「正しい日本語」じゃなくてもいいから恥ずかしくない日本語を使って欲しい

元来この「~させていただく」の適切な用途は、自分の行動が相手の許可を得て行われる場合の、謙譲のニュアンスを含む言葉です。しかしながら、これらの場合、いったい誰に対してへりくだっているのか、誰に対して許可を求めようとしているのか、まったくわかりません。もしかしたら、自分を指名してくれた誰かに対して感謝の気持ちを込めているつもりなのかもしれませんが、この場合は、いずれも

「本日の司会進行を務めます鈴木です」
「〇〇代表という大役を務めます中村です」

で構いません。

「させていただく」はNG! アルバイト敬語、使っていませんか? – おもてなしのプロ・江上いずみのビジネスマナー道(5) | マイナビニュース


こんな記事がありまして。



「させていただく」は日本語としては正しいけれども用法として正しくないんじゃないか?という話です。知人が「相手に責任を押しつけている気がするから好きじゃない」と言っていたけれど、確かにそういう側面はありますよね。「自分の行動が相手の許可を得て行われる場合の、謙譲のニュアンスを含む言葉」(記事内から引用)である以上、あなたが良いって言ったんじゃ無いですかというニュアンスがあり、自分じゃなくて上が決めたことですとか、皆さんが要望されるので用意しましたとか、そういうエクスキューズが入ってる気がします。


敬語の問題は他にも「正しくない日本語」が山のようにある魔窟ではありますが、記事内でも指摘されているとおり「文法的には正しくありませんが、慣習的によく使う表現」というものもたくさんあって、一概に使うべきではないとは言いがたいものもあります。要は「何が日本語として正しいのか」ではなく、「自分の使っている言葉が過剰になっていないか」を、状況に合わせて判断することが必要だってことです。状況に合わせた適切な用語ってものがあるはずです。



さて。

ここで、お世話になっている店の社員が書いた「年末年始のお知らせ」を見ていただきましょう。友人知人には隠す必要もないですが、一応気を遣って固有名詞は黒塗りにしています。


ではどうぞ。





これが店先に掲示されてるのってかなりキツいと思うんですよね。

そりゃあ気にしない人はしないかも知れませんが、ある程度社会人として過ごしている大人が見れば、「バカな日本語書いてるなあ」と思うんじゃないかな。同じ言葉を繰り返していたり、過剰敬語に過剰敬語を重ねたり、たかが居酒屋が休むと言うだけでお客様にご不便を掛けるが了承して欲しいといってしまったり、いやあもう。引き剥がして赤字添削して叩きつけてやろうかと思いましたが、ただのおっさんバイトなので止めておきました。会社で研修でもやったら良いのに。たぶん大学生バイトの方がまともな文章書けるよ。



もし僕が同内容のことを書くならこうなるでしょう。


12月・年末年始の定休日のお知らせ

12月4日(火)11日(火)
18日(火)25日(火)
31日(月)1月1日(火)

なお姉妹店○○は通常営業いたしております。
皆さまのご来店をお待ちしております。

※12月31日(月)1月1日(火)は全店休業となります。


いやマジでこれだけで良いでしょ。

言いたいことは、いつ休むかの告知と姉妹店への誘導それだけじゃないですか。余計なこと書くから言いたいことがぼやける。そんなの丁寧でもなんでも無いんですよね。「これは何をお知らせするためのテキストなのか」という部分が抜け落ちてる。読んでる人の身になってなくて、とにかく丁寧っぽく書けばいいやっていう気持ちが透けて見えてしまう。それじゃダメなのよ。そんな敬語使うぐらいなら「丁寧語」の方がなんぼかマシです。


「店の顔」に貼り付けるテキストなんだよなあ。
ほんと、こういうとこだと思うんですよねえ。。


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