アメリカやヨーロッパで土葬が多いのは宗教的な理由だったんですね

知りませんでした。



始めは「アメリカやヨーロッパでは墓場に棺桶を土葬するっていうイメージがあるなあ」というなんとなくの印象だったんです。日本では火葬が主流(約9割)で土葬が行われているのは一部の地域に限られ、葬式で思い出す風景と言えば出棺とその棺が火葬場で焼かれ骨を拾う、そういう光景ですが、映画なんかで見る葬儀風景って墓場に集まって棺が埋められるのをみんなで見守るみたいなことだなあと。


単純に文化・習慣として違うだけなのかなと思っていたら、これって宗教的な話でもあったんですね。全国で霊園の管理などを行っている株式会社加登さんのサイトに詳しいコラムがありました。


ヨーロッパの葬儀事情を語るうえで切っても切り離せないのが、キリスト教の存在です。キリスト教の死生観では、故人は復活して天国に行けると考えられています。そのため、受け皿となる肉体を燃やしてしまう火葬はタブーとされており、土葬が一般的。特に、教義に厳格なカトリックが多いイタリアやフランスでは、その傾向が特に顕著です。

日本人は知らない世界の葬儀事情~ヨーロッパ編~ |株式会社加登


なるほど、火葬にすると受け皿になる肉体がなくなってしまって復活出来なくなる、、という理屈らしいです。宗教観にこんなことを言っても仕方が無いんですけど、土葬だって肉体が失われることには変わりないんじゃないですかね?もしかして骨さえ残ってれば大丈夫みたいなことなんだろうか。

ただ現在ではだいぶ変わってきているようで、


同じキリスト教でも、カトリック派に比べると自由なプロテスタント派が多い国は、火葬も一般的になりつつあります。その代表的な国がイギリスで、70%超とヨーロッパ圏では高い火葬率になっています。プロテスタントが多数派を占めていることももちろんですが、主な原因は土地不足。特に、ロンドンをはじめとする都市部では深刻な問題になっていて、広い敷地が必要となる土葬から火葬へと移行しつつあるそうです。

日本人は知らない世界の葬儀事情~ヨーロッパ編~ |株式会社加登


とのこと。なるほどなー。カトリック教会も今では火葬を認めているそうなので、将来的には映画の中で描かれる葬儀も従来の土葬スタイルではなく、火葬し遺灰を墓に納めるスタイルに変わっていくのかも知れませんね。



ちなみに:加登さんのコラム「アジア編」もかなり面白いです

日本国内でも地域ごとに弔いに関するしきたりが異なるように、世界に目を向ければ私たち日本人には信じられないような風習はたくさんあります。そこで、世界の弔い事情をシリーズ化して紹介します。栄えある第1回目は、日本との文化的な接点も多いアジア編です。

日本人はカトトピ知らない世界の葬儀事情~アジア編~|株式会社加登


韓国・中国は昔から隣国でお互い強く影響を与えあってきた仲なのにここまで文化が違うかと不思議な感じがします。単純に日本だけが違うような気もしますが。儒教が宗教としてあんまり根付かなかったからかなあ。