【ニュースから】飲食業の平均残業時間は16.8時間、残業が少ない職種第11位

イタリアンシェフ14
マジで?



パーソルキャリア(東京・千代田)が運営する転職サービスdodaは25日、ビジネスパーソン1万5000人に調査した「職種別の残業時間ランキング」を発表した。特に「残業が少ない職種」上位には、ちょっと意外な職種が浮上する結果となった。

「残業が多い・少ない職種」ランキング、1位はちょっと意外な結果に (1/2) – ITmedia ビジネスオンライン


この記事によると、飲食業(調理/ホールスタッフ/フロアスタッフ)の月平均残業時間は16.8時間で、残業が少ない職種で11位となっていました。これ対する解説は、


「少ない職種ランキング」全体を見た際に多く上位に浮上したのは、2位の「営業事務・アシスタント」(11.1時間)や4位の「医療事務」(13.6時間)といった、事務・アシスタント系の職種だった。トップ20のうち、9職種がランクインしている。  事務系のようないわゆる内勤職は、働き方改革による残業削減が徹底される傾向にあるほか、ITを使ったサービスで事務作業を効率化しやすい、といった点が背景にあるようだ。

「残業が多い・少ない職種」ランキング、1位はちょっと意外な結果に (1/2) – ITmedia ビジネスオンライン


でしたが、まあうん、


いやちゃうやろ。



それ、正社員と非正規社員の平均じゃないの

一般論ではありますが、「残業が少ない職種」に含まれている職種をざくっくり眺めると、正社員ではない職種が大半です。契約社員や派遣社員であれば良い方で、パートタイムやアルバイトといった非正規の社員が多い印象。パートタイムやアルバイトの場合、よほど厳しい職場でない限り残業を求められても正社員よりは長くないことが多いです。多くの場合は、パートタイムの社員は定時で帰して残った仕事は正社員が片付けるというパターンになりがち。それが事務アシスタントなら、定時の間に片付けられる仕事を振って、残った分やややこしいぶんは正社員が片付けるという具合。飲食なら、仕込みの時間帯だけとか、営業中の忙しくなる時間帯だけに定時を設定し、それ以外の時間帯の営業や開店・閉店作業、事務作業もろもろに関しては正社員がカバーするという働き方になります。

そんな正社員達の残業時間が16.8時間であるわけはないんですけど、非正規社員の残業時間を含めて平均取ればまあそんなもんかなという気がします。前職居酒屋も現職レストランも正社員と非正規社員の労働日数は半々ぐらいだと思うのですが、居酒屋の場合は正社員の月残業時間は(週40時間の法定労働時間をベースにすると)おおよそ100時間から120時間ぐらい。非正規は0時間なので、平均すると50時間程度となります。レストランの場合会社規定で月残業時間45時間までと決まっていてそれ目一杯残業するらしいので、平均すると22時間程度。そんなもんでしょう。ファーストフードのように、少数の社員が多数のパートタイムを部下に持つみたいなスタイルだともっと平均は下がるかもね。

職種によって色んな特徴があるのですべてを勘案した調査を行うのは難しいかも知れないけれど、少なくとも飲食にとってはちょっと実感から遠い印象なんだよなあというのが率直な感想です。まー僕が見てる世界だけが酷い労働環境であるという可能性もありますけどね。



ところで、中小企業にも来年4月から労働基準法改正が適用されるわけだが

レストランは経営規模た大きいので既に労働基準法改正の影響を受けていて、時間外労働は45時間までに規制されており、それに則った勤務態勢になっているようです。一方居酒屋は経営規模が小さいので労働基準法改正の対象となるのは来年の4月。今現在の人員不足と遵法精神の無さから考えると、来年の4月から時間外労働が45時間以内に抑えられるとは思えませんが、まあどうすんですかねー。入社時に社員だったお世話になった人たちは来年4月にはもう全員いないので、別に良いっちゃいいんですけどね。