39回目となる2020年のMVP賞は、史上最年少で2つのタイトルを獲得した藤井聡太二冠に決定いたしました。棋士の受賞は初めてのこととなります。
2020年『Number MVP賞』は藤井聡太二冠に決定! – 将棋 – Number Web – ナンバー
藤井二冠は初めて挑戦者となった棋聖戦・王位戦でも臆せず勝利を重ね、見事に両タイトルを奪取。その恐るべき強さは、将棋という競技の枠を超えた大きな社会現象となりました。まさにMVPに相応しい活躍でした。藤井二冠の戦う姿に触発され、Numberは9月に創刊40年目で初の将棋特集「藤井聡太と将棋の天才」を刊行。大きな反響をいただきました。
え、スポーツ雑誌の年間MVPが将棋?というのが率直な感想ではありますが、しかしチェスが「マインドスポーツ」としてスポーツの枠組みの中で捉えられる中で将棋をスポーツと捉え、Sports Graphic Numberの中で扱うことに関しては異論がありません。オリンピック競技としては採用されなくても、頭脳的、そして肉体的な意味でも将棋はスポーツとして捉えられるべきものだろうと僕は思います。
また新型コロナウイルスの影響で数多くのスポーツが中止、縮小された2020年の状況を鑑みると、他にも話題性のあったスポーツはいくつかあるけれど(プロ野球とか大相撲とか)、個人となるとなかなかインパクトが薄い印象。その中で多くの話題を提供し盛り上げてくれた将棋界と藤井聡太二冠はMVPにふさわしいのではないかと。
とはいえ全く予想していなかった結果なので、この結果を聞いて「なるほどそうきたか」とちょっと唸りましたね。藤井聡太二冠の勝負手じゃないけれど、ぱっと見は「え?」と思うけれどよくよく検討してみると正着はそれしか無いように見え、なるほどこれは素晴らしい判断だとなる。そんな感じの決定でした。さすが、やるやん。
2021年こそは他のスポーツも
本来であれば、これはもう言っても仕方のないことなのですけど、2020年は本来は東京オリンピックの年になるはずでした。体操や競泳始め多くの競技で日本人選手が活躍しMVPを選ぶのに苦労する、そんな1年だったはずです。しかし新型コロナウイルスの影響で東京オリンピックは1年延期され、多くの大会がキャンセルまたは延期。スポーツ界は停滞を余儀なくされました。2021年になりまだまだ新型コロナウイルスが「収束した」とは言えない状況が続いていますが、なんとか2021年こそはスポーツがあるべき姿で行われるのを見たい。正直いうとこれを書いている2021年1月現在ではまだ難しい、東京オリンピックの中止もやむなしという状況ではありますけど、なんとか。藤井聡太二冠の2021年のさらなる躍進を願いつつも、他の様々なスポーツでもテンション上がる素晴らしいパフォーマンスを見たい。
そんな、2021年になりますように。なるといいなあ。