調理師試験に合格しました

料理をするシェフ・コックさんのイラスト
飲食業界で働き始めたときは調理師免許を取るつもりはありませんでした。飲食店を開業するのに必要なわけではないし、40歳になって基礎のない資格の勉強をするのはすごく大変だと言うことは運転免許で十分よくわかっていたので、まあ良いかなと。でも、転職活動をする中で考え方が変わりました。



調理師免許の有無で応募できる仕事の数が変わるんですよ

例えば施設の食堂だとか給食施設だとかいった職業の場合、調理師免許の取得が必須のことが多いです。飲食店でも店によっては調理師免許が必要なことがあります。調理師免許を取得することは、なんらかの事情で辞めることになったときに求職活動がより簡単になるという意味があります。待遇も多少変わります。

ま、そんなわけで飲食業界でちゃんとした仕事を得るためには調理師免許が必要なんだな、そう感じて調理師免許を取得することにしました。



勉強して思ったこと:確かに必要

「飲食店を開業するのに必要なわけではない」って最初に書きましたが、実際に試験勉強してみてよくわかりました。飲食店で働く人間は全員調理師免許を取得すべき。なんなら定期的に資格更新のための試験を実施すべきなんじゃないかとさえ思いました。それだけ大事なことが調理師試験のための勉強の中には詰まってました。公衆衛生という枠組みの中でどんなことに気をつければ良いのか。安全な食事を提供する際に気をつけなければいけないことは。調理する上で知っておくべき栄養素、技術、その他の知識。リスクを減らすために守るべき守るべきHACCP、およびそれに準じるルール。

今まで働いてきて「問題があるな」と思っても「個人の清潔感の問題」と思っていたことが全て、ルールを逸脱した個人の勝手なやり方の結果であり、どう是正すれば良いかがきちんと明文化されているのだと言うことがわかったのはとても重要なことでした。僕が知ってる某レストランの女性オーナーは、料理人として基本的な勉強からやり直すべきだなーと改めて思いました。その口で健康的な生活について語って欲しくない。



免許取得は勉強の結果でしかありません

自分で勉強してみて本当に思いました。大事なのは免許取得ではなくて、勉強の方でした。繰り返しになるけど、大事なことが本当にたくさん詰まってた。そりゃ必要だって言うよね。

とりあえず自分は調理師試験に合格しただけでまだ免許は取得していません。これから、病院に行って「この人は麻薬をやってません」という診断書を書いてもらったり、お金を納付して都道府県知事(京都府の場合は関西広域連合)に申請したりという面倒な手続が待ってるんですけど、まあ、せっかくなので最後まできちんとやろうかなと思います。


試験後の自己採点で合格は間違いないなとは思っていましたが、こうして実際に合格できてホッとしています。これで胸を張って料理人だと言える気がしますね。あーよかった。