あぶさんはリアルな設定に基づくので少しはずれるが) 言ってみれば、その結集状態が今回の祭り。 『ストッパー』っていう、破天荒でセレブな選手、 三原心平が出てくるマンガがあるんだが、その彼の所属が大阪ガメッツ。 『野球狂の詩』に出てくる、水原勇気や岩田鉄五郎の所属する、 東京メッツの宿敵、と言う位置づけ。 『ストッパー』では、三原がチームを買収して、 選手兼オーナーの『大阪ドリームス』を作るんだけど、 『野球狂の詩』シリーズではそんなことはなくて、 『新・野球狂の詩』では、メッツが札幌に移ってたり、 メッツのエースだった、火浦健が監督に就任してたりする。 (多分、三原は出てこない。売れなかったんだろうなー) 一方、『ドカベン』の方は、プロ野球編から続くシリーズで、 ドカベン世代がほぼみんなFA宣言して新しいチームを二つ作り、 プロ野球を盛り上げていく感じ。 登場人物がみんな個性的だから、毎回おなか一杯。 真田一球なんかも出てくる。 それが、今度、野球狂の詩と一緒になったらどうなるんだいったい? 雑誌の広告によると、 二つの視点から、一つの試合を描く、とある。 え。 めちゃくちゃ面白そうじゃん。 登場キャラも面白そうだけど、 それ以前に、二つで同じだけど違う連載って言う設定が。 初、だよな?多分。 すごいなぁ。 楽しみだなぁ。 (水島新司マンガがわからない方にはしんどい内容でした。ご容赦下さい苦笑)

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ドラゴン桜とトリビア。

受験勉強をマンガにするって、ありそうでなかった組み合わせなんだけど、 『ドラゴン桜』っていうマンガが、それを上手く表現してる。 ドラマ化されたんで知ってる人もいるかも。 週刊モーニングに連載されているマンガで、 なぜだか僕は連載開始時からずっと読んでます。 なんだろうな、結構ね、共感できる部分があるので。 受験勉強ってさ… よく、『努力と根性』みたいな感じで言われるんだよね。 やればできる、勉強しなければ落ちる、みたいなさ… でも実際、同じ時間勉強したって人によって成績は全然違うし、 やり方を変えることで、『私は頭が悪いんだ』と思ってたひとの成績が、 いきなり伸びたりすることもある。 はっきり言って、テストの点てのは、その人の頭の善し悪しじゃないよね。 テストに対してどうアプローチするかと言う部分で、善し悪しが分かれるんで。 テストの点は、そのときその人がどんな武器を装備してたか、ということに対する結果で、 その武器を獲得するまでの過程が、 一日2時間の予習復習でも、一日20時間の猛勉強でも、 そんなことはかまわんわけだ。 つまり大事なことは、点をたくさん取ることだけじゃない。 勉強って言うのは、知識を詰め込む作業ではなくて、 物事を考えることへのアプローチを学ぶ機会だってことだ。 結果として、点を多く取れればなおよし。 もちろん、自分が高校生の時にはそんな考え方は出来なかったけど、 もし今昔の自分に『なんで、こんなの勉強するんだよ』と言われたら、 正直言うと、方程式なんかどうでもいいんだ。 でも、方程式を勉強することに含まれている、 論理的思考とか、要領よく処理するコツとかを学ぶのが必要なんだ。 同時に、勉強がなぜ必要かを考えることも、 (例え勉強は不要!なんて答えを導き出しても)それはそれで意味がある、 そんなことを言えるような気がする。 数学の証明問題なんて、 論理的思考を鍛えるのにもってこいだからね。 答え書いてQ.E.D.なんてのは、通用しないわけで。数学でも、社会でも。 で… 昨日、トリビアの泉をふと見たら、 『お受験のための勉強をした子供が“このはしわたるべからず”の看板を読んで真ん中をわたるのは、100人中何人か』みたいなネタをやっていた。 実験結果は、0人だったけど、 まぁ言うたら、なぞなぞというよりは、 アドリブのセンスが一休さんと同じ子を見つけだすようなもんだから(笑) 誰もいなかったことに対して、頭が固いとか言うつもりはない。 でも、その実験中、モニターに映ってる『お母様方』が異常にきしょくて、 世も末なり、と思った…子供には罪はないけど。 『よく勉強させてきていますから』 『これ上手くいったら、小学校受かるからね!』 もはや子供は関係ねー 親の期待に応えたいだけであって、別に小学校に受かりたいわけじゃないし。 勉強って言うか、光ったボタンを押すと餌が出て来る機械で、 チンパンジーがトレーニングするのとあまり変わらないし、 馬術的視点で言えば、ただの調教だし、 死ねよ、マジで、 と思ったね。 上手くいかなくて、親のがっかりした顔見せられて、泣いてる子供、 かわいそうで仕方なかった。 勉強させられてることじゃないよ、 いずれそれに感謝するかもしれないから、 そうではなくて、 『他人』のプレッシャーをそんな風に背負わされてるのが、 かわいそうで仕方なかった。 まだ5歳かそこらなのに。 きっと親も、勉強の意味を取り違えたまま来ちゃってるのね。 不幸なことだ。 だから、あなたはバカなのだ。

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BECK

月刊マガジン(*1)で連載中の、BECK(著:ハロルド作石(*2))。 恐らく、2年以上は、連載を追っかけているし、 毎月、このマンガと、あともう一つを読むためだけに、 月マガを立ち読みしていると言っても過言ではないのだけど、 (そのうち、読んでいるマンガについて列挙してみたいが) 今まで、単行本を買おうとは思ってはいた。 でも、なかなか機会がなくて。 旅先で、移動時間とか暇だったので(持っていった本はあっという間に読破した) 新宮の新古書店で、BECK1-5巻を購入。はまる。 実は、連載初期って読んでなかったのね。1年分くらい。 その後、青春18切符なのを良いことに、 マンガを買うためだけに串本から新宮まで赴き(笑) 8巻まで購入。それ以上は重くなるだけなので、断念。 京都に帰ってきてから、現在の最新刊(23巻)まで購入。 何が良いかって…うーん、なんだろうね? 確かに音はないので、見ようによってはひどく馬鹿馬鹿しくも映るかも。 でも、逆に言うと、どんな音がはまっても良いんじゃないかな。 主人公が才能に恵まれているのは、いかにも漫画的だけど、 それを生かす環境には恵まれていない、 というかバンドは、連載開始以来(竜介とエイジが別れて以来)、 ずっと苦境に立たされてるし(笑) その辺が、ご都合主義じゃなくて、白けさせない。 ていうかやっぱり、音楽を想像させる描写が凄いんだと思うんだよね。 単純にライブの盛り上がりを欠くだけじゃなくて、 まるで映画のカット割りのような表現方法とか、 または、自分だったらBGMがあるようなシチュエーションとか そう、ちょうどね、サイレントムービーみたいだ、と思った。 アニメ化もされているし、 トリビュートサントラも出てるんだけど(そして評価も悪くない) それらの評価はあくまで、想像の上に成り立ってるんであって、 特にマンガを補完するようなこともないかなと。 んー…ひさびさにはまったマンガだ。 音楽に対する愛も深いしね。 ジャケのパロディを毎回載せるとか。 ジェネレーション69(*3)とか! そういう遊び心、も大好き。

注釈
*1) 月刊マガジン: 講談社出版の少年漫画誌。毎月6日(曜日によって前後あり)発売。略称は月マガ。
*2) ハロルド作石: 代表作は、『ストッパー毒島』『ゴリラーマン』。ちなみに、『ゴリラーマン』は高校の頃好きで読んた…が、全然気付かなかった(苦笑)『BECK』とは作風が大きく違ってるし…言われれば確かにそうなんだけど。『BECK』では、表情、情景、その他多くの描写が素晴らしいと思う。情景を通して、音を想像させる力がある。
*3) ジェネレーション69: 作中に出てくる、有名パンクバンド。実際のモデルは『ハイロウズ』らしく、メンバーの絵は激似。『『ジェネレーション69』がいなかったら、俺は人生やれてなかった気がする…』という千葉のコメントには、深い共感を覚える。

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