ゼンカンチュウイギム

現場猫
せっかく仕事のことについて最近いろいろ書いているので、「ゼンカンチュウイギム」についても少し。






「ゼンカンチュウイギム」とは漢字で書くと「善管注意義務」。1つの単語ではなくて「善良な管理者の注意義務」の略です。


「善管注意義務」とは

ぜんかんちゅうい‐ぎむ〔ゼンクワンチユウイ‐〕【善管注意義務】
《「善良な管理者の注意義務」の略》業務を委任された人の職業や専門家としての能力、社会的地位などから考えて通常期待される注意義務のこと。注意義務を怠り、履行遅滞・不完全履行・履行不能などに至る場合は民法上過失があると見なされ、状況に応じて損害賠償や契約解除などが可能となる。 [補説]民法第644条に「受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う」とある。

善管注意義務とは – コトバンク

善管注意義務
商法および民法で規定される経営者 (取締役、代表取締役) が常識的に払うべき注意義務のこと。善良なる管理者の注意義務ともいう。M&Aの場合、交渉中もしくは売り手から買い手へ経営権が移転する過程において、売り手側の経営者が買い手側の承認を得ずに多額の資産処分や新たな借入れ、役員報酬の増額などを実行しないよう、基本合意契約時の文言に盛り込むことが多い。

善管注意義務とは – コトバンク


不動産業や金融業で使用されることが多い用語のようですが、フリーランスのエンジニアでも使われることが多い概念です。



ものすごく簡単に言うと

ヤバいって気付いてたのに言わないのは罪

っていう感じでしょうか。エンジニアに限って言えば、ある部分にバグがありそれを放置するとセキュリティ上の問題を生じる可能性があるとわかっていたにもかかわらず、その報告をせずに見過ごす行為は「善管注意義務」に反すると言えます。それを修正するのが自分になるのかどうなのかはさておき、何かやばいものを発見してしまったら報告しなくてはならないってことですね。

経験上、ヤバいところをあげつらっていくとキリがなくてそのうち「ヤバいのわかってるんで」的な感じから微妙な空気になっていってしまうんですけど、例えそうなったとしても報告をしないことによるリスクを考えると報告をせざるを得ません。あとになって「気付いてなかったんですか?」とか聞かれて責任負わされてもアレなんで。

でも、毎日毎週報告するごとに説教みたいになっちゃうの、言う方もしんどいんですよねえ……



めげずに報告しましょう

それが義務だと言われるなら仕方ないですよね。めげずに報告しましょう。

頼むからまともな人が作ったまともなシステムの開発にアサインして欲しいと思いつつ、イージーな案件じゃないからこそ傭兵が呼ばれてるんだよなとも思って割り切っています。つうかな、スタートアップの諸君、単価が安いからってベトナムに委託するのはおすすめできないぞ!稚拙なプロダクト以外見たことねえ!