参考にした記事はこちらなど。
AmazonのVPSサービス(Lightsail)を使い、独自ドメイン・SSL対応したWordPressを構築($3.50〜/月) | DevelopersIO
移行するのはフロントエンドの全部と、バックエンドのDBを除いた部分。移行する上で問題になるのは以下の3点です。
- コスト
- 処理速度
- ストレージ
1. コスト
「さくらのVPS」では現在スペックの異なる2台のサーバを利用していて、月額2,530円掛かっています。「Amazon Lightsail」は最小構成で月額$3.5、そこからスペックが上がるごとに$5、$10となっていきます。もし仮に最小構成でまかなえるならかなり安くなってその上1ヶ月の無料期間付き。でもそれでスペックが足りるかどうか。特にメモリ512MBというのが厳しそう。
料金表
最終的には処理速度を検討しないと決められなさそうですね。
2. 処理速度
現在のフロントエンド用サーバと同等のスペックを期待すると月額$10のプランになるのだけど、そこで問題になるのは果たして今サーバのスペックをきちんと使い切れているだろうかということ。いや使い切れてないなあ。MovableTypeやバッチの重い処理が時折あるとは言え、PVベースで考えると恐らくスペックの10%ぐらいしか使っていない気がします。じゃあ安いプランでも良いんじゃないの。で、1ヶ月の無料期間も含めてとりあえず運用してみて、スペックが足りなさそうならスケールアップすれば良いんじゃないかな。
ということで、コストは1,530円→$3.5(約400円)。
ちなみにスケールアップは
- スナップショットを作成
- スナップショットから新しいスペックのインスタンスを生成
- 静的IPを付け替え
- 元のインスタンスを削除
という手順で出来るそうです。今はコンソールで出来るようになってるので、大丈夫そうですね。AWSコンソールでの作業にはだいぶ慣れましたし。
参考:Amazon Lightsailの利用料金が半額になったのでインスタンスをスケールアップする | そど
3. ストレージ
処理速度と同じぐらい重要なのはストレージ。現在運用中のサーバを覗いてみると、HDD200GBのうち170GBを使ってました。マジかよ。何に使ってるんだよ……と思ったけどそうだ、ほとんどがKyoto Tycoonのログファイルなんだった(ローテーションが上手く動いてないのをほったらかしてた)。で、それとキャッシュファイルを整理してみると全部で20GBまで減少。それでも20GB。たぶん全部は要らないけどそれでも結構あります。「Amazon Lightsail」の最小構成ではSSD 20GBとなっているので、減らしたとしてもギリギリ。VPSだしストレージの追加には対応してないか……と思ったらしてました。素敵。
[新機能] Amazon Lightsailでストレージの追加が可能になりました | DevelopersIO
本日、Amazon Lightsailのアップデートにより、Lightsailインスタンスに追加ストレージを作成、アタッチ可能になりました。
月額$0.10/GB。もし50GBなら月額$5。コンソールで作成・アタッチし、マウントしてやれば使えます。便利。ならそれでいじゃん。実は一番懸念していたんですがあっさり解決してしまいました。もちろん新しい環境では死ぬほどストレージ食うようなソフトウェアは止めるか、運用を考えないといけないですけどね。
バックエンドのDBも移行出来る
「Amazon Lightsail」にはマネージドデータベースというのも用意されていて、月$15から利用出来るようになっています。ストレージ容量は最小構成で40GB。現在DBで使っている容量を調べてみたところ10GBで十分収まりそうだったのでスペック的には十分なんですが、コストはどうかな……最小構成、追加ストレージ(50GB)、マネージドデータベースで合わせて月$23.5(約2,600円)。
今とほとんど変わらないか少し高い。「さくらのVPS」で借りているDB用のインスタンスが月972円だから、その分高くなってる感じ。コストダウンが目的というわけではなかったので、結果的にコストが多少上がっても利用しやすくなるならそれで良いのだけど……うーん。MariaDBへの移行も考えてるしちょっと保留で(マネージドデータベースはMySQL)。もし値下げがあったら検討しようかな。リリースされてまだ半年だし、今年中に値下げされる可能性あるよね?
検討結果
- 「Amazon Lightsail」の最小構成プランを契約する
- 1ヶ月間の無料期間中に移行作業を行う
- 必要に応じてストレージを追加する
という感じになりました。
もっと大規模なサイトだと不自由に感じる部分もありそうですけど、このサイトなら十分じゃないかと思います。なおこれに伴い、既存のサービスの多くを終了することになりそうなんですが……それについてはまた改めて。