昔から定期的に見る夢のひとつに、4月下旬にもなって大学の履修届を出していなくて焦る、焦るんだけどどこかやけっぱちになっていてぼんやり「どうしようかなあ」と考えている、そんな瞬間の夢を見ることがあります。
まあ、実際にあった出来事です。
大学には都合7年在籍したあげく十分な単位を取得せずに中退することになるわけですけど、最後の数年はそんな感じでした。当たり前の話なんですけど、大学のシステムというのは4年間で段階を踏んで卒業していくことを前提に組み立てられていて、それを踏み外したときに元に戻る仕組みというのはないんですよね。例えば3年時に研究室に配属されるんですけど、単位が足りなかったり出席していなかったりして配属を希望しなかった場合、そのあと何とかなることはないです。定員ってものがありますし、来年は来年で決まった数の生徒がいるわけですから。
もちろん相談して頼み込んで頑張れば戻れるんですけど、かなりのエネルギーが必要。僕は今でも(書類上)どこに配属されていたのか知りません。
今思えば大学3回生以降の自分は軽い鬱だった
そういう「大学のシステムに戻れないけど中退することもできない」という状態で時間を過ごすのは非常なストレスで、その経験が今でも僕にこの夢を見させる原因なんだろうなと思います。今考えても苦い経験です。まともに生きてまともに大学を卒業した人にはわからないでしょう。とても宙ぶらりんな状態で迎える、4月や5月の疎外感。大学側からすれば「お前が勝手にドロップアウトしただけだろ」ということであってそれは正しく、僕が誰かに疎外されたわけでは全然ないんですけど。
なんであんなに大学に行きたくなかったのかなあ……4年間学生として普通に暮らせば良かっただけなのに、なぜそれが出来なくなってしまったのか。今となってはその本質的な部分はわかりません。
それでも自分としては決着が付いていますが
そういうわけで僕の最終学歴は「大学中退」であり、在籍した大学のことで褒められることはありますけど誇るべきことは何も無いです。適応出来なかったので。当時は人並みに大学に通ってきちんと卒業出来そうにないことについて深く失望していましたし、その後も今でも失望しているんですけど、それでもその当時、独学で学んだ技術でもって今人並みに稼ぐことが出来ているわけなので人生わからないですね。
僕個人としては結果的には良かったのかなと思っていますが、心情的金銭的負荷を掛けた両親に対してはとてもじゃないけどそうは言えないなあ。一生お詫びのしようもありませんが、色んな意味で人並みに幸せには生きているのでそれで許してもらえたらと思いつつ、でもまだ何もお返し出来てないんですよね。両親もだいぶ歳を取ってきたので何かするなら早くしないと間に合わないんですけど、、それもまた人生なのですね。
僕にとってのこの季節は、そんな感じの季節でもあります。苦い経験です。