【今日のニュースから】京都にホテルはもういいです。京都バブルにソフトランディングを

京都の街中を歩く人ならみんな気付いていると思いますけど、いまや街中はホテルだらけです。何か新しく建物が出来たっていうと必ずホテルで、ただでさえ小さなビジネスホテルやゲストハウスがひしめいているというのにその上デカいホテルも次々出来てて、なんなんだろう。京都の経済状況で街中にデカい土地があったところで有効に活用出来るわけでもないから別に良いんだけど、でも街の機能を殺すほどホテルばかり増やしちゃってどうするんだろうっていうね。


京都を訪れたいと思っている人からすると、まだまだホテルが取りづらいっていうかも知れないけれど、でもさー。現実問題、受け入れられる観光客の数にも限界ってもんがあるんですよ。静謐な寺院を行列に並びながら観覧するとか、来る市バス来る市バス全部満員で乗れないとか、正常な状態じゃないと思うんですよね。京都市や京都の経済界は無邪気に「観光客が増えたよ!京都の経済がますます潤うね!やったね!」とか言ってるけど、そろそろ京都市民はうんざりしてます。なんとかならんのか。


なんて思ってたらさすが門川市長。こんなん言ってました。


京都市の門川大作市長は20日の定例記者会見で、市内で宿泊施設が急増したことを受け、新設の抑制を目指す考えを明らかにした。観光客のマナー悪化といった「観光公害」や土地不足などを背景に、従来の誘致施策を転換した。

 市は2016年から、宿泊先不足に対応しようと、新設を検討するホテル事業者の支援窓口を開設するなど誘致を開始。当時約3万室だった市内の総客室数を20年に4万室に増やす目標を掲げた。しかし、今年3月時点で4・6万室に達し、建設ラッシュとなった市中心部ではオフィスや住宅用地が不足。観光客の増加に伴い、祇園での撮影マナーや交通渋滞など市民生活への影響も問題となっていた。

 門川市長は会見で「地域文化の継承などを重視しない宿泊施設の参入をお断りしたいと宣言する」と発言。具体的な規制策については今後、専門家と協議するとした。

京都、もうホテルいらん…「観光公害」で誘致施策を転換 : 国内 : ニュース : 読売新聞オンライン


個人的に門川市長は名市長だと思っているんだけど、オリンピックを来年に控えた今が「観光公害」にフォーカスを当てて行動できるギリギリのタイミングだと思うし、ここできっちり宣言するのはさすが。もちろん「具体的には何も言ってないだろ」っていう意見もあるとは思うんだけど、門川さんならきっとバランスの良い施策を導き出してくれるはず。だってもう限界だもん。

観光客に来て欲しくないっていうことでは全然ないです。嵐山や清水寺は混み合うのも当然だし、それだけ評価してもらえるのは嬉しいんですけどね、なんかこうバランスっていうもんがあるんじゃないかと。観光客の京都に対するイメージを損なわない程度の混み具合ってのがあるはずなんだよね。バブル経済に対する金融政策みたいなもんなので、出来れば強硬策ではなく海外の観光都市のような独自の施策でソフトランディングを。


期待してます。